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【週末回顧録】このまま負けてなるものか!(12月3日・4日)

お世話になっております。UMAJIN編集部員の平石です。

「未来の馬券の的中は振り返りから!」ということで、先週末の競馬を振り返っていくこの企画。

「鉄は熱いうちに打て」とも言いますしね。記憶が鮮明なうちに、未来の自分のためしっかり復習しておきましょう。

<チャンピオンズC>

勝ち馬:ジュンライトボルト 勝ちタイム:1分51秒9(良)

ダート転向4戦目のジュンライトボルトが鮮やかな末脚で差し切り勝利。石川騎手にとってもGI初タイトルとなりました。そして友道厩舎も初ダートGI制覇。そう考えると友道厩舎の芝への偏りっぷりがすごいですね。

改めて石川騎手の進路取りを確認してみたのですが、中京ダートのお手本のような乗り方でした。1角をラチに近いところを回ってきて、4角で下手に動かず、直線に入ってからゴーサイン。テーオーケインズの後ろに進路を取って前に連れていってもらって、坂を上って再加速して差し切り。100点満点中120点の騎乗だったと思います。

初角までにある程度出していってポジションを確保に動いていたのもファインプレーの感。あそこで引いていると、当然ワンポジション下げることになりますから、そうすると勝負どころで外を回す必要が出てきた可能性も。最初に出していったことで、4角の仕掛けを慌てなくてよくなったのが大きかったと思います。

またレースの流れも前半1000mの通過が62秒4というスローペース。これはチャンピオンCの歴史上、最も遅い通過タイムでした。そのくせ、上がりは昨年よりかかっているという。

昨年よりパワーが求められるコンディションだったのが、キングマンボに好相性だったのかもしれません(上位3頭は父or母父キングカメハメハ)。

2着はクラウンプライド。こちらも中京のセオリー通り先行してラチに近いところを立ち回りました。さすが中京マイスター・福永騎手。

それより注目したいのが最初の直線での福永騎手の進路取り。パトロールを見てビックリしたのですが、クラウンプライドはいきなりラチを取りにいったのではなく、いったん外に馬を寄せていたんですよね。

クラウンプライドが引っかかりそうになったので、他馬から離すことで落ち着かせようとしたのもあると思うのですが、自身の外にいたテーオーケインズを牽制しよう、内に切れ込めなくさせて、1角でロスさせようと福永騎手が考えていたとすれば、これはすごくテクニカルな騎乗。結果的にクラウンプライドはテーオーケインズに先着しているわけですから、“福永先生、恐るべし”です。

そしてテーオーケインズ&松山騎手にとって不運だったのは、福永騎手のすぐ内に泣く子も黙る武豊さんが鎮座ましましていた点。武豊騎手はクラウンプライド&シャマルだけを前に入れさせて、テーオーはきっちりブロックするようにして1角に進入しました。

その伏線はスタート直後の福永騎手が外へ外へと張り始めたシーン。この瞬間に武豊さんは一瞬だけクラウンプライドをチラ見しているんですよね。そして福永騎手が外に張ったのを確認したら、今度は内のオーヴェルニュの出方をチラ見。オーヴェルニュが普通に先行しようとしているのを確認したら、オーヴェルニュとポジション争いでガチ喧嘩するのは諦めて、テーオーが内に切れ込んでくるのを防ぐ1角進入パターンを想定し騎乗しているように見えました。

中京ダートが激トリッキーということもあって、この最初の直線~1角進入の攻防はかなり見応えがあるものでした。松山騎手も中京ダートがお上手な騎手なので、この進入パターンは決してプラスではないと分かっていたはずですが、そうせざるを得ないように持っていったふたりのベテランのテクニックが光るレースだったように思います。

ちなみに道中はシャマル川田騎手とノットゥルノ武豊騎手が「絶対テーオーを内に入れさせないマン」と化していました。向こう正面の映像が分かりやすいですが、テーオーが1頭だけ大外を回っているのがよく分かります。アンカツさんがローゼンクロイツでディープインパクトの内に張り付いたまま1周回ってきたいつぞやの皐月賞を個人的には思い出しました。

3着はハピ。鞍上は横山典騎手。ハピで先行というインスピレーションはいったいどこから湧いてくるのか……。ファンタジスタがファンタジスタたるゆえんを見せつけられました

そしてこのハピの先行によってテーオーケインズはさらに割を食う形に。というのもハピが位置を取りに動いたおかげで、ラチ沿いを取りたかったであろうオーヴェルニュが戦前の想定から1頭分外へ押し出される形に。これに伴って、本来テーオーが収まることのできたはずのポジションが埋まってしまうこととなりました。

実際のレースでオーヴェルニュが回った位置を取れていれば、あるいはノットゥルノあたりがそこに収納されてくれれば、テーオーはもう1頭分内に寄せることができたはず。そうなれば多少なりとも距離ロスなくレースを進められたはず。どこまでをファンタジスタが予見していたかは定かではありませんが、結果的にはテーオーにとって相当に苦しい形を呼び込む動きとなりました。

