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俺のばぁちゃんが俺に教えてくれた事。生き方編


田舎でうまい野菜をつくって俺を育ててくれたばぁちゃん。

死んで一年だったらある人からばぁちゃんの教えをnoteにと言ってもらいました。

沢山あるので今回は生き方編

ばぁちゃんの教えが多くの人に触れて多くの人の心の中でばぁちゃんが生きてくれる事を願って

1、テレビは嘘つくから他の子はいいけどあなたはニュースやワイドショーなんかみちゃダメよ。アニメやドラマにしなさい。

(我が家では人ごとに見ていい番組が決まっており、僕の検閲が一番きつかった。)

2、頭のいい子は育てにくい。神にも悪魔にでもなれるから、大人達が寄ってたかって下らない教育で悪魔を育てる。活殺は両輪だからちゃんと教えなければいけないのに、塩一粒の加減を平気で求める。頭のいい子は、塩梅が難しいのよ。

(あんたが1番苦労した。が口癖のばぁちゃんのちに記した日記には、絵本をそらで覚えて、嘘をつくと怒り出す俺の姿と、我が家に来た初孫は麒麟児であった。霊獣を人如きが扱えるはずがなく頭痛の種である。と書かれていた。)

3、出る杭は打たれる。太さも高さも速さも間も足りないからよ。だからああなりなさい。

(ボウリング調査用の巨大掘削機を見せながら、確かにあんなのたたけないけど、子供の教育にそれはねーよばぁちゃん。)

4、強くなりなさい。そして誰よりも優しくなりなさい。力がなければ護れない。無力である事が罪ならばそれに対してあなたが受ける罰は重いわ。優しくなければ力に飲まれる。力に飲まれた先にあるのは修羅の道の末路。ろくな事にならない事だけは覚えておきなさい。

(知識や技量がなくて悔しい日々を過ごした。更なる力を、もとめて遠回りをした。ばぁちゃんわかっていたんだなと思わされる一言。)

5、偽善者でありなさい。悲しいけれど、人の道は偽善と悪しかないのだから。伸ばした手を叩かれても差し伸べ続けなさい。あなたの思いはあなたの行動でしか示せないのだから。

(俺が介護福祉の現場に入る時にばぁちゃんに言われた言葉。困難な道だって事は俺よりわかっていた)

6、辛くても頑張らなくてはね。ささやかな幸せを守る為に一歩でも前に進んで上を目指さないと、今の幸せすら護れない。あなた達にとって良かれと思ってした事だったけど、結果として私達が間違ってしまった。世知辛い事をしてかわいそうなことしてしまった。豊かにはなったけど嘘と虚飾に塗れたそんな時代を、真っ直ぐにしか生きれないあなたは生きていかなければいけないのだから。

(理不尽な世間に対しての一言、やってきた事を誇る大人は数あれど自分の恥だという大人はどれだけいるだろうか?)

7、「当たり前」に誰かの血と汗と涙が染み込んでいる事を忘れなければ、幸せは誰のもとにもやって来るはずなんだけどね。

(これが1番好きかな。忘れがちだけど血と汗と涙が染み込んでるって一言ははっとさせられる。)

8、ちゃんとご飯食べていきなさい。人助けする人間が、1番いけないのは、自分の不覚で下手こいて人に救われる事よ。

(遅刻しそうな時の一幕、孫毎に説教の文句は違った。)

9、おじいさん迎えにきてくれんかな?あんたじぃちゃんが迎えにきてくれるか賭けるかね。

(博打を嫌ったばぁちゃんが、死ぬ間際俺とした最初で最後の賭け。周りは治ると思っていたがばぁちゃんは死期を悟っていたのだろう。唯一医療がわかる俺の為に吹っかけた賭けだったのかもしれない。ドジっ子を絵に描いたようなじぃちゃんは一生懸命何かをやるけど、何をやってもうまくいかない人だった。俺は、じぃちゃんが道に迷ってこないから冥土でばぁちゃんが探す方、ばぁちゃんはじぃちゃんがちゃんと迎えに来る方に賭けた。)


10、あんたは仕事に行きなさい。行って人を救いなさい。あんたは人を救う事でしか、人の中で生きれないのだから

(死の10時間前、最後の会話。親父とお袋は世間体から俺を止めるがこの一言で俺は出社する事になる。)

11、余談

(私これから逢引きだから、じゃあね)

(俺以外徹夜だった為俺が残り俺だけが最後を見届けた。賭けは、ばぁちゃんの完全勝利。会いたい人全員に会った日。病院の5階の切り立った崖を背にした窓ガラスからじいちゃんの声と匂いと雰囲気を感じ取り、慌てて俺が振り向いた瞬間、ばぁちゃんは息を引き取った。本当に来たのかは定かではないが、泣き虫の俺が、惚れた男とデートなら仕方ない。と前向きに送り出した事は事実であり、ばぁちゃんが俺に残してくれた真心だった事は記しておきたい。






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