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今年の干支ワイン ラ・スリシエールと京都金杯

 今年一発目の更新&競馬予想です。本年もよろしくお願いいたします。

 例年どおり、新年最初のワインは昨年の有馬記念の結果とその払い戻しから干支にちなんだワインを選びます。さあ有馬記念は的中したのでしょうか!?

 はいハズレ。アーモンドアイちゃん、まさか馬券にもならないとは……。まぁどんな馬だっていつでも勝つなんてことはないから競馬は楽しいんだけど、この結果に年越しの餅代を失くした人も多かったんじゃないのかな……。

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 そんなわけで今週のワイン予算は1000円。ネズミ年にちなんだこんなワインをえらんでみました。

ラ・スリシエール
フランス ラングドック地方

 ピノノワールとグルナッシュノワールをブレンドした南仏のワインです。まぁワインの中身については後ほど語るとして、まずはラベルと名前について。

 スリシエール、名詞souricière(f.)を辞書で引くと「ネズミ捕り」と出てきます。このラベルのイラストはネズミがネズミ捕りのおもちゃで遊んでいる様子なのですね。
 またその派生元である名詞souris(f.)はハツカネズミのことなのですが、よく似たスペルの動詞sourireには「微笑む」という意味があり、ラベルのネズミが微笑しているのはそういうダブルミーニングなのでしょう。
 さらに微笑のsourireに派生してsournois,e(adj.)という形容詞がありまして、これは「腹黒い、陰険な」と訳されます。多分「黒いほほ笑み」sourire noirがくっついたんでしょうが、このネズミの腹黒い顔と、このワインのコルクがそれを物語っています。

 ほら、黒い合成コルクなんて珍しい。

 さて最初に書いたとおりこのワインは2つの黒ぶどうのブレンドで作られているのですが、このブレンドというのが相当珍しい。なんとピノ・ノワールとグルナッシュ・ノワールのブレンド。
 ピノノワールといえばブルゴーニュワインを象徴する「ブレンドされない高貴な品種」。一方のグルナッシュ・ノワールは南仏を代表するブレンドされまくり品種です。この2つが一緒になっているのはなぜなのか。飲んだ感じでは「この組み合わせが味わい的にすごく良いとは思えない」というのが正直な感想なのですが、なんだか不思議な味わいであとを引く。いけます。
 まぁこれは味わい云々ではなくて、黒ぶどうであることを示す「ノワール」が名前に付いた2つの品種をブレンドしたワインの、ちょっと可愛げのあるsournoisを楽しむのがいいんじゃないかな。ブレンド的にはピノ・ノワールのほうが多いんですが南仏らしい厚み。なんかスペインワインっぽいな。

 (※グルナッシュ・ノワール? グルナッシュはグルナッシュだろ! と思った方へ。南仏のワインをよく飲むようになると「グルナッシュ・ブラン」という品種に出会います。黒ぶどうのグルナッシュは、ただグルナッシュと書かれることも多いですが、ブランと区別してグルナッシュ・ノワールと書かれることも結構あるんですよ)

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 というわけで今日の金杯ですが、せっかくなのでワインに合わせて黒枠の馬の馬券を買ってみようかと思います。京都と中山と悩んだのですが、中山金杯には1枠2番(つまり白枠)にブラックスピネルという馬が出ていて、黒が割れているので回避。京都金杯のサウンドキアラ、オールフォーラヴの2頭の単勝に500円ずつ賭けてみました

 まぁサウンドキアラは普通に人気してるし、オールフォーラブも屋根が変わって2勝している和田ジョッキーが戻ってきた好材料あり。どちらもありえない馬ではない。じゃあこの2頭のワイドも……と考えたのですが、ワイドはなんだかんだ言って当たらないという去年の振り返りから、単勝だけで勝負することにします(2着3着だったら泣く)。雑な予想かも知れないけど金杯は運試しだと思って気楽に行きます。

 では今年もよろしくお願いしまーす。

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