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データたちへの鎮魂歌(Vol.8・「小倉記念のトニービン」を検証する)
お世話になっております。UMAJIN編集部員の平石です。
予想を含め競馬に関する記事を書いておりますと、せっかく調べたのにタイミングが合わず原稿に使えないデータというのがどうしても出てくるもの。
また平石は思いついたことを後先考えずに調べて、最終的に「これ使うタイミングないのでは……?」となるパターンが多い人間でもあります。我ながら無計画が過ぎる。
今日も週末に使えるかもしれないデータをご紹介。どこかで誰かのお役に立つことを祈って……!
☆「小倉記念のトニービン」を検証する
血統で予想をする方なら「小倉記念」と聞くと思い浮かべるのはきっとトニービン。「小倉記念のトニービン」はある意味日本で最も有名な血統格言かもしれません。双璧をなすのは「雨のオペラハウス」かな?
かく言う平石も2010年の小倉記念(16番人気ダンスアジョイが1着)と2011年の小倉記念(15番人気キタサンアミーゴが2着、8番人気リクエストソングが3着)を見て以来、このレースではトニービン持ちを本命にすることをマイルールにしています。
2015年は本命にした8番人気クランモンタナに“それ4”を喰らい、翌2016年に11番人気で勝たれるというアクロバティックな往復ビンタをお見舞いされたこともありましたが、全体としてはまずまずの戦果を収めてきました。
今回はこの「小倉記念のトニービン」をもう少し掘り下げてみようと思います。完全に趣味の領域ですがお許しください。
◎「血統表のどこかにトニービン」×「小倉記念」全成績
【7-5-4-25】 勝率17.1%、連対率29.3%、複勝率39.0%、単勝回収率350%、複勝回収率175%
血統表のどの部分でも良いのでトニービンを含んでいる馬が小倉記念に出走した際の成績はこのとおりに。かなり優秀で回収率も抜群です。ぶっちゃけベタ買いでもOKでしょう。
ただそれだとここで終わってしまうので、もう少し細かく見ていきます。
◎トニービン系
(例:トニービン、ジャングルポケットなど)
【1-1-1-10】 勝率7.7%、連対率15.4%、複勝率23.1%、単勝回収率62%、複勝回収率62%
実はトニービン直系の相性はそれほどでもない印象。そもそもそんなに出走数が多くないのもあるかもしれませんが。
◎父がトニービン持ち(※トニービン系除く)
(例:ルーラーシップ、アドマイヤベガ、ハーツクライなど)
【3-1-1-9】 勝率21.4%、連対率28.6%、複勝率35.7%、単勝回収率208%、複勝回収率97%
こちらのパターンの方がトニービン系より相性は良さそう。このうちハーツクライ産駒は【1-1-1-4】と複数頭が馬券に絡んでいます(サトノクロニクル1回、メイショウナルト2回)。
◎母がトニービン持ち
(例:母父トニービンなど)
◎【3-3-2-6】 勝率21.4%、連対率42.9%、複勝率57.1%、単勝回収率758%、複勝回収率360%
狙って妙味があるのはこのパターンかと。昨年もヒュミドールが5番人気で2着に食い込みました。16番人気の09年ダンスアジョイや11番人気の16年クランモンタナが勝利したおかげで、単勝回収率は700%(!)を超えています。700%って……。
ちなみに今年の特別登録馬のうち、トニービンの血を持つのは以下の5頭。
☆父がトニービン持ち(※トニービン系除く)
・カテドラル(父母父トニービン)
・プリマヴィスタ(父母父トニービン)
☆母がトニービン持ち
・アーデントリー(母父母父トニービン)
・タガノディアマンテ(母母父トニービン)
・ヒュミドール(母母父母父トニービン)
※トニービン直系の登録はありませんでした。
◎前走距離別成績
今回延長【0-1-1-7】
勝率0.0%、連対率11.1%、複勝率22.2%
同距離 【5-2-2-14】
勝率21.7%、連対率30.4%、複勝率39.1%
今回短縮【2-2-1-2】
勝率28.6%、連対率57.1%、複勝率71.4%
前走障害【0-0-0-2】
勝率、連対率、複勝率0.0%
昨年は距離延長組のヒュミドールが馬券になったものの、その他の延長組はあまり振るわず。
勝ち馬5頭を送り出した前走同距離組も相当に優秀なのですが、それを上回るトンデモ成績なのが距離短縮のトニービン持ち。複勝率71.4%ってなんじゃい。見かけたらとりあえず買うくらいの勢いで良い気が……。
参考までに上の5頭を前走距離で仕分けるとこんな感じになります。
今回延長:アーデントリー、カテドラル(いずれも前走1800m)
同 距 離:ヒュミドール、プリマヴィスタ
今回短縮:タガノディアマンテ(前走3200m)
◎間隔別成績
中1週【0-0-0-2】
中2週【1-1-0-6】
中3週【0-0-3-5】
中4週-中8週【4-1-1-9】
中9週以上【2-3-0-3】
どうやら多少なりとも間隔をとった方が良さそうな印象です。中9週以上空けた場合は連対率60%超。
ちなみにトニービン持ち登録馬それぞれの間隔は以下の通りです。
中2週:アーデントリー、カテドラル
中4週:ヒュミドール、プリマヴィスタ
中14週:タガノディアマンテ
◎なんでトニービンは小倉記念と相性が良いのよ?
小倉記念が行われる小倉芝2000mにヒントがあるのではなかろうかと。
一般に平坦コースと呼ばれる小倉ですが、向こう正面出口から4角にかけて、残り700m~400m地点までの区間は下り坂になっています。
ただでさえこの区間で勢いが付くうえに、レース自体もハンデ重賞ということで軽ハンデの馬が早めにエンジンを吹かしていく展開になりがち。
こうなるとキレる脚というより長く良い脚を使える馬にアドバンテージが生じやすく、結果としてトニービン向きの展開になりやすいということではなかろうかと推察する次第です。
エアグルーヴ(オークス、天皇賞・秋)やジャングルポケット(ダービー、ジャパンC)が東京コースを得意としていたように、トニービンは長く良い脚を使えるのが持ち味の血ですからね。
複数の候補がいたものの、今年の小倉記念の◎はだいたい決まりました。あとはトニービンBOXも買おうと思います。
「トニービン」がゲシュタルト崩壊を起こしつつあるので今日はこのあたりで。今年も「小倉記念はトニービン!」と叫びたいものです。
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