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丁度一年くらいたったしけものフレンズ2について語らせてくれ。

偶には長文を書きたくなるときもある。今回は平成最後のクソアニメといわれたけものフレンズ2についてだ。最初に言っておくが俺はめちゃくちゃこのアニメが嫌いだ。恨んでもいる。

でもOPは結構好きです。

このアニメがほのかな邪気を匂わせ始めたのはたつき監督が降板しますとツイートしてからだ。あのとき俺は物凄く残念だった。けものフレンズ1は大好きだったしたつき監督の才能にめちゃくちゃビビった。たつき監督のけものフレンズの続編を今か今かと待ちわびていたタイミングでのあのツイートだったのだ。でもまあ新しい監督のもと、そこそこのアニメでも良いからけものフレンズの続編がつくられるならまあいいかなあと思っていた。あのときは、まだ。今思えばあの時点であれだけの功績を残したたつき監督が降板させられた理由をもっと深く考えるべきだったのだ。

最初は少し同情的だった

放送が近づくにつれて新主人公やら新しい3Dモデルとかビジュアルがどんどん公開されていったがなにからなにまで叩かれまくっていた。あのときは流石にけもフレのファン暴走しすぎだろと思ってた。3Dモデルは味気ない感じになってしまったとは思ったがそんなに悪くはないし、新主人公のキュルルだっていまいち魅力は感じれないが、無個性的な子供を主人公にするのはフレンズを目立たせる為にありっちゃありかなと思った。けものフレンズ2の監督のインタビューなんかも公開されて大炎上してたがまあ、言葉選びが悪すぎるだけで言わんとする事はわからんでもないって感じだった。

あのときの俺は放送が始まったら無味無臭なただの美少女がキャッキャするだけのアニメになったけものフレンズ2の揚げ足を取るオタクを煽ってやろうくらいには考えていた。しかし放送が開始して俺は悪い意味で衝撃を受けた。

これがホントに”けものフレンズ”なのか?

無味無臭のくだらないアニメになるとは思っていたが、ここまでつまらないアニメに成り果ててしまったとは思わなかった。一話のあれはなんだったんだ?「食べないでくださーい」のシーンなんて額に青筋立ててしまった。あんな不自然な流れで1のときの名台詞を言われても薄ら寒いだけだし、これ言わせとけばオタクはよろこぶっしょみたいな製作者側のナメた考えが透けて見えるようで非情にムカつく。新主人公のキュルルもいちいちうぜえ。それに一番むかついたのは1との関係性を匂わせたところだ。前の監督をあんな感じで切っておいて1の栄光にすがるのは厚かましすぎるんじゃないか?普通に1とは関係ない新作アニメじゃダメだったんか?

あのけものフレンズがこんなくだらねえアニメになりさがってたのはめちゃくちゃ落胆した。あの社会現象にまでなった!!けものフレンズがだぞ!!

フレンズ達にあまり魅力を感じない

みんなに指摘されている事だが兎に角このアニメのキャラ達はギスギスする。メインキャラであるカラカルもいちいち突っかかるので観ててイライラするのだ。厳しい自然界を厳しい人間社会に置き換えて表現するのはいかがなものか。多分けものフレンズにそういう要素を求める人は少ないと思う。おかげで出てくるフレンズがだいたい好きになれない。それになんかあまり動物っぽさを感じない。出てくるフレンズがみんなケモミミをつけただけの人間にしか見えない。

あと話の大筋も微妙だ。なんかフレンズがトラブルをおこしてそれを主人公一行が解決していくというものだがやってることが1のほぼ焼き直しか、邪魔してくるフレンズを退けるみたいなクソみてえなのが続く。主人公自身の秘密が明らかになっていくというこれまた1の焼き直しみたいな展開もあるが何も魅力を感じない。そもそも主人公がクソうざくて全く好きになれないので興味が微塵もわかないのだ。

そして1から引き続きメインキャラをはるサーバルだがこれも酷い。感情をかんじられない、すっごーいと叫ぶだけのロボットにみえるのだ。戦闘面でもなんか1のときとは比べ物にならないくらい強くなっていてセルリアンをワンパンで倒しまくる。お前はサーバルではなくサーバルの格好をしたターミネーターなのか?

