BOF:NT「銀河駅まで」制作後記

この記事は当方のBOF:NT出場楽曲、「銀河駅まで」の制作後記になりますが、
まずは僕の拙い文章よりもこちらの作品をご覧ください。

デカすぎる…

思えばBOF:NTで一番衝撃を受けたのがこの楽曲だったのですが

そんな大前司さんに、BOF:NTで一番好きな曲と言って頂けただけでも光栄極まるのに、まさかリミックスいただけるとは…
しかもただのリミックスではなく、最早言葉不要の楽曲のクオリティに加え、Nimaさんの新規映像に、多数の方からの趣向を凝らした新規ギミック譜面
一つのbms作品としてめちゃくちゃ作り込まれている…

ちょっとデカすぎて受け止め切れてないです

皆さん是非この作品をプレイしてインプレしてください!
僕の葬式にはこの曲を流してください!


「銀河駅まで」当初はあまり語りすぎるのもどうか?と思っていて後記を書くつもりではなかったんですが、
この作品を受けて、やっぱり書ける範囲で書いてみようと思い立ちました(イメージを壊すような部分がないか心配ですが…)

「銀河駅まで」着想

曲のどの部分から決めるか、というのは毎回違うのですが、
思い返すとこの曲で一番最初に決まったのは「銀河駅まで」というタイトルでした。

虹色鴉で、宇宙や銀河を感じさせるようなテーマの曲を作りたいとぼんやり考えていたら、「銀河駅まで」というタイトルが浮かんできて、なんかいいじゃん!と。

じゃあ虹色鴉の「銀河駅まで」ってどんな曲だろうと考えたときに、BOFXVにて製作した「まるで惑星の軌跡が交わるように」と繋がるんじゃないか、と思いついて方向性が決まりました。
qfeileadhさんが「サカサマの空に在ったのは」と繋げて「ヒュブリスの頂に聳えるのは」を製作していたのを見て、そういうのもあるのかとパクっ参考にしたというのもあります。

「BMSをたくさん作るぜ2023」にてリメイク版を製作したのはBOFを見据えての素振りでした。

「まるで惑星の軌跡が交わるように」は【見送る】曲だったので
対になる「銀河駅まで」は【見送られる】曲になると、そこまでは自然と決まりました。

「銀河駅まで」組み上げ

具体的な作曲を進めるにあたり、今回の楽曲で一番最初に決めたのは、「ラストを語りで締める」でした。
これはもう完全に思いついたからやった、という感じなんですけど 
前回「灰色カナリア」で初めてa-mさんに語りをお願いしたんですが、とても可愛らしい声で、是非今年もお願いしたいと思って、どこに入れるのが一番印象付けられるかなと考えたらここじゃないか?と
こういう終わり方の曲はあんまりないのでフックになるかなと思いました。
まぁ一回しか使えないネタかなと思いますが…

そこを決めた上で曲展開を考えて、今回は

イントロ抜きでAメロ
→中盛り上げBメロ
→小休止Cメロ
→大盛り上げサビ
→ラスト語りで締め

という展開にしました。
この展開、盛り上げパートを2回、ラストでも盛り上げられれば3回入れられ、概ね2:30切る尺に収まるので、音ゲー楽曲の構成として結構いいんじゃないかと思っていて、ちょこちょこ使っています。
この曲とかまんまです。

作曲とか音作りとかミックスとかは、上達にどうしても努力や時間を要するんですが、曲展開って意識さえすれば、DTM初心者でもかなりまとまった形にできると思うので、個人的にコスパがいいんじゃないかと思ってます(何の?)

今回の曲で一番難航したのはサビのメロディでした。
他パートのメロは比較的すんなり決まったんですが、サビのメロディだけがどうにも思いつかず…
サビのメロディは絶対に納得のいくものを作って出すというのを決めているので、このまま思いつかなかったらどうしようとか思ってたんですが、
最終的には気合でひねり出して何とかなりました。

メロディは毎回、脳内でとにかくパターンを考えて、いけそうと思ったメロディがあったら打ち込んで確認を繰り返してという感じで、体育会系のやり方でやってます。
急にフッと降ってくる時もあるんですが(「白磁」のメロはなんか降ってきました)降ってこないときは大苦戦する時があります。

個人的にメロディは感性による面が割とあると思っているんですが、それは天性のものと言うわけではなくて、
頭の中で気持ち良いと思えるメロディを妥協なく追及してアウトプットする、それを繰り返すことで鍛えられるものじゃないかと思ってます。

とか音楽理論まともに勉強してない僕が何言ってんだという感じなので、
皆さんはどうやってメロディとか決めてるんでしょう…理論とかかなり意識されている方もいるのでしょうか?

あと基本的にはメロディ作ってからコードを作ってます。
コードについては自信がないです。さんわりさんに聞いてください!
でも最近の曲はインプレでコードに関するツッコミが減ってきているので、ちょっとホッとしています。


「銀河駅まで」ができるまで 作詞~完成

作詞は曲の主題を、モチーフを使って装飾していくイメージで作りました。
「銀河鉄道の夜」をモチーフにしてる事は大体気づかれているかと思いますが、

「銀河駅まで」という題名で、死をテーマにした作品
→「銀河鉄道の夜」じゃん
→読み返してみたら本文に「銀河ステーション」とかあるし運命じゃん
→ついでに「よだかの星」も入れたろ

って感じでした。
あと当時「サマータイムレンダ」というアニメにハマってて、何となくその辺のモチーフも入りました。

装飾的モチーフは決まったんですが、芯になる主題部分については、もう主人公になりきって考えるしかないと言うことで
自分が今際の際になったらどのように考えるかを真面目にイメージして書きました。
なので葬式で流してくださいという感じです。

しかし後日U-skeさんのこのnoteを見て

うーんここまでしっかりキャラクターを作りこんではなかったなと…
次からはもっとバックストーリーとか濃い目に考えてみようかなとか思いました。

トラックメイキングは「まるで惑星の」リメイクの時の文脈に沿いつつ、宇宙テーマと言うことで、意図的に電子音を多めに入れてみました。
MUMEI academy2023の楽曲は電子音が馴染んでないという指摘を多く頂きましたが、今回はそういうインプレはほぼ無く良かったです。


概ね5月くらいに仮歌のラフミックスまで出来上がったので、そこから依頼に動かせて頂きました。
BGA作者さんの人脈は皆無なので、毎年楽曲の世界観を広げて頂けそうな作者様に突撃BGA依頼させて頂いていて、ここが一番緊張します。
幻想的、絵画的というイメージの作者様で考え、幸いNimaさんに、お忙しい中製作いただける事になりました。
とはいえ駆け込みギリギリ依頼でご迷惑おかけしたので、もう少し早めに動くようにしないといけませんね…(一番難しい)

虹色鴉はa-mさんの二人のユニットでやれるところまでやっていきたいと思っているので、今回もお引き受けいただき嬉しかったです。
今回は楽曲に合わせて、いつものように感情を込めた歌い方から少女のように儚げな歌い方まで数パターン歌って頂けました。イメージに合った部分をチョイスさせていただいて、理想的な形に仕上がったと思っています。

女性的な曲になりすぎて、途中もうサブボーカルも含めて全部a-mさんにお願いしようかと思ったりしましたが、何とか思いとどまって気合でボーカル合わせました。


最後にミックス・マスタリングして完成です
ミックスの時に参考とさせて頂いたアーティストはやっぱりシナリオアートです。

↑ 超神曲 ↑

シナリオアート、以前にインプレで教えてもらったんですよね…

やはりインプレは出会いの場ですね。

ミックスでの反省点としては、ちょっと全体的に音が細くなってしまったかなと…
アナログ系コンププラグインを幾つか買ったのですが、イマイチ使い方がわからず、結果的に全体的に音圧が足りなかったかなと
まぁ楽曲の雰囲気のお陰でギリ許された気はしますが、何にせよまだまだDMT技術としては不足が多い身なので鍛えていきたいです。


BMSについては後半の小節線ギミック以外はスタンダードな作りかなと思っています。
本当は緩やかな減速ソフランにしようかなとか思ったんですが、「銀河駅まで」は比較的スタンダードな譜面にしたかったので見送って「白磁」のほうにソフラン要素を残しました。小節線ギミックはそれ程自信なかったですが概ね好評で何よりです。


あとがき


後記書くつもり無かった、と言う割に書き出したらこんな長さになってしまいました。
あまり創作物で製作者が長々と語るのは気後れするタイプなのですが、まぁ初めてだし、今後有るかもわからないので許してください、という事で…

「銀河駅まで」BOFでも予想以上の評価を頂け、大変うれしい結果となりました。
今回の製作経験やインプレでの意見を糧に、更に成長していけたらと思う次第であります。


















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