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翡7-万国絵図屏風

■東京、某所。住宅街の庭のある一軒家。長田幸造(66)の自宅。長田は細身で小柄、背筋の伸びた勝海舟似の男。応接間には先に客の大迫昭一郎(58)が座って待っている。大迫はスーツを着た恰幅のいい、眼鏡をかけた男で髪の毛を整髪料できっちりなで付けている。大