なぜテレビ関係者の態度はおかしいのか ~コンテンツのバズりに備える~

この記事はゲーム制作者が自由な記事を作る Advent Calendar 2021に参加しています。

はじめに

タイトルは釣りです。

この記事では、私のコンテンツがバズったときに起きた印象的な事例をただただ列挙していきます。
「なぜテレビ関係者の態度はおかしいのか」の問いに対する答えは示しません。
『さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学』とかと同じメソッドなので許してください。

そもそもさおだけ屋だって潰れるし、テレビ関係者だからといって全員の態度がおかしいわけではありません。

この記事の内容

この記事では主に二つの事例について記していきます。
密ですゲーム
遺伝的アルゴリズムで~作ろう!(リンクは跡地)

どちらも私が野に放ったコンテンツであり、ありがたくも主にTwitterでみなさんに騒いでいただきました。そして流行ったコンテンツの宿命として、いろいろなメディア様に取材等をしていただきました。
直接のリプライやDM、メール等、様々な手段でご連絡をいただきましたが、その中にはなかなかにパンチの効いたものもありました。

人間は、突然に顔面パンチを喰らうとびっくりしてしまいます。
ですが事前にどんなパンチが来るのかを知っておけば、かわし、いなすことができます。
これから一発を狙う皆さんが、いざという時に焦らず冷静に立ち回れるように、私が実際に出会った事例を紹介していきます。

なお、私信をそのまま晒すのは気が引けるため、発信者はぼかし、内容は抽象化してお伝えします。
この記事がゲーム開発者の皆様におけるバズりへの備えの一助になれれば幸いです。

DM編

1.名乗らない

名乗りがなく、いきなり取材したい旨&質問から入るパターンです。
アカウント表示名でググれば確かにその番組が存在することは確認できました。
ですがその番組を知らない場合は「どこの誰やねん」と思わざるを得ないので、まずはアカウント名でググってみましょう。

2.鍵垢

大手メディアを名乗る鍵垢からDMが来るパターンです。
嘘だろ、と思いながら確認を取ったら本物でした。
そのまま取材を受けるのは不安なので、鍵を開けるようお願いしてみましょう。

3.同じ番組から複数のDMが来る

返事を書いている途中に、同じ所属の人から同じ内容のDMが来るパターンです。
ホウ・レン・ソウをしっかりしてくれ。
後に来た方に、既にDMを受けている旨を伝えてみましょう。

4.日本語が未熟

非日本語ネイティブからDMが来るパターンです。
ちょっと捻った言い方をすると”?”が返って来るのでもどかしかったです。
外国語を扱うのが難しいのは分かりますが、普通の日本企業だったので、日本人への取材には日本語ネイティブをあてがってほしい・・・。
やさしい日本語を心がけて返事を書きました。
ちなみに、2、3、4は同じメディアの話です。

5.質問への返事を書いたら取材取り消し

「有名な方の訃報が入ったので、放送内容が変更になりました。」
そりゃしょうがないね。

通話編

そもそも連絡はできればDMだけで完結させてほしいんだけどね。

6.それは別の人です

似たようなコンテンツが同時期にバズったときに起きがちなパターンです。
「どうして都知事を飛べるようにしたんですか?」
アッ、そっちは僕のじゃないです……。

7.名前を間違える

通話での連絡を受けたときによくあるパターンです。
さっきから「青木」って誰かと思ったらもしかして俺の事……?
やんわりと訂正して差し上げましょう。

8.名前を何度でも間違える

「田中様は~」
えっと、田中じゃないです……
「あ!!大変失礼いたしました!!!!!」
~~15分後~~
「そうしましたら、田中様の~~」

そもそも私の名字は伝えていない。
諦めて田中になりましょう。

9.続報は来ない

「それでは編集部の方に一度持ち帰りますので、決まりましたらまたご連絡差し上げます~」
連絡は来ません。
多分なんらかの社交辞令なんだと思います。

10.「お饅頭と、クッキーだったら、どっちの方がエッチだと思います?」

そりゃお饅頭だろ

おわりに

以上、10個とキリの良い数字で終わりとしておきます。

留意していただきたいのは、テレビ関係者の態度が「悪い」のではないということです。
あくまで、私(、そして恐らく皆さんの多く)から見て「おかしい」というだけです。

おかしいというのは即ち、我々と異なる文化を持つということです。
規範が異なれば、その態度が「失礼」に映ることもあるでしょう。
しかし、文化背景が異なるという理由だけで軽蔑し、排斥するのは現代人としてふさわしくありません。
大切なのは彼らの文化を理解し、受け入れることです。

彼らは我々とは違い、こちらの名前を気にしたりボツの返事を寄越したりできないほど、猛烈に忙しいのです。
彼らは我々とは違い、自らの所属を開示する必要がないくらい、権威に関して無頓着なのです。
彼らは我々とは違い、取材先のコンテンツと別の流行りコンテンツとを区別する意味を解さない程度に、数字という結果に対して貪欲なのです。

コンテンツがバズると様々な人の目に触れることになります。
その中には、今まで自分が出会ったことのないような文化を持つ方もいるかもしれません。
しかし繰り返しになりますが、大切なのは彼らの文化を理解し、受け入れることです。

突然届いた大量のDMをあなたは「おかしい」と判断するかもしれませんが、謙虚な心を忘れず、冷静に対処してほしいと願っています。



ちなみに私はその後テレビからの取材・出演依頼をすべて断りました。


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