テーオーケインズは4着。レースを見ると終始苦しい形でのレースでした。あそこまで外を回されたうえで勝ち切るほどの力はなかったとも言えそうですが、それでもこの敗戦はノーカウントでいいでしょう。

≪次走狙いたい馬≫
テーオーケインズ
上でもふれたようにさすがに今回は厳しい形でした。力負けではないですし、これで次走オッズがもらえるようなら。
【次走狙いたい条件】
・ダート中距離戦ならどこでも

・サンライズホープ
ジュンライトボルトは4角タイトに回ってきたのに対し、こちらは4角でよく言えば豪快、悪く言えば大雑把な大外ぶん回し。さすがに最後は垂れましたがそれで6着なら内容としては十分だった気が。ちょうど去年のメイショウハリオが似たような競馬で7着だったのでそのイメージです。GII、GIIIなら普通に上位な気が。
【次走狙いたい条件】
・ダート中距離のGII、GIII

<その他気になる馬・レース>

土曜阪神4R ケイデンシーマーク(5着)、ルフレーヴ(9着)
4角でメイショウバラッドが外に飛んできたあおりをもろに受ける形になりました。それでも掲示板を確保したケイデンシーマークはもちろん、最後無理をさせなかったルフレーヴも次走チェックが必要だと思います。

土曜阪神12R ワーフデール
ジワジワ加速するタイプなので、ロワンディシーに割り込まれて進路が狭くなったのは致命傷でした。次走スムーズなら。上がりのかかるレースの方が良いでしょう。
【次走狙いたい条件】
・上がりのかかる芝中距離戦

土曜中山5R フェアムーン(11着)
菅原明騎手の騎乗停止に絡む案件で一番被害が大きかったのはこの馬かなと。採決で名前の出ていた10番は脚が上がりかけていたのに対し、こっちはここから伸びようかというタイミングでしたからね。あとは馬の精神面にトラウマが残っていなければいいのですが。次走スムーズなら。

土曜中山12R カレンヒメ(10着)
バンデルオーラが4角手前で外からマクリ気味に動いたせいでイン前の馬が大渋滞に。モロにあおりを食ったのがこの馬で、勝負どころからずっと前が詰まり通しでした。ついでに直線も進路がなかった。大きな着順にはなりましたが、気にする必要はなさそうです。

土曜中京12R ショウナンアデイブ
22キロ増でしたがそれほど太くは見えず。恐らくデキが良かったので、あそこまで強気な立ち回りになった気がします。でもさすがにあれは4角で外を回し過ぎですわな。とはいえ、この馬はフィジカル型のディープだと思うので、立ち回りは間違っていない気も。1Fくらいなら距離を詰めてもいいような気がしました。
【次走狙いたい条件】
・芝1600-2000mの自己条件

日曜中山1R グラスシフォン
5馬身差をつけた勝ち方はもちろん、レースラップが秀逸でした。

<レースラップ>
11.7-10.6-11.9-12.8-12.9-12.7

2010年以降の2歳の中山ダ1200mにおいて、ラスト2F目よりラスト1Fの方が速いラップ構成のレースを勝ち切った馬はこんな感じ。

・ストームジャガー(2勝クラス)
・キープアットベイ(1戦1勝で引退)
・ナンチンノン(OP特別2勝)
・キンシノクリーン(2勝クラス)
・アースオブフェイム(1勝クラス)
・デンコウケンジャ(3勝クラス)
・スーパーアキラ(3勝クラス)
・アポロビビ(OP特別2勝)

・グラスシフォン

とりあえず1勝クラスで頭打ちになる危険性は低いのではなかろうかと。ちなみにもっとさかのぼるとサウスヴィグラス(JBCスプリント勝ち)もこの基準を満たして勝っていました。

日曜中山9R ゼログラヴィティ(4着)
終始他馬に外に張り付かれてクビを上げるシーンが。逃げれれば内枠でもいいのですが、陣営が控える競馬を意識している今の段階では外枠の方がいいように見えます。兄のノヴェッラも逃げ馬でしたし、揉まれない競馬の方が向いたきょうだいという説あり。
【次走狙いたい条件】
・外枠替わり

日曜中山11R フレッチア(3着)
前走の北九州記念は枠とバイアスが向かず。今回は馬群に包まれて直線仕掛けを待たされるシーンが。それでもラストは伸びてきたように脚力はOP特別~GIIIなら上位です。
【狙いたい条件】
・OP特別~GIIIの芝短距離

日曜阪神12R ヤマニンルリュール(12着)
スローペースを先行して我慢しきれず4角手前で外を回して動いて失速。イン前有利の展開&馬場バイアスに真っ向から逆らった競馬でした。脚を溜めた方が良さが出るタイプ、またの名を他力本願型なので、流れがもう少し速くなりそうな頭数の揃ったレースで狙ってみたいイメージです。
【次走狙いたい条件】
・流れの速くなりそうな芝1400~1800m

<こちらも要チェック!>

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