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フェアリーSふりかえり

人の意志が勝敗を分けたレースだった。意志を持ち、運を味方に付け、よりスムーズに運べた者に勝利の女神が微笑んだ。

最初のポイントが、スタート直後。

1番人気の赤ヒップホップソウルが出遅れ、スタート決めた白スピードオブライトがスムーズに前へ。橙キタノウイングはゆっくり出た。

そして、赤アンタノバラードと黒ミシシッピテソーロも流しながら前へ。

赤ヒップホップは前につけるためにペースを上げて掛かり気味になり、黒アンタノと赤ミシシッピは流して行ったために掛かった。

特にアンタノの掛かりかたは強烈で、馬のフォームが変わるほど抑えられているのが分かる。

それに対して、1着キタノウイング、2着メイクアスナッチ、3着スピードオブライトは内をスムーズに進んでいた。

キタノウイング
10番がメイクアスナッチ
スピードオブライト

特にスピードオブは、スタートを決めダッシュが付いたことで、スタート後3秒でもう体勢が出来上がっている。

スタートから最初のコーナーの区間で、もう消耗度の差が出てているのが分かる。


そして2つ目のポイントが残り600m地点。ここでの騎手の判断が、着順に大きな影響を与えた。

黒アンタノと黄メイクがやや外に出し、それを見た緑ブラウンウェーヴも外に行った。それを見た橙キタノ杉原騎手が内ラチ沿いの空いたスペースに入って行った。

その結果4コーナーではこうなる。

内ラチ沿いに橙キタノ。外2番手に白スピード、その後ろに黒アンタノがいて、その外隣に赤ミシシッピと黄メイクが並び、大外に赤ヒップホップという並び。

それが直線で、

橙キタノ、黒アンタノ、赤ミシシッピの前が壁で、白スピード、赤ヒップホップ、黄メイクの進路が空いている状態になった。

橙キタノ、黒アンタノ、赤ミシシッピはどこをさばくか迷うところだが、ここで橙キタノに幸運が起こる。前のマイレーヌが外にヨレたのだ。

ヨレて出来たスペースに橙キタノが入り一気に抜け出す。

その結果、道中の体勢作りと直線までの進路取りをスムーズに行えた、キタノウイングが1着、メイクアスナッチが2着、スピードオブライトが3着となり、スムーズさを欠いた、アンタノバラードは6着、ミシシッピテソーロは7着、ヒップホップソウルは11着となった。

スムーズに行った1着キタノからのタイム差は、スムーズさを欠いた6着アンタノで0.4秒、7着ミシシッピで0.6秒。このくらいの差なら、展開一つで逆転可能。まだ勝負付けが済んだとは言えない。

2着のメイクアスナッチは今回1番強いレースをしたし、中団に付けて僅差2着まで来たのは収穫。能力が高そうだし今後が楽しみ。

ヒップホップソウルは出遅れ、外外を回ると不利続きだったのが苦しかった。次回に期待したい。

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