汝、自慢マンなりや?(雑記)

パチンコ台の設置店舗数を検索がてら、P-WORLDの機種別掲示板を見る事がある。

そして、そこそこ栄えている掲示板を見るとほぼ確実と言っていいほど存在する者。

そう、自慢マンである。

自慢マンとは読んで字の如く自慢をする者への蔑称であり、高校の頃の友人が使っているのを聞いてはじめて知った言葉だが、ちょっと気に入ったので借用させてもらっている。

閑話休題、掲示板に現れる自慢マンは基本的に”これだけ出た“と言う自慢がしたいだけだが、機種別掲示板のルールで収支報告が禁じられている為、ちょっとだけ機種の情報に触れると言う猿知恵を使う。

例えばこうだ。

“初打ち500円で12000発出た。カスタマイズでp-vibモードにしておくと結構な確率で風が吹く。無くても当たる事がある“

”20連は大した事無いですが、4Rをほとんど引かなかったので獲得出玉かなり取れました(リザルト)”

見て分かると思うが、内容が本当に無い。
出た!勝った!と報告したい気持ちが逸るあまり、取って付けたような機種の情報さえ剥がれ落ちている。
こういうのを見るたび、最初は“自慢マンは報告する知り合いが1人も居ないからこんな寂しい真似をするのだろう”と憐れみの眼で見るのだが、次第にムカついてくる。

鈍色の人生を送る自慢マンが放つ刹那の輝きを見せつけられているのが不快に思えてくるのだ。
そして、そう言うのに限って普段の掲示板よりも返信が多いのは、俺と同じ考えの人間が少なからず存在するからだろう。

そしてふと気付く。

”刹那の輝きさえ無い俺とはなんだ”と。
考えてみればここ最近全然勝ってないし、負けツイートに数十秒でいいねをしてきたアカウントを見に行くと6万くらい勝っていたので衝動的に、そして自分のQOLを守る為にブロックをしたりした。

掲示板で不特定多数に向けて収支報告をするなどと言う惨めな真似だけは絶対にしたくないが、パチンコで負け続けている現状もそこそこに惨めである。
自慢マンになりたくはないけれど、勝利マンにはなりたい。

そんな事を考える内、ふとある記憶が蘇った。
あれは4、5年前、いつものようにパチンコ屋へ入った時だ。
シマを見回り打ちたい台を探していると、海物語のT-ARAを打っている小柄なおじさんがいた。

大当たりを消化中だったようで、その最中に役物が落ちてきた。16Rである。

おじさんは後ろを振り向いた。
誰かを探しているのかなと思ったら、俺と目が合った。
おじさんは自分の台を何度も指差した。
16Rを引いて嬉しかったのだろう、俺も微笑みながらうんうんと頷いた。

その時は素直に良かったねと思えたのだ。
そして気付いたのだが、俺は等身大の勝利には喜べるのだ。
普段打つ時は3000円で1パチの俺であるからして、打つ台も甘デジだから上手くいっても5000発である。
甘の海で16Rを引こうが1000発ちょいなので、素直に喜べた訳だ。おじさんの喜び方も素直だったし。

......俺、SNS向いてないのでは?

それではまた。

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