不語怪神(ふごかいしん)第2巻-海獣の人
階段をゆっくり上がって行くときでも、もし電灯が階段側から見える窓に点いていなかったら、毎晩音をたててうるさく上がっていただろう。時々布団やマットのようなものが廊下側の日の当たる手すりに掛かっていなかったら、隣部屋の境になる壁際で電話を取っていたかもしれない。
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