データたちへの鎮魂歌（Vol.5・札幌芝1500mをおさらいする）

お世話になっております。UMAJIN編集部員の平石です。

予想を含め競馬に関する記事を書いておりますと、せっかく調べたのにタイミングが合わず原稿に使えないデータというのがどうしても出てくるもの。
また平石は思いついたことを後先考えずに調べて、最終的に「これ使うタイミングないのでは……？」となるパターンが多い人間でもあります。我ながら無計画が過ぎる。
本日も今週末に使える“かもしれない”データをご紹介。どこかで誰かのお役に立つことを祈って……！

☆札幌芝1500mをおさらいする
日本で唯一、札幌競馬場でのみ施行される芝1500mという条件。個人的にはかなり好きな条件です。学生の時にさんざん格闘したからかもしれません……。ダンツミュータントさんには大変お世話になりました。
今週末から札幌開催ということで、今回は札幌芝1500mの傾向をおさらいしたいと思います。

（１）枠番別成績
※データは2011年以降の同コースで行われたレースを対象としています。以下同じ。

内と外を比べると内枠の方が優勢です。理由はスタート地点が1コーナー横のポケットにあるから。スタート直後にコーナーを迎えることになるので、外枠の馬は枠なりに外を回されるリスクが高くなります。特に外枠の差し馬はしんどい展開になりがち。人気の差し馬が外枠に入っていた時は、敢えて3着までという買い方も面白いかと思います。
外枠不利という点では中山芝1600mのようなイメージで捉えると良いかもしれません。

（２）脚質別成績

小回りコースなだけあって、前にいった馬が有利。後方待機の馬はかなり厳しい戦いを強いられます。直線が260mちょっとしかないですからね。物理的に厳しいということでしょう。
その一方でマクリが強いのもこのコース、というか札幌競馬場の特徴。札幌は確かに小回りなのですがその一方でコーナー径は緩いので、途中から勢いをつけて動いていった時にコーナーで勢いが減衰しにくいという特徴が。
直線一気は難しいですが、道中で外から動けばチャンスがあるという点は覚えておきましょう。またそういった騎乗が得意なジョッキーを狙う作戦も面白そう。岩田康騎手とか。

（３）種牡馬別成績
ディープインパクト【17-19-10-71】
勝率14.5％、連対率30.8％、複勝率39.3％
モーリス　　　　　【2-1-3-3】
勝率22.2％、連対率33.3％、複勝率66.7％
グラスワンダー　　【7-3-0-13】
勝率30.4％、連対率43.5％、複勝率43.5％
スクリーンヒーロー【3-3-0-15】
勝率14.3％、連対率28.6％、複勝率28.6％
ハーツクライ　　　【7-9-9-42】
勝率10.4％、連対率23.9％、複勝率37.3％
マクフィ　　　　　【1-2-1-5】
勝率11.1％、連対率33.3％、複勝率44.4％

上でも触れたようにコーナー径が緩く、コーナリングで勢いが死ににくいコースということもあって、ディープインパクトやハーツクライといった末脚キレキレサンデー系は実は相性が良さそう。またキングカメハメハ、ロードカナロアといった主流種牡馬の複勝率も33.3％を超えてきます。

またこのコースで注目したいのがグラスワンダー系の種牡馬。
【12-7-3-34】で勝率21.4％、複勝率39.3％。単勝回収率は驚異の216％、複勝回収率も110％をマークしています。去年の札幌開催ではレーヴドゥラプレリ（モーリス産駒）とヴァトレニ（グラスワンダー産駒）にどれだけ救われたか……。この系統に合致する馬については今年もしっかり追いかけようと思います。

マクフィは新馬戦、未勝利戦でのデータがメイン＆サンプルは少ないものの複勝率44.4％と優秀な成績。マクフィ自身が英2000ギニー、ジャックルマロワ賞の勝ち馬ということで、「洋芝」「マイルに近い距離」という札幌芝1500mへの適性が高いのかもしれません。
現状、ダートのイメージが先行している種牡馬なので、うまくハマれば思わぬ高配当にありつけるかも。

ここまで書いておいて、今週日曜の札幌最終レースは芝1500mだったことを思い出しました。この辺りのデータをうまく使いながら的中できるよう頑張りたいと思います……！

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