「Inscryption」感想

先日からInscryptionというゲームを遊び始めて、今日ようやくクリアまで進むことができた。
前回の記事の中で、

1年の最後に全部振り返るの無理があるので、今後は1作終わるたびにこういう記事書いたほうがいいかな…気が向いたらやっていくかも。でも忘れてるかも。

と言っていたが、これは非常によくできたゲームで語りたくなったので記事にしたい。今後遊んだゲームで続くかは分からんが。

とはいえ、このゲームはとにかくネタバレが怖い。
この「ネタバレ厳禁」みたいなのもちょっと良くないよな、「ネタバレ厳禁」ってことは何かしらの衝撃的な展開があるんだろうなって予測できてしまうので。
本当に事前情報0でたまたまこのゲームを知って遊び始める人が一番楽しめるんだろうが、申し訳ないことに、この記事を読んでしまった貴方はもう遅い。ゲームのジャンルと「ネタバレ厳禁」以上のストーリーのネタバレはこの記事内ではしていないはずなので、ご容赦願いたい。
レビューとかを見てもだいたいの人が言っているが、興味を持って感想や実況などを観ている暇があったらまず自分で遊んでみて欲しい。
Steamのストアページもあんまり読まずに、まずは体験してくれ。

前置きが長くなったが、本題の感想に入ろう。
といっても、ネタバレに配慮した時に言えることとなると多くは語れない。
ジャンルはデッキ構築カードゲームと謎解きの混合で、割合としては8:2~9:1といったところか。
このカードゲーム部分の出来がとにかく良く、夢中で遊べてしまう。似たような声が多かったのだろう、公式がカードゲームを無限に遊べるModを無料で公開したらしい。実際これだけでも1本のゲームとして売れるレベルである。
Slay the Spireのようにマップを進んでいき、カードを手に入れるイベントや強化するイベントなどを通じてデッキを強化し、最奥で待ち受けるボスを倒すのを目標とする。

ルールの中で私が特に気に入っているのが、天秤のシステムである。MtGや遊戯王のように、このゲームにもライフポイントのようなものが存在し、テーブル脇に置いてある天秤の傾きで表される。しかし、このゲームの勝利条件はそれらのゲームのように「相手のライフを0にすれば勝ち」ではなく、「相手より累計5ポイント多くダメージを与えれば勝ち」という、相対的なものになっているのだ。
もう少し詳しく説明すると、相手にダメージを与えると天秤の相手側の更にダメージに応じた重りが追加され、そのぶん相手側に傾いていく。もちろん自分がダメージを喰らえば自分の皿に重りが置かれ、自分側に傾く。これを繰り返し、最終的に針が振り切れたほうが負けになる、といった具合だ。
この仕様のため、ダメージレースで勝てる見込みがあるときは敢えてライフで受け、自分側の攻撃力の高いカードを温存するといった戦略を取ることができる。
天秤というシステムにより、Inscryptionでは攻撃が自分のライフを回復する行為でもあるため、こういったプレイをやりやすくなっている。
私はデュエマと遊戯王をちょっとやっていたくらいでそんなにカードゲームに詳しいほうではないが、相対的なライフ制を採用しているカードゲームは記憶になく、非常に斬新に感じられた。(MtGはデュエマの漫画の最序盤で勝負や黒城たちがプレイしていたのを読んだ程度の知識しかない)

また、全てがNPC戦のため持ち時間がなく、じっくり考えることができるのも評価したい。ゲームが進んでいくと色んな効果を持つカードが増えてきて、攻撃する順番やカードを出す順番なんかも勝敗に大きく関わってくる。
マイペースにゆっくり考えるのが好きなタイプ(というより時間に追われるのが嫌なタイプ)なので、納得いくまであーでもないこーでもないと考えることができて非常に楽しく、ありがたかった。
少し人を選ぶかもしれないが、カードゲームの素地が多少あればルールに慣れるのにそこまで時間はかからないはずだし、かなり楽しめる作品ではないだろうか。

何度でも言うが、このゲームは他人のを観る前に自分で遊ぶのを強く推奨する。カードゲームを苦手としていないなら、一度やってみて欲しい。苦手な人でも興味があれば是非。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?