なろう系アニメでももう少しちゃんとしてるぞ

そして中盤で1の主人公であるかばんちゃんが出てくる。結局1の栄光にすがるんかという気分にさせてくれるがまあ仕方ないだろう。前作で一緒に旅をしていたサーバルはほとんどかばんちゃんを忘れていて悲しい。そしてなによりこんなつまんねえアニメがあの”けものフレンズ”の正統続編という事実を叩きつけられた気がして本当に悲しい。

そして当時ネットが大騒ぎになり、けものフレンズ2が本格的に大炎上するきっかけになったイエイヌがでてくる話なんてもう制作陣は動物に恨みでもあるんじゃないかとう展開だ。ずっと一人ぼっちでヒトの帰りを待っていたイエイヌがキュルルを守る為にボロボロになって戦った挙げ句に捨てられたと受け取られるような展開で主人公一行と分かれるという話だ。いくらなんでも酷すぎる。なんで動物がでてくるアニメで動物が虐待される話を見なきゃならないんだ?

伏線もロクに回収しないし動物虐待するしもう何をめざしているんだこのアニメは

真の地獄は最終話に待っていた

そして最終回で衝撃の事実が明らかになる。実ははるか昔にキュルルはジャパリパークを訪れたことがあり、そのときからサーバルとカラカルとも友達だったという設定だ。えっ?????じゃあ1のときのかばんちゃんとサーバルは???ってなったし、ここまでして1を否定したいのか2制作陣はとなる。最後あたりにサーバルとかばんちゃんが二人で話すシーンがあるのだが、ここでもサーバルはほぼかばんちゃんのことを思い出せず、別れを告げるという風に終わる。しかもここで1のときのオープニングの「ようこそジャパリパークへ」が流れるのだ。俺はアニメをみてて初めて激怒したかもしれない。1の否定にそこまで力を入れるのかと。前作のファンもスタッフも否定して馬鹿にしやがて。悪意だけでこのアニメはつくられたんじゃないかとまで思ってしまう。

あと伏線もほぼ回収されず投げっぱなし、挙句の果てには生死不明のキャラを出した状態でこのアニメは終わる。悪意マシマシなだけでなく純粋に作品としての低さもぶっちぎりだ。平成最後のクソアニメとして伝説になっているのは伊達じゃない。

オレは壊れた

最終回をみてから一週間くらいはガチで気分が凹んでしまった。職場で突然かばんちゃんを返してよと叫びたくなることもあった。放送終了後もこのアニメの炎上は収まらず燃え続けている。反社会的勢力との繋がりが噂されるレベルにまで燃えた。けものフレンズというブランドは完全に死んでしまったのかという勢いだ。

この一連の場外乱闘も野次馬感覚で追いかけてしまったが、この散々な有様を観てオレは思い出してしまったのだ。けものフレンズ1放送当時めちゃくちゃハマっていたことを。未だに最終回を固唾を呑んでリアタイでみて感動で泣いてしまったアニメはけものフレンズ1だけだ。その後もコラボをすると聞いたのでウキウキで男二人で動物園にいったりもした。久しぶりの動物園は物凄く楽しかった。Mステにけものフレンズのユニットが出演すると聞いてTVの前で正座待機して親に気持ち悪がられたりもした。あのときの楽しかったけものフレンズの思い出がフラッシュバックし本当に泣きそうだった。思い出を完全に汚されてしまったのだ。このけものフレンズ2とかいう邪悪な悪意で塗り固められたアニメに。

救いはあった

全く同じ時期にやっていたたつき監督の新作アニメ「ケムリクサ」は物凄く面白かった。荒廃した世界で進むギリギリの冒険、徐々に明らかになる謎・・・散りばめられた伏線・・・どれをとってもサイコーだった。あのときのオレはケムリクサに救われた。本当にたつき監督ありがとう。

それとけものフレンズ2のほうも救済されつつある。今現在連載中(2020/3/14)の漫画版けものフレンズ2がかなり面白い。これが観たかったんだよとう展開だ。序盤はアニメとほぼ同じような話を魅せ方を変えて面白くしているくらいなのだが、かばんちゃんが再登場してからの展開がアニメとガラッと変わる。アニメで散々叩かれたところも劇的に改善されているし、イエイヌがでてくるところなんて感動で泣きそうだった。あれだけアニメで酷い目にあったイエイヌが漫画だと・・・これは実際に読んでみてほしい。

アニメけものフレンズ2に嫌な思い出がありすぎてもう名前もみたくないという人もいるかもしれない。でも是非、そういう人にこそ漫画版を読んでみてほしい。あのときの最悪な思い出を塗りつぶしてくれるはずだ。





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