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Human68k
Human68k
バックアップ
まずは作成したすっぴんのHuman68kのイメージディスクファイルSYSTEM.HDSを適当なフォルダーへバックアップします。
![](https://assets.st-note.com/img/1666399729298-MeAhol8yXX.png?width=1200)
これで、何か失敗しても素の状態に戻せるので安心です。
ドライブレターの変更は後で行う
現在HDDドライブがA:になっています。このままでは
現在のWindows系PCはC:なので不便というか気持ち悪い
ゲームも含むソフトウェアはA:ドライブ起動を前提にしている $${\Rightarrow}$$ A: のままの方が有利
とどちらにもメリットデメリットがあります。
暫くはインストールが主体なので、デフォルト設定のまま構築を進めます。HDD内のシステム構築終了後、最後の仕上げとしてドライブレターの調整を行えばいいと思っている。
まずはプロンプトの改善
さて、まず触って「ありゃ?」と問題になるのは、「ディレクトリを降りてもプロンプトの表示がそのまま」ということです。
試しにBINディレクトリへ降りてみます。
cd bin[Enter]
![](https://assets.st-note.com/img/1666399924778-C9vJwrlH8J.png?width=1200)
困るよね?
現在のWindowsにおけるコマンドプロンプトは「現在居るディレクトリをプロンプトに表示する」のがあたりまえ。なので最近の若者が触ると戸惑うんじゃなかろうか?
そこで以下の呪文
prompt $p$g[Enter]
で、プロンプトにディレクトリ情報が表示されるようになります。いやぁ~、指が覚えていました。
![](https://assets.st-note.com/img/1666400167179-fWv8E3ioOv.png?width=1200)
当時はMS-DOSも含めて、これが当たり前でしたねぇ。
折角なので、AUTOEXEC.BATへ書いておきます。
cd..でルートへ戻り、Human68k標準エディター「ed」で編集します。
cd..[Enter]
ed AUTOEXEC.BAT[Enter]
![](https://assets.st-note.com/img/1666400230362-0hglOAoxWL.png?width=1200)
以下の画面が表示されるので
![](https://assets.st-note.com/img/1666400391341-P64USLOsI0.png?width=1200)
PATHの下に追加します。一応全体の書式にしたがって、英大文字で書くことにします。
![](https://assets.st-note.com/img/1666400427275-8yX8rTvXOn.png?width=1200)
$${\fbox{ESC}}$$を押した後、$${\fbox{X}}$$キーを押せば保存されます。
![](https://assets.st-note.com/img/1666400476155-9VvV0WEjOz.png?width=1200)
保存された?
type AUTOEXEC.BAT[Enter]
で確認。
![](https://assets.st-note.com/img/1666400515452-d3vv42bv8i.png?width=1200)
無事保存できた。
Human68kのエディターedは$${\fbox{CTRL}}$$+$${\fbox{J}}$$でヘルプ画面が表示されます。これも覚えていた。
![](https://assets.st-note.com/img/1666400570139-OdUSXr7xdF.png?width=1200)
うっは、懐かし〜
Human68kを改善する
ない物は作るという文化
X68000は今で言うところのフリーウェア文化が旺盛で、パワーユーザ達により数々のツールや実験的なプログラム(もちろんゲームも)が作成されました。
記憶をたどりながら、先人達がネットに残した珠玉のツール達を利用して見たいと思います。X68000がパワーアップするはずです。
当時はフリーウェアと言わず、PDS(PublicDomainSoftware)と呼称することが多かったように思う。X68000登場と同じ頃、伝説的ハッカー、リチャードストールマン氏による自由なソフトウェア(FreeSoftware)がアメリカで産声を上げる。その後、インターネットの民間開放とともに、フリーウェアと呼称する方が一般的になっていった。リチャード氏の活動は、「Unixと完全互換の環境を完全に自由化する」と言ったものだった。このためインターネットシステムを構築する際、各種必須となるソフトウェアが「無料で使える」と営利目的の企業に広まったのだ(大企業からスタートアップまで)。最終的にLinuxカーネルの出現とともに、「自由化」はほぼ完成に至った。残念ながら、X68000シリーズはインターネット時代到来まで生き存えることができなかった。
そういえば、後にストールマン氏は
「自由なソフトウェア(FreeSoftware)であって、無料のソフトウェア(FreeSoftware)では無い。利用者、特に企業に都合よく解釈されてしまった」
といった感じのコメントを残していた気がします。結果、GPLを改訂し、多数の裁判を起こすことになるのですが、「非生産的でまったくムダなエネルギーだ」と嘆いていたと記憶しています。
確かに自由と無料が同じ「free」という単語なのは不幸なことであったと思います。
もっとも、仮にこのフリーソフトの流れが日本で発生しても、翻訳時freeとなるのは明らかで、同じ運命をたどったと思われ…
あ、手元に「フリーソフトウェアと自由な社会」があったので抜粋
フリーウェア(freeware)
「フリーソフトウェア」の同義語として「フリーウェア」という用語を使わないようにしていただきたい。「フリーウェア」という用語は、1980年代に実行可能形式だけでソースコード抜きでリリースされたプログラムのために多用された。
今日、フリーウェアという用語の明確な定義はない。
また、英語以外の言語を使うときには、「free software」とか「freeware」といった英単語を借用するのを避けるようにしていただきたい。その言語が持っているより暖味さのない単語があれば、それを使っていただきたい。
ちなみに、彼はそれぞれの国では「フリーソフトウェア」をこう表現して欲しいと具体的に挙げています。たくさんあるので一部抜粋して見ると…
●トルコ語:ozgur yazilim
● 日本語:自由(な) ソフトウェア
