世界のモデリング 2024-04-13

ツールによって世界の捉え方を矯正される。

例えばNotion。ドキュメント管理やリレーショナルなデータの管理ができるツールだ。
ドキュメントは木構造が基本になっている。祖となる基本ページがあり、そこから子、孫、、、という関係性が構築される。木構造的には遠く離れたページ同士をリンクさせることは設計の主眼には置かれていなさそうだ。いわゆるグラフ構造的なそれ。トラックバックの仕組みはあるが、木構造のUIと比べると主張が控え目だ。

例えばScrapbox。ドキュメントの管理ができるツールとしてNotionの比較対象になりやすいと思っている。
Scrapboxにおいてはページ同士の関係性はグラフ構造だ。一つのページはノードであり、他のページに対してエッジを張れる。UIとしては1つ隣と2つ隣のノードを関連ページとして表示してくれる。一つ隣はわかりやすい。そのページが言及するページ、あるいは言及されたページだ。2つ隣は、言及した/されたページが言及した/されたページだ。これによって「タグ」のような機能が成立している。複数のページが共通して、或るページに言及していれば、その言及されたページを「タグ」として、複数のページを関連づけられる。

このように人間の直感に沿うような、あるいはツールとして使用するのに便利なモデリングを設計すると、広く支持されるようなツールになるのだろうね。

さて、このようなツールによって、自身が世界を捉える際のモデリングの指向に影響が出ることを私は酷く恐れている。

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