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【EDH】「思慮深き人工知能、キュリー」EDHデッキ解説


はじめに

 Falloutのプレビュー時から気になっていた《思慮深き人工知能、キュリー》を統率者にしたデッキについての構築記事です。デッキリストと、構築したときのコンセプトを記載しています。

キュリーについて

PIP 《思慮深い人工知能、キュリー》

思慮深い人工知能、キュリーがプレイヤー一人に戦闘ダメージを与えるたび、これの基本のパワーに等しい枚数のカードを引く。

https://mtg-jp.com/products/card-gallery/0000271/652117/

 "基本のパワー"を参照しているため、装備品やオーラ等で+X/+Xした場合、ドローできる枚数は1枚のみになります。

1U,あなたがコントロールしていてトークンでもこれでもないアーティファクト・クリーチャー1体を追放する:これは、「このクリーチャーがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、これの基本のパワーに等しい枚数のカードを引く。」を持つことを除きその追放されたクリーチャーのコピーになる。

 そこで2つ目のこちらを利用すると、コピーになったクリーチャーのパワーを参照してドローができる!というデザインですね。カシコイ!
 分かりやすいのは《ファイレクシアン・ドレッドノート》を能力でコピーすると、12/12 トランプル、戦闘ダメージが通れば12枚ドローとなります。

MIR《ファイレクシアン・ドレッドノート》

 ・・・というと爆発力がありそうに見えますが、愚直にサーチを経由してコピーになろうとするとテンポがかなり悪くなってしまうので、私は《アーティファクトの魂込め》を採用する方向にしました。

M15《アーティファクトの魂込め》

 これだけではドロー能力が付いた、ただの5/5が出来上がってしまうので、0/1スラルのブロックで全てが止まってしまいます。カナシイ・・・。

 ですが、一時的にP/Tを変更するカードは飛行が付いているケースもあり、中盤以降はこちらを利用すると継続的なドローが見込めます。

 P/Tを変更する能力は、コピーと複合すると少し複雑なので、次に解説します。

継続的効果とコピーの扱い

 マジック総合ルールでは、継続的効果をオブジェクトに適用する場合、以下の順番で上に積み重ねていくと規定されています。

613.1a 第1種: コピー可能な値を変更するルールや効果が適用される。
613.1b 第2種: コントロール変更効果が適用される。
613.1c 第3種: 文章変更効果が適用される。rule 612文章変更効果〕参照。
613.1d 第4種: タイプ変更効果が適用される。ここにはカード・タイプサブタイプ、特殊タイプ変更効果が含まれる。
613.1e 第5種: 変更効果が適用される。
613.1f 第6種: 能力追加効果キーワード・カウンター能力除去効果能力を持つことを禁止する効果が適用される。
613.1g 第7種: パワータフネス変更効果が適用される。

https://mtg-jp.com/gameplay/rules/docs/0006836/#r613

 キュリーの場合、コピーする能力は第1種にあたり、《ファイレクシアン・ドレッドノート》をコピーしたとします。
 この状態で《アーティファクトの魂込め》をエンチャントすると、第7種のパワーとタフネスを変更する効果が優先され、どちらが先に行われたかの順番に寄らず、ドロー能力のついた5/5トランプルの状態になります。

5/5 トランプル ドロー能力になる

 これらのことから、コピーを行う種は何かしらの回避能力(飛行&トランプル)が付いているものに絞ることにしました。

 今のところ、マナレシオがインフレしている回避能力つきクリーチャーのみコピーの種にしているので、あまり関係ありませんが・・・。

 また、機体や一時的にアーティファクトがクリーチャーになったものをコピーしようとすると、その状態はコピー可能な値ではないため、クリーチャーではない状態のコピーになるので注意してください。

デッキリスト

デッキ解説

基本戦略

  • 1T目に《ウルザの物語》スタート
     1T目に《ウルザの物語》をセットすると、そのまま2T目キュリー、3T目のほぞを探す誘発でマナを出し、そのまま12/12 トランプルキュリーが完成します。

     誰かが除去を持っている場合は撃たれても仕方がないため、ピッチを構えるかリキャストのマナに余裕があると多少安心です。
     1回通ったところで浮きが1~2マナな為、引いたマナファクトで少し加速して終了&ディスカードになるので、「治安維持するから見逃して!!」と説得することが無くもないです。

本当だったり嘘だったりする

 ちなみに2回目は追加ターン分のマナ&バックアップ大量で仕掛けるタイミングになるので、通ったらほぼほぼ殴り切れます。もしこのタイミングに直面したら全力で刺しに行きましょう。

  • 1T目のキュリー狙い
     1T目にキュリーを着地させると、2T目はほぼ戦闘ダメージを通すことができるので、1T目に2マナ出せる状態+P/Tを変更するカードの初手を狙ってマリガンします。

     現在のプレイングでは、こちらを目指して初手5枚目までマリガンしています。

  • 妥協案
     上家の初動をピッチ構えて弾く必要があったり、マリガンで5枚になると土地2、P/T変更1枚+αでキープしています。

     3T目にアタックすることになるので、P/T変更は飛行が付いたものだと少し嬉しいですが、戦闘前にP/T変更をかけておくと、相手にブロッカーがいてもお互い損になるので見逃してくれるケースが多いです。

 最終的には大量に入っている追加ターンを重ねた戦闘ダメージの勝利、または《船砕きの怪物》+《エルドレインの玉座》or《彩色の宇宙儀》+《運命のきずな》で無限ターンに入ります。
 後者のケースはうっかりキュリーで殴ると引き切ってしまうので、他のクリーチャーの戦闘ダメージで勝利してください。

怪しいシナジーカードたち

・P/T変更カード
 《水の翼》《ヴェリズ・ヴェルの翼》などの基本的な(?)P/T変更に回避能力が付いたものを中心に採用しています。最速で2T目に唱える必要があるため、1~2マナの物が中心で、継続的な意味があるもののみ3マナにしています。

 MoxfieldのConsideringに類似のカードを入れているので、良ければ参考にしてください。《海駆けダコ》は3枚ドローになるらしい?

・コピー元クリーチャー
 《ファイレクシアン・ドレッドノート》が一番強いのですが、レガシー需要でお財布へのダメージも少々強めになっています。
 次点で《クルーグの災い魔、トラクソス》《河童の砲手》などの、回避能力があるもののみとしました。

 《ファイレクシアの変形者》で何らかのクリーチャーになると、キュリーのコストにできるので使うタイミングがあるかもしれません。

天敵対策

 親の仇《オークの弓使い》がいると全てが終わってしまうので、対策は厚めにとっています。

LTR《オークの弓使い》

 コピークリーチャーや青のバウンスを中心として、最近のぎゃすたさんを参考に《ラースの果て》まで仮採用してみました。
 実際に使ってみると、追加ターンで仕掛ける場合に5マナは必要になるため、追加ターンを打ちたい直前の戦闘で牽制できている感じがします。本当かな・・?

 また、装備品の中では《シルバー・シュラウドの衣装》《サイキックペーパー》が回避能力も噛み合っているため、実際に試してみようと思っています。

感想など

 流石にドレッドノートは1発ネタか??と思いながら組んで実際に回してみたところ、意外と戦える程度に感触が良かったので解説記事にしました。

 まだ発売1週間も経っていないので、検討の余地は色々あると思いますし、12枚引けたときの爽快感は中々他にないのでしばらく使い続ける予定です。

 また、3/10のTC東京で行われたコマンダーサミットのガチコマオープンでは、運にも恵まれてキュリーで準決勝まで進むことができました。後日レポートを別記事にします。
→ 書きました

更に追記
構築関連の後日談です


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