●ノルウェー語:fri programvare
● ハンガリー語:szabad szoftver
●フィンランド語:vapaa ohjelmisto
●フランス語:logiciel libre
●ヘブライ語:tochna hofshit
●ポーランド語:wolne oprogramowanie
●ポルトガル語:software livre
●ロシア語: svobodny programy
頑張ってるねぇ。確かに大変だ。
さて、X68000はインターネット前夜で息絶えたので「自由な」環境が残ったのかもしれない。今振り返ると、リチャードストールマンが夢見た「自由」は確かにここにはあったように思う。
若き日の先人達が残した貴重な成果物は
[X68000 LIBRARY](http://retropc.net/x68000/)
に保存されています。以後、各ツール類はX68000 LIBRARYからダウンロードしたものとします。 このような環境を提供していただいたすべての方々へ感謝しつつ、思い出に浸りたいと思う。
「豊かさ」とはこういうことだと、最近しみじみと感じます。
LHA
当時の日本で圧倒的に使われていた圧縮lzhファイル。の圧縮解凍ツール、LHAを導入します。これを入れておけば、Human68k上でlzhの圧縮・解凍が可能になります。
まぁ、圧縮することは無いであろうが、Human68k上で解凍を体験するのも乙なものです。
macOSやWindows上で解凍するよりも味わい深いものがあります。
[WinDrvXM]で設定したドライブD:にダウンロードしたLHA_X647.Xをコピーする。
![](https://assets.st-note.com/img/1666400933533-bjK7TDVgfd.png?width=1200)
Human68kのD:ドライブ上でLHA_X647.Xを実行する。
D:[Enter]
dir[Enter]
LHA_X647.X[Enter]
![](https://assets.st-note.com/img/1666401023230-gjjb7cpkmG.png?width=1200)
自己解凍式のはずなので、解凍される。ちなみに、Version 2.22への差分LHA_4751.Xもあるので、こちらもダウンロードし、実行しておきたい。
![](https://assets.st-note.com/img/1666401065888-FZqsrgwnlm.png?width=1200)
lha.xと同じフォルダーで実行すれば、差分パッチが適用され最新版になるはずである。
LHA_4751.X[Enter]
LHA's SFX for X680x0 Rel.7 (c) Norio OKADALHA.doc Overwrite [ Yes / No ] :Y[Enter]
update.LHA .
![](https://assets.st-note.com/img/1666401105735-g8vUcoM5Lh.png?width=1200)
さてA:ドライブへの格納だが、うーん、格納フォルダーPDSをデバイスドライバー系と実行ファイル系に分けようかなぁ。
A:\PDS\SYSA:\PDS\EXEC
とりあえず、各フォルダーを掘って、WindrvXM.SYSを移動。
a:[Enter]cd \[Enter]md PDS\SYS[Enter]
md PDS\EXEC[Enter]
move A:\PDS\WinDrvXM.SYS A:\PDS\SYS[Enter]
copy D:\LHA.X A:\PDS\EXEC[Enter]
![](https://assets.st-note.com/img/1666401162530-aPtFcaScXp.png?width=1200)
CONFIG.SYSに追加したWinDrvXM.SYSを
DEVICE = \PDS\SYS\WinDrvXM.SYS
へ書き換えよう。
ed CONFIG.SYS
![](https://assets.st-note.com/img/1666401213386-wfDV1JzHnH.png?width=1200)
書き換わったか確認。
type CONFIG.SYS[Enter]
![](https://assets.st-note.com/img/1666401250583-xZA19H9wFI.png?width=1200)
無事書き換わった。
で、A:\PDS\EXECはパスを通そう。
ed AUTOEXEC.BAT[Enter]
PATH A:\;A:\SYS;A:\BIN;A:\BASIC2;\A:\ETC;A:\PDS\EXEC;
![](https://assets.st-note.com/img/1666401292912-3XnO1rvWqt.png?width=1200)
あと、環境変数を追加が必要。この辺は忘れていた。
set LHA=-o2 -z2 set LHA_NON_SUF=.lzh .gz .tgz
![](https://assets.st-note.com/img/1666401336298-5HITCtmu5F.png?width=1200)
追加されたか確認。
type AUTOEXEC.BAT[Enter]
![](https://assets.st-note.com/img/1666401371858-OEoJcnJJWB.png?width=1200)
D:ドライブのLHA.xをA:\PDS\EXECへコピーする。
copy D:\LHA.x A:\PDS\EXEC
![](https://assets.st-note.com/img/1666401427089-hULf9WtsWJ.png?width=1200)
これで再起動後は、Human68k上で解凍が可能となる。すげー詳しいマニュアルがLHA.docにテキスト形式で書いてあるので、
D:[Enter]type LHA.doc | more[Enter]
で一読すると良い。
![](https://assets.st-note.com/img/1666401476508-fNpbTrtlgL.png?width=1200)
このように、ふらふらとあーでも無いこーでも無いと構築していくのが楽しいのである。最後にshareフォルダーの中にLHAフォルダーを作り、纏めておこう。このsharフォルダーの中身が、インストールしたツールのライブラリになるはずだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1666401549646-gEOyKV2L8s.png?width=1200)
以上。
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