【週末回顧録】このまま負けてなるものか!(11月12日・13日)
お世話になっております。UMAJIN編集部員の平石です。
「未来の馬券の的中は振り返りから!」ということで、先週末の競馬を振り返っていくこの企画。
「鉄は熱いうちに打て」とも言いますしね。記憶が鮮明なうちに、未来の自分のためしっかり復習しておきましょう。
<エリザベス女王杯>
勝ち馬:ジェラルディーナ 勝ちタイム:2分13秒0(重)
朝から降り続けた雨の影響で重馬場での施行となった今年のエリザベス女王杯。大外枠から外を回し続けたジェラルディーナが嬉しいGI初勝利となりました。
掲示板に載った馬は全頭が6-8枠という結果で、枠番が結果に大きな影響を及ぼしたレース質に。パトロールを見ると、掲示板に載った馬は向こう正面以降、いずれもコース内側の芝がはがれた茶色のゾーンを避けてレースを組み立てていたことが分かります。
勝ち馬ジェラルディーナは中団馬群の外に陣取る形。大外枠だったので枠なりの競馬と言えばそうなのですが、馬場の良いところを通そうという鞍上の意思を感じるポジショニングでした。
反対に内枠に入ったデアリングタクトやピンハイにとっては外に持ち出すタイミングがなく、この時点でかなり厳しい形に。馬格のないピンハイにとっては重馬場も堪えたように見えます。デアリングタクトはホント馬場と噛み合わないですね……。
重馬場になると外の方が成績が良くなることが多いのって、内で溜めていた馬が上滑りする芝のせいでギアチェンジに手間取るため、4角で外を回すロスを承知で助走をつけてスピードに乗せた方が結果的に良い脚を使える区間が長くなるからなのだろうか、とこのレースを見てふと思ったり。
普通の乾いた芝ならスムーズに加速できるので、距離ロスを抑えた内の馬の方が有利に運べるのに対し、上滑りする芝だとインの馬が勢いを付けづらくなる(≒ゼロ加速状態からギアを上げてスピードに乗せるのに時間がかかる)から、相対的にスピードに乗せやすい外の方が有利になるということなのかな、とルビーカサブランカの4角~直線における動きを見てなんとなく思った次第です。
そのルビーカサブランカは本当にもったいない競馬でした。何でこの日の馬場で6枠からインに潜り込んでしまったのか……? 流れの中でそうなったという感じではなく、スタート直後から明確に内を狙っていたので正直この判断はよく分かりませんでした。次走も狙ってみたい感があります。
2着はウインマリリンとライラックが同着に。同じく外を回した組でしたが、前で受けたウインマリリンの方が強い競馬だったように見えました。ライラックはハマった点があるとは思うものの、連対するとは思っておらずこれは素直に見立て違いでした。半兄(3/4同血)に稍重の札幌2歳Sを制したブラックホールがいる血統ですから馬場巧者の可能性があった点くらいは考えておくべきでしたね。反省。
次回ピック馬としては以下の2頭を。
・ピンハイ
内枠に加え、馬格のない馬なので重馬場というのも響いた感じがしました。ミッキーアイル産駒ということで距離もやや長かったかな?
【次走狙いたい条件】
・良馬場替わりかつ距離短縮
・ルビーカサブランカ
内に決め打ちした騎乗がアダになった感あり。確かに馬群を捌ける馬ですがさすがにこの日の馬場で内という判断はどうだったんでしょう。中距離戦ならまだ侮れないはず。
【次走狙いたい条件】
・内外フラットな馬場で内枠替わり
<武蔵野S>
勝ち馬:ギルデッドミラー 勝ちタイム:1分35秒6(良)
前半3Fの通過が35秒8ですから、東京ダートマイルの重賞としてはかなりスローペース。1着馬、3着馬が芝重賞で結果を残してきた馬ということで芝向きのギアチェンジ性能が求められた一戦だったように思います。
圧倒的な1番人気に支持されたレモンポップは2着。先に抜け出した馬を追いかける形になったぶん最後に息切れしたように見えました。中京で2着になったときと似たようなパターンの感も。前がタレてくれて脚を使わず早め先頭の形だと最後までしっかり伸びるのですが、前を追いかけるとペースが乱れるのか最後甘くなるというのはちょっと押さえておきたいポイントかもしれません。
<デイリー杯2歳S>
勝ち馬:オールパルフェ 勝ちタイム:1分33秒2(良)
オールパルフェがこの日ひと鞍入魂の大野騎手に導かれ重賞初勝利。リアルスティール産駒もJRA重賞初勝利となりました。血統を考える人間がリアルスティールの血統表を見たときに真っ先に思いつく「Monevassia=Kingmambo」の馬が結果を残したことでひとまず安心です。
個人的にはダノンタッチダウンの末脚にビックリした感。まだ緩いのでテンにいけないですし、川田騎手も無理に出さず「1800mの競馬」をさせた感じですが、それでもラストは前を交わそうかという勢いで伸びてきました。
あの走りを見ると現状は広いコースの中距離に向いたタイプに見えます。次走が朝日杯FSだと道中の追走でしんどくなりそうな予感が。次走がどこかは分かりませんが、ひとまずそういう認識でいてみようかと思います。
<福島記念>
