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キーンランドカップとマス・ド・ドマ・ガサック

先週の競馬

 なななんと当たりました! 単勝30.8倍を200円も買ってたので払い戻しは6180円! 8枠の3頭を軽い気持ちで買ってたのですが、一番人気薄だったダイメイプリンセスが来て大ラッキー。難しいレースを当てられて嬉しいですね。
 ダイメイプリンセスは去年のアイビスサマーダッシュの勝ち馬で、今年のアイビスは振るわなかったのですが逆にコーナーのある短距離の方が得意になったのかな。ダイメイプリンセスの父はノーザンダンサー系のキングヘイロー、母父はサンデーサイレンス系のダンスインザダーク。覚えておこう。

今週のワイン

 というわけで今日のワイン予算は7180円。ここ一年くらいの間では一番高いワインが買えます。珍しいワインにするか、定番の王道ワインにするか。かつてないくらいに悩んだのですが、このワインを取り寄せました。

マス・ド・ドマ・ガサック2017

 フランス・ラングドック地方の誇るグランヴァンの一つです。格付けはAOPではなく、IGPになります。それも日本でもおなじみのIPGドックではなくエロー県の中の「I.G.P. Saint-guilhem-le-desert cite d'aniane」という、かなり地域が限定されたIGPになっています。場所でいうとモンペリエの北西、AOPだとピク・サン・ルーとかテラス・デュ・ラルザックの辺りですね。

 格付けはものともせず、ずっと前から『ラングドックのシャトーラフィット』と呼ばれて非常に評価の高いワインです。もともとはあの伝説のワインドキュメンタリー映画『モンドヴィーノ』にも出た、ヴィニュロンのエメ・ギメール氏が生み出したワインなのですが、氏は2016年に91歳で亡くなっているので、このワインは2代目にあたる4人の息子たちの手によるもの。しかしネットで見る限り評価は相変わらず高いようです。

 7000円超えの予算となるとボルドーやブルゴーニュのそれなりのワインも考えたのですが、どうせだったらどこかの地方のトップクラスのワインにしようと思い、ラングドックのラフィットとも呼ばれるこのワインにしました。ヌーヴェルセレクションによる正規輸入品です。
 ただこういう有名なワインって値段が大きく上下するんですよ。このワインも昔はもっと安かったし、フランスだと今でも40ユーロくらいで売ってるようだし、はっきりいって7000円台で買うのはどうか……とも思ったんですよね。ただ正規輸入の価格が現在これなので、ここはもうそういうことで良い。これを逃すといつ飲めるか分からないので買っちゃうことにしました。前から飲みたかったんだもん。

 さてテイスティング。抜栓したてはかなり強い酸とタンニン。若いボルドーやバローロのようにゴツイ感じではなく、プルーンを思わせる果実味の柔らかさの中にある酸とタンニン、という印象なのですが、それでも開かれていない感じは明らか。しかし味の要素や余韻の感じから、間違いなく良いワインだというのは感じます。
 そして抜栓二日目。パッと味わった感じ、固さはあまり変わらないんですが香りが全体的に開かれ、タバコのフレーヴァーや樽っぽい香りが感じられ、全体的にまとまりが良くなった。というか明らかにウマイ。味の美味しさではなく……フィネスを感じます。

 フィネス、僕みたいな安ワイン飲みがこの言葉を使うのは勇気がいるんですが、フィネスというのは「もし理想のワインというものがあるなら、このワインからはその一端を感じる」という意味だと僕は思っています。美味しさという味わいを超えて感じる心地よさ、アルコールの作用とは別に脳が快感でとろける感覚。
 これは経験したことがないと分からないと思うんですが、ワインを飲んでると美味しいを通りこして気持ちよくなる感じがあるんですよ。これがフィネスなのかなと僕は思っています。というか僕がワインを飲み始めた20代の頃に、僕のワイン師匠がそう語っていました。僕のワイン師匠はフィネスを感じると、普段のしかめっ面が嘘のようににやけだして「ぬーんぬーん」と奇声をあげながら手をパタパタさせていました。なんでも彼はフィネスを感じると天国に飛んでいくのだそうです(嘘のようですがホントにこういう人がいる)。

 そしてこれを書きながら飲んでいる3日目。酸とタンニンはかなりまろやかになり、一体感のある味わいとフィネスを味わうことができます。香りはチェリーやブラックカラントと、その奥にラベンダーの花をかすかに感じる。うーん、さすがはラングドックのラフィットと呼ばれるだけのことはある。旨い。僕はシャトーラフィットは飲んだことが無いんですが、たぶんラフィットには似てないでしょう。ボルドーワインとは全然雰囲気が違うもん。しかしラングドッグのテロワールをカベルネソーヴィニヨンで最高に表現するとこうなるんですね。いや、素晴らしく美味しかったです。あとでチーズ買って来よう。

 というわけで伝説のワインが飲めて良かった。ただし2017年ヴィンテージは、こうやってゆっくり飲むならともかく、一晩で飲むならあと5~10年は待ちたいところですね。やはり良いワインのテイスティングは得るものが大きい。本当にダイメイプリンセスと秋山ジョッキーにはありがとうございました。

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今週の競馬

 さて今週も競馬! 先週の当たりを再現するつもりで短距離のレースにしましょう。札幌競馬場のキーンランドカップ。キーンランドとは米国の競馬場がある町の名前だそうです。芝の1200m。僕の買う馬はこれだ!

 ◎ 9 カイザーメランジェ

 前走はアイビスサマーダッシュなので僕の理論で言えば普通の芝1200mが主戦の馬なら勝てなくても良いのだ。大事なのはその前の函館スプリントステークスでタワーオブロンドンにもダイメイフジにもペイシャフェリスタにもダノンスマッシュにも勝ってる。なので人気はしてないけど普通に本命視して大丈夫な馬でしょう。
 そしてその函館SSに出てない組からもう一頭

 ○ リナーテ

 函館SSに出走予定だったのですが例のJRAの薬物騒動トラブルで発送除外になった馬。やっぱりなんだかんだでここまで夏競馬は牝馬の好走が光り、前走も1番人気でかなり強い勝ち方しました。鞍上武豊は先日凱旋門賞にオブライエン厩舎から出ることが決まりましたし、単純に54キロという斤量も魅力。というわけでこの2頭で単勝ワイド馬連馬単セットで勝負したいと思います。

 ではまた来週!

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