泡かぼちゃ|第10話

というのも、八坂は勇次郎のガールフレンドだから、勇次郎はなおさら何故そんな噂話を敏腕司会者のようなファシリテーションで振っていくのかがよくわからない。

恋愛遍歴に別に自信はないし、実際過去に付き合った経験は片手の指で数えられる程度で、おそらく平均値だろう。勇次郎は平均値を押し上げている、別の敏腕司会者の存在も認識しているが、そいつらの話は一旦置いておこう。

八坂は、ヤサカと読む。まぁ、予想通りだが、この八坂という響きは、「八坂勇次郎」になっても悪くないなと思える語感で、悪くないなと思っている。日頃は、やっちゃんと呼んでるから、苗字は揃えなくてもいいなぁなんて思っているけれど、現行の日本の制度はそれを許してくれないらしい。

「ど・ち・ら・に・し・よう・かな」のテンション感で決めちゃおうか。

なんてことも、時々、半分ネタで半分本気で話していたりとする。少なくとも、勇次郎はそう。もしかしたら、半分本気なのはこっちだけかもしれないけど。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?