勝ち馬:ユニコーンライオン 勝ちタイム:2分0秒2(良)
福島記念では矢作厩舎の逃げ馬を買えばいいんじゃないかな? 身もふたもない結論に至ってしまいましたが、2年連続で矢作厩舎の逃げ馬が福島記念を制しました。
とはいえ、パンサラッサの逃げとは様相が異なりまして、今回は前半3F34秒2で入っておいて、1000mの通過は59秒4。4F目からガッチリ息が入っていることが分かります。
4頭雁行だったので中団馬群の騎手は「いずれ潰れるだろう」と踏んでいたのかもしれませんが、先行集団の4頭は割と協調して先行していたのがユニコーンライオンにとっては追い風になりました。自転車のロードレースでたまにみるやつですね。
一番強い競馬をしたのは自分で前を捕まえに行ったサトノセシルだと思いますが、これも自分で動いた分ラストは息切れ。馬が苦手な(タイプだと平石は思っている)アラタはうまく馬群の切れ目でレースをしていたのですが、勝負どころで外からオニャンコポンに外から併せられる形になり、これも最後まで伸び切れず。
ユニコーンライオンとしては色々と上手く噛み合ったところはあったのではなかろうかと思います。
<その他気になった馬・レース>
土曜福島10R ショウナンマッハ(7着)
週末の福島芝は外有利の馬場に。このレースも外差しが決まり3連単は100万超となりました。ショウナンマッハは逃げるしかない馬なのでこの馬場だと最後止まってしまいます、やむなし。
スピードだけは上のクラスでもやれるくらいの馬なので馬場が向いたときに人気が落ちているようなら狙いたい気がします。
【次走狙いたい条件】
・フラットなコンディションの芝1200m
土曜福島11R ハンディーズピーク(5着)
ビックリするほどコーナリングがうまくないので単純に小回りは向いていない気が……。もう少しコーナー径の緩いコースで狙いたい馬だと思います。ローカルでは買ってもヒモまでのイメージ。現状、京都がないのが痛いですよね、この馬。
【次走狙いたい条件】
・福島、小倉、函館以外のダート中距離
日曜阪神6R サンライズアリオン(1着)
前走時点でチェック馬に入れていましたが今回は好タイムで完勝。母カシュカシュ譲りで揉まれるとよくない馬だと思っていたのですが、今回は2角までに先頭を取って押し切りました。枠が枠だったのでこれは松山騎手のナイス判断でした。
昇級しても揉まれない条件ならやれると思います。逆に揉まれ込みそうな枠やメンバーだと疑ってかかってもよさそう。
【次走狙いたい条件】
・揉まれない外枠やメンバー構成のレース
日曜福島6R モディカ(8着)
なんとなく分かっていたこととは言え、砂を被って一気に進みが悪くなりました。いかにもアメリカンファラオ産駒って感じです。砂を被らない条件ならいつでも巻き返してきそう。未勝利で見せたパフォーマンスはもっと上のクラスでやれるくらいものでしたし。
【次走狙いたい条件】
・外枠替わり
日曜福島8R トーセンクレセント(6着)
このレースはラップタイムが特徴的でした。
12.4-11.7-13.2-12.8-12.6-12.1-12.0-11.7-11.7
3F目から最後までラップが失速せずに展開したんですよね。ということで前を走った馬は結構きつい形に。
トーセンクレセントは好位から4角でマクリ気味に仕掛けていたので結構負荷がかかる形だったような気がします。それでも勝ち馬から0秒4差なら健闘した方ではなかろうかと。初勝利が福島2000mだったように平坦小回りでパフォーマンスを上げるタイプに見えるので、次走もその条件なら注目したと思います。
【次走狙いたい条件】
・平坦小回り芝中距離
日曜東京10R ノワールドゥジェ(7着)
一口出資馬ということもありデビューから見てきた馬なのですが、この馬キレる脚が使えません。上がり最速を記録したのはキャリア14戦で1回ですし、上がり3位以内に拡げても4回だけです。
今回のレースラップを見ると前半1000m通過が60秒4でレース上がりが34秒1。勝ち馬ルージュエヴァイユが32秒8の脚を使っていたように、典型的なスローの上がり勝負になってしまいました。
個人的にはスローの切れ味勝負になりやすい牝馬限定戦よりも道中が流れる牡馬混合戦でパフォーマンスを上げるタイプの牝馬なのではと考えております。もしくは冬場の上がりがかかる東京コースですかね。
【次走狙いたい条件】
・牡馬混合戦@東京芝中距離
・冬場の東京芝中距離
日曜東京12R
芝のマイル戦で前半1000mの通過が60秒5はさすがに追走義務違反では……?
それもこれも差し馬勢がみーんなロードカテドラルをマークしていたせいでしょう。そのロードカテドラルも自力でレースを作れる馬ではないので結果的にみんな仕掛け遅れる形になりました。31秒台の脚が使える馬ならあそこからでも差し切っていたのかもしれませんが……。
スローの位置取りゲーで、着順が今後の成績にリンクする感じではなかった点を覚えておきたいと思います。
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