競馬ファンの予想力が上がっている

競馬新聞が全てだった時代

私が競馬を真剣に学び始めたのは約30年前のことです。

ファミコンの初代ダビスタが登場した1991年12月。当時浪人生だった私は、大学受験からの現実逃避もかねて、ダビスタにハマっていきました。血統に興味を持った私の手には、英語の辞書ではなく「血統辞典」を持つ時間の方が多かったかもしれません。笑

年が明けて、なんとか現実逃避から帰ってくることができて、大学受験はギリギリ合格できたのですが、大学入学と同時に、競馬の世界にどっぷりと浸かっていきました。

大学1、2年生ぐらいの時には、人生でも一番と言ってもいいぐらい勉強しました。もちろん大学の勉強などではなく、競馬の勉強をです。笑

当時はまだインターネットも普及していません。多くの競馬ファンは週末に発売される競馬新聞を買うところから予想がスタートしていた時代です。馬のデータをネットで検索などもできないので、競馬新聞の馬柱のデータが全てといっても良いような時代でした。

私は競馬(ダビスタ?)のために、バイト代でノートパソコン(白黒画面)を買い、「お馬の親子」という血統データベースを導入したり、週刊競馬ブックを毎週月曜日に購入して月曜日から当週の特別戦を1週間かけて予想したりと、多くの「競馬新聞のみ」のファンとの差別化を図っていました。

競馬に関する書籍もたくさん読みました。累計で100冊ぐらいは競馬関連本を読んだと思います。いわゆる必勝本の類から怪しいサイン本まで、何か少しでもヒントになるものが見つかればという視点で読み漁っていきました。

本当にいろいろと読みましたが、その中に、後に「鉄道員」で直木賞を受賞する浅田次郎さんの本などもあり、直木賞受賞のニュースを聞いた時は、『あ、競馬本の人だ!』と驚いたものです。笑

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▲直木賞作家が「闇の馬券師」と表現されています。笑

西田式スピード指数との出会い

たくさんの本や必勝法に出会いましたが、特にハマったのは、今やどこの新聞にも当たり前のように掲載されている「スピード指数」の火付け役である『西田式スピード指数』でした。

当時はまだウィンドウズすら世の中に登場する前ですから、パソコンで指数を計算することすらできません。大学の図書館にこもって、週刊競馬ブックを開いて電卓を叩く日常を過ごしていました。でも今となっては、この手動で「基準タイム」「馬場指数」「スピード指数」を叩き出すという行為が、私の競馬力の基礎となったと思っています。

かなりの時間を費やしましたが、スピード指数を自分で計算するという行為は、いわば「馬の順位付け」を自分の頭できっちりやるという行為ですので、毎週毎週、レース結果とにらめっこして、指数を決定するという作業の中で、予想力を磨くことができたのだと思います。

そんな日々の努力のかいもあり、当時大学1年生だった私は、バイト代で得た5万円を元手にして、100万円まで資金を増やすことができたのです。

・スピード指数という馬の能力を図るモノサシ
・持っている情報量の差

今振り返ると、これが勝因だったと思われます。

情報量の格差がなくなった

一時は競馬界への就職を真剣に考えていた私でしたが、競馬一色の人生になるのはちょっとシンドイなと思い、一般企業に就職しました。就職してからも数年間は競馬のホームページを開いて予想を公開して、回収率が200%を超えて、競馬雑誌から取材依頼が来たりとパソコン競馬のはしりみたいな感じで競馬を楽しんでいましたが、会社員としての仕事が忙しくなるにつれて、競馬に接する時間は減って、たまに趣味程度に競馬をやるぐらいのスタンスに落ち着いていきました。

そして、去年から生活スタイルが変わって、時間が取れるようになり、競馬予想を少しずつ再開しました。

一番驚いたことは、昔私があれこれと手を尽くして手に入れていたような情報たちが、1つのサイトをチェックすれば、わかってしまうということでした。

インターネットが社会に普及したことで一番の変化は「企業と個人の情報格差がなくなったこと」と言われますが、まさにこれが競馬の世界でも起きていたのですね。

昔は、競馬新聞社の記者や長年の競馬ファンしか語るようなことができなかった知識であっても、今では、最近競馬を始めたばかりのような人でも、ネットで検索すれば、あたかも評論家のように語ることができる時代になりました。

本当に凄い進化だと思います。おかげで私も長いブランクがありましたが、今年は何とかプラス収支で終えることもできそうな感じです。

結果が全ての厳しい世界、それが競馬

情報の格差がなくなったとはいえ、やはり、勝ち組と負け組は存在します。

これはビジネスの世界と同じです。同じ情報を持っていても、着眼点・想像力の差で大きな違いが生まれます。

2020年という競馬界にとっても記録に残る年に競馬を再開できたことは、本当にラッキーでした。

2021年は競馬ブームが本格的になりそうですよね。一緒に競馬を楽しみ、そしてしっかりプラスを計上していければと思いますので、今後ともよろしくお願い致します!


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