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データたちへの鎮魂歌(Vol.14・新潟千直を改めておさらいしよう)

お世話になっております。UMAJIN編集部員の平石です。

予想を含め競馬に関する記事を書いておりますと、せっかく調べたのにタイミングが合わず原稿に使えないデータというのがどうしても出てくるもの。
また平石は思いついたことを後先考えずに調べて、最終的に「これ使うタイミングないのでは……?」となるパターンが多い人間でもあります。我ながら無計画が過ぎる。

今週末使えるかもしれないデータをご紹介。どこかで誰かのお役に立つことを祈って……!

☆新潟千直を改めておさらいしよう

先週から開幕した秋の新潟開催。永島騎手騎乗のセルレアが1枠1番から内ラチ作戦(巷では「バカラクイーン作戦」と呼ぶらしいです。なるほど感ある)を敢行し見事に1着。センセショーナルな幕開けとなりました。

今回は改めて新潟千直をおさらいしてみようと思います。イメージ通りの点、イメージと異なる点いろいろあるかもしれませんが、それもまた勉強ということで。

なお、集計期間は2015年以降の新潟千直全レースを対象にしています。

◎枠番別成績

1枠【8-11-7-328】
勝率2.3%、連対率5.4%、複勝率7.3%
2枠【10-12-10-329】
勝率2.8%、連対率6.1%、複勝率8.9%
3枠【17-13-17-319】
勝率4.6%、連対率8.2%、複勝率12.8%
4枠【15-22-11-324】
勝率4.0%、連対率9.9%、複勝率12.9%
5枠【21-10-18-329】
勝率5.6%、連対率8.2%、複勝率13.0%
6枠【22-27-27-301】
勝率5.8%、連対率13.0%、複勝率20.2%
7枠【37-47-50-336】
勝率7.9%、連対率17.9%、複勝率28.5%
8枠【60-49-49-323】
勝率12.5%、連対率22.7%、複勝率32.8%

圧倒的な外枠の好走率っ……! 思わずざわざわしてしまいますね。

複勝率は外枠に行くほどキレイに上昇する形になっています。7枠の複勝回収率は112%、8枠は95%なので、馬券を考えるうえではここを軸にするのが手堅いでしょう。このあたりはイメージ通りという感じです。

ちなみに先週1枠1番のセルレアが勝ちましたが、1枠の馬が勝ったのは2018年8月18日のグラスレガシー(@3歳未勝利)以来。1枠1番となると2017年5月のウランゲル(@はやぶさ賞)以来の出来事でした。5年半ぶりとはなんという激レア案件……。

◎馬体重別成績

450キロ未満【52-57-54-946】
勝率4.7%、連対率9.8%、複勝率14.7%
450キロ以上【138-134-135-1643】
勝率6.7%、連対率13.3%、複勝率19.9%

ある程度馬体重が大きい方が好成績の様子。馬力が求められる千直なので馬体が大きい=筋肉が多い馬の方が好走率が高いということでしょうか。

ちなみに馬体重500キロ以上の馬は【27-23-19-267】で勝率8.0%、複勝率20.5%。困ったらデカい馬を狙う作戦というのも面白いかも?

◎騎手別成績

M.デムーロ騎手【5-2-4-13】
勝率20.8%、連対率29.2%、複勝率45.8%

鮫島駿騎手【7-10-5-32】
勝率13.0%、連対率31.5%、複勝率40.7%

津村騎手【12-11-8-73】
勝率11.5%、連対率22.1%、複勝率29.8%
※うち2019年以降 【5-9-5-26】
勝率11.1%、連対率31.1%、複勝率42.2%

秋山稔騎手【3-0-1-18】
勝率13.6%、連対率13.6%、複勝率18.2% 平均着順8.4着、平均人気9.5番

丹内騎手【4-5-7-46】
勝率6.5%、連対率14.5%、複勝率25.8%
※うち7-8枠に入ったとき【2-2-6-7】
勝率11.8%、連対率23.5%、複勝率58.8%

田辺騎手【4-2-0-10】
勝率25.0%、連対率37.5%、複勝率37.5%

騎乗回数は少ないですが、M.デムーロ騎手田辺騎手は好成績。騎乗回数の多いところでは鮫島駿騎手の複勝率40%超は立派。ライオンボスで稼いだ側面もあるでしょうが、ライオンボスで得た経験値が千直に活きているのもまた事実でしょう。

平石イチ推しの津村騎手は、2015年以降でならしてしまうとそれほどでもない感じになってしまいますが、19年以降に絞ると複勝率は40%超。千直で差したい騎手なのでゴール寸前までハラハラさせてくれるのも魅力です。見ている方からすると気が気ではありませんが……。

外枠の丹内騎手も狙い目に。3着多めですが複勝率60%弱はかなり強い数字。内枠をよく引くのがネックですが、外に入ったときは要チェックかと。

若手の育成枠は秋山稔騎手。挙げた3勝はいずれも別の馬によるものというのがまず立派。馬券に絡んだのはいずれも6-8枠なので、外めに入った際のレースイメージは比較的本人の中でも固まりつつあるのではなかろうかと。内枠からスーパープレーを期待するというよりは、外枠できっちり乗ってもらう感じのイメージでしょうか。

秋山稔騎手をプッシュするもうひとつの理由は、ワンモアバイト@1勝クラス、ヒロノトウリョウ@邁進特別と千直を差して勝った経験があるため。
前に行く以外のオプションを持っているというのはレースの選択肢を拡げる意味で大きいように思います。

千直名人になるためには千直で差して勝つ騎乗ができることが不可欠。西田さんもムライチさんもツムツムさんも訳の分からない位置からヌルッと差してくる騎乗ができたからこそ千直名人の異名をとったわけです、たぶん。西田さんのラインミーティア@アイビスSDはいまだにあの手応えで勝てた意味が分からない……。

関東の若手ということで秋山稔騎手は新潟で乗る機会も多いはず。これからちょっと注目してみようと思います。

◎間隔別成績

連闘【7-10-13-87】
勝率6.0%、連対率14.5%、複勝率25.6%
中1週【30-35-19-278】
勝率8.3%、連対率18.0%、複勝率23.2%
中2週【27-31-38-305】
勝率6.7%、連対率14.5%、複勝率23.9%
中3週【24-15-22-208】
勝率8.9%、連対率14.5%、複勝率22.7%
中4-8週【49-58-46-778】
勝率5.3%、連対率11.5%、複勝率16.4%
中9週以上【53-41-51-914】
勝率5.0%、連対率8.9%、複勝率13.7%

休み明けは明確に成績が落ちます。個人的に今回一番の収穫はこの知見を得たことかもしれません。

休養でノンビリしていたところでいきなり1000mダッシュは馬にとっても負担が大きいのでしょう。1回使った馬を狙う方がベターかもしれません。

ちなみに半年以上の休養を挟んだ馬が復帰初戦に千直を走った場合の成績は【6-3-4-111】で、勝率4.8%、複勝率10.5%。複勝回収率は30%なのでかなり狙いにくい印象です。

◎魔法の数字「上がり3F31秒9」

2015年以降の千直レースにて、上がり3F31秒9以下の脚を使ったうえで優勝した馬は以下の7頭が該当します。

・ネロ
・ベルカント
・プリンセスムーン
・レッドラウダ
・ラインミーティア
・ダイメイプリンセス
・ナランフレグ

揃いも揃って千直巧者ばかり

平石は「ナランフレグさんがアイビスSDで外枠に入ることを願う会」を2019年の閃光特別直後に結成したのですが、その目標が叶うことのないままナランフレグさんは大出世。ついにはGI馬になってしまったのでもうアイビスの外枠に入ることはきっとありません……。

もし今後この条件に該当する馬が現れるようなら、しばらく追いかけるべきだと思います。ちなみに現れた際は「このまま負けてなるものか!」にデカデカと書きますので、ご心配なさらず。

また単純に上がり3F31秒9以下の脚が使えただけでも注目しておく価値はありそう。今年の新潟千直だと、ルッジェーロ@韋駄天Sと先週のエスジープリンセス@飛翼特別の2件ですかね。

新潟ならではの特殊条件。得手不得手がはっきり出てくるレースが多いのでしっかり狙いを見定めたいところですね。

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