トリュフは男の、リトマス試験紙
トリュフに怯んだ経験が、男なら一度はあるのではないか?
『かどわき』のような、コースの〆にトリュフご飯がある場合は致し方ない。
しかし、秋になるとイタリアンやフレンチでは、ウェイターが「よろしければトリュフはいかがですか?」と伺ってくることがある。
トリュフへの期待感を露わにした表情の魅惑的な女性を前にして「いいえ、結構です」などと言えるわけもない。こうして男性は、心の中で二つ返事でトリュフの追加を受け入れるのである。
しかしながら、あの官能的な香ばしい香りのモノを多少削り掛けるだけで、1人あたり4,000円から5,000円のエクストラチャージが加算される。
今日はそれなりに奮発したなと思って、8,000円のコースのランチだったとしよう。多少飲んでも二人で2万円強かなと。しかし、トリュフがそんな男性の甘い目論見を破壊し、お会計は二人で3万円台へと釣り上がる。
ーえっ?なんでこんなに高いの?そんな馬鹿な...ー
トリュフに慣れていない男性は、会計時にこう思ったことが必ずあるはずだ。特に初めての、トリュフエクストラチャージの時は。私も、20代の時にそう思った記憶がある。
1度トリュフ・トラップにハマったことがある男性とデートする際に、女性はウェイターからトリュフを勧められた時の男性の表情に注目しておくと良い。一瞬こわばった表情をするのか、明らかな動揺が眼に浮かぶのか、それともそんなことは計算済みだと言わんばかりの、落ち着いたボール捌きを見せるのか。
ちなみに、トリュフを探すのにはメス豚が適しているといわれるほどで、トリュフの香りはメスを強く惹きつけるらしい。よって、トリュフが嫌いな女性は特に港区に生息する輩の中にはほとんどいないはずだ。
トリュフを前にすると、男性のレストランでの経験値や、財力的な余裕が、僅かながら明らかになるかもしれない。
さすがに私はもうトリュフに狼狽することはなくなったが、3,4年前のことだったろうか。トリュフが一人分4,000円だと...?と思って、おののいたのは。
女性の皆さん、ぜひ男性にトリュフ・トラップを仕掛けてみてください。いかほどの度量の男性か、判断する一つの材料になるでしょう。
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