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【面接】がん治療認定薬剤師(APACC)面接内容【試験対策】

私やほかの受験者が面接した際の内容について簡単にまとめていきます。
最後に要約を用意してますので時間のない方はそちらをご覧ください。


まず結論

まずは結論5つを記載します。

・面接官は薬剤師と医師の2名
・面接時間は長くても20分くらい
・質問は『介入した根拠+普段業務内容』についてが多い
・回答はエビデンスに基づいて実施
・不安であれば学会が監修する書籍を購入。

端的に言ってしまえば上記事項を覚えて対策をとればほぼほぼ合格すると思います。このように考える根拠や試験概要について知りたい方は以下の内容も参考ください。

概要

まずは面接の概要です。JASPOのHPでは以下のように説明されています。

Q.面接試験ではどのようなことについて質問が行われますか。
【回答】
面接では、ご提出いただいた事例の中から、面接官があらかじめ 2~3 事例を選択し、質問を行います。実際の介入はもちろんのこと、その患者がどのような背景、治療経過を経ているのか、併存疾患や併用薬のモニタリングポイント、相互作用の確認などに至るまで幅広くお聞きすることがあります。事例の記載内容に疑問点がある場合、それに関して面接時に質問される場合がありますのでご承知おきください。

外来がん治療認定薬剤師(APACC)認定試験に関する Q&A (2023(令和 5)年度・第 10 回)

面接官の人数は明記されていません。あくまでほかの方から聞いた限りですが医師1名、薬剤師1名の計2名で実施されているようです。
(あくまで過去の傾向なので今後は人数が変更されるかもしれません)

医師と薬剤師で質問する内容に明確な違いはなさそうです。
私の時には
医師面接官:医療的に踏み込んだ内容の質問
薬剤師面接官:薬薬連携を含めた普段業務内容の質問
をされていました。

事前準備

試験は新型コロナ感染症流行に伴い、最近はwebで行われています。
当日のトラブル防止のために試験日よりも前に事前接続テストが行われますので、試験当日に環境が合わなくて接続ができず試験が受けられないといったことはありません。

web面接ですので、試験時に使用する症例は自分で印刷する必要があります。提出した介入事例のファイルは間違えても廃棄しないようにしましょう。実際の面談でどの症例が質問されるかは面接その時にならないとわかりません。面倒かもしれませんが必ず介入症例すべて印刷しましょう。

面接時間

面接時間は学会のホームページにて
『オンライン面接(一人につき10~15分程度)を実施します。』
と記載されています。あくまで目安としてこの程度を想定しているようであり、実際に私の面談時間は約18分、他受験者では8-9分で終了したようです。このように約3分程度は前後する可能性がありそうです。
ちなみに、8分程度で面談終わった人は無事合格して今はAPACC資格を生かして活動されていますので時間が短かったからと悲観する必要はなさそうです。

質疑内容

まずは学会からの引用です。

提出していただいた「がん患者への薬学的介入実績の要約・10事例」の中から、面接試験官が選択した数例について質問します。
・患者の病態・治療経過や介入時の治療内容
・介入の目的
・介入によるメリット
・介入事例のその後の状況ならびにセルフケアとして注意すべきポイント
・知り得た患者情報(副作用症状やアドヒアランスなど)の医師やほかの医療従事者 (薬局薬剤師-病院薬剤師間等)との共有のための取り組みなど

出典:https://jaspo-oncology.org/apacc-apply 外来がん治療認定薬剤師(APACC)新規申請・試験

数例とありますが今まで聞いた限り最低2症例、多いと3症例について質問されています。基本は症例に記載されていない内容でかつ、上記引用事項に沿って質問がされていました。あくまで一例ですが
 
 ・支持療法でこの下剤を提案した根拠は何ですか。
 ・提案された薬剤は腎機能に応じた調整が必要かと思います。
  腎機能について症例に記載されていませんが腎機能は確認したか。
 ・この提案を行った根拠について教えてください。

このような感じでしょうか。ですので症例を作成する段階からその介入に至った根拠などはメモを作成しておくと試験直前に焦らずに済むと思います。

また、実際には上記事項以外にも質問されることがあります。その内容の一例としては以下のような感じです。

 ・病院と薬局の連携状況
 ・患者に対するフォローアップはどのようなフローで行っているか
 ・検査値データ等はどのように取得しているか
 ・(院内で)他職種との連携はどのように行っているか

介入事項および普段業務状況についてはありのままに答えましょう。
面接試験に進んでいる時点では最低限記載内容についてガイドラインから逸脱されるような内容はないと判断されたということです。ですので、あとは普段どのように考えて、どう行動しているかありのままに答えていきましょう。

実際に私が質問された内容と回答を1つ載せておきます。
Q.フォローアップや病院への情報提供について頻回に記載されています。情報提供はどのように実施してますか。またその後フィードバックはありますか。
A.薬局から情報提供書の提出という形式で情報共有をしています。
ただ、その情報提供書の内容について病院からの回答は一度もありません。
病院と薬局の連携は管理職が行っているのみで、実際にフォローアップした情報がどのように活用されているかまではかくにんとれていない点は今後の課題だと考えています。

このような回答に対して試験官からはポジティブな返事がありましたので、
本当にありのまま感じたまま、ナチュラルな姿勢で答えていくのが良いと思います。

対策しておくこと

先ほどナチュラルな姿勢でと記載しましたが、最低限介入内容は根拠に基づいた内容である必要があります。つまり、エビデンスの有無が重要ということです。エビデンスと言える内容としては
・添付文書
・ガイドライン
・医薬品適正使用ガイド
・コンセンサス、レコメンデーション

といったものがあります。有害事象については学会から出版されている以下の書籍にエビデンスとした内容がすべて記載されているので不安な方は試験対策に購入してみてはいかがでしょうか。

有害事象だけエビデンスを確認したいなら『がん薬物療法の支持療法マニュアル』で十分対応可能です。ただ、連携状況まで根拠や模範解答まで確認したいのであれば少しお高いですが『臨床腫瘍薬学』の購入を強くお勧めします。両方の書籍ともJASPOが監修しているので座学対策にもうってつけの書籍です。

要約

最初に記載した通り
・面接官は薬剤師と医師の2名
・面接時間は長くても20分くらい
・質問は『介入した根拠+普段業務内容』についてが多い
・回答はエビデンスに基づいて実施
・不安であれば学会が監修する書籍を購入。

これらを意識していただくと面接試験の際に緊張せず落ち着いて望めるかと思います。面接試験はいくら対策をしても緊張してしまうものです。ですが今まで頑張ってきた内容をありのまま答えればほぼ合格できる試験なのでリラックスして臨んでください!

今回は以上になります。
今後は自作の模擬症例や問題集を作成していきますので良ければ今後も閲覧いただければ幸いです。

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