翻訳のイメージについて

まず、ここで述べるイメージはどちらかというと産業翻訳寄りなので、文芸翻訳や映像翻訳はまた別であることを前提としたい。

また、私は翻訳者ではなく、翻訳に興味がある者としてこのNoteを書いているので、完全素人の意見であることをご容赦いただきたい。

翻訳作業のイメージ

翻訳作業のイメージは以下である。

①原文を読み、伝えたい内容を把握し、頭に思い浮かべる
②伝えたい内容をターゲット言語の表現にアクセスしてアウトプットする
③全体の流れや統一を意識して微調整(統一は翻訳支援ツールなどの活用も可)

翻訳者に求められる能力

上記のプロセスを考慮すると、翻訳者には以下の能力が求められていると思われる。

・ソース言語の読解力
・原文内容の専門的知識
・ターゲット言語の語彙力
・ターゲット言語の、その業界でよく使われる表現などの専門的知識

あとはお客さんのニーズに合わせて調整する柔軟さや、ツールを使いこなす力(翻訳支援ツールの活用・翻訳時の人為的ミス軽減のためのチェックツール作成)などもあるといいのかなと思う。

つまり、翻訳は言わば芸術であり、語学力があるからといって、翻訳ができるとは限らない。厳密に言うと、翻訳者でなくとも、訳す行為自体はできるけれど、それが本当に翻訳として正規で認められるものかと言うと違うのである。

翻訳と通訳の誤解

そういえば、翻訳と通訳は同じと思われがちだけれど、使う能力がまた変わってくるので、翻訳と通訳は全く別のものである。通訳には通訳なりの苦悩があるので、翻訳者だから通訳者になれるか?というと、簡単になれるものではない。

もちろん翻訳者と通訳者両方仕事している方はいるだろうけど、別の能力が求められてくるので、別々の仕事として捉えた方がいいと思う。

言語構造の近さと翻訳しやすさ

また、英語から日本語に翻訳する場合、言語の構造が結構離れてるため難しい。逆に言えば、言語の構造が近い方が翻訳しやすい。英語の場合は日本語よりも欧州言語の方が構造的には近い部分が多いと思う。

対応する語彙がない場合

さらに、対応する語彙がない場合、そのままソース言語の語彙のままで使ったり、説明的に翻訳したりするかなと思う。恐らく他にも、色々と言語間での問題は発生するのである。

以上、翻訳のイメージを書いてみたのだが、また思いつくことがでてきたり、他の分野の話も気が向いたら書いてみようと思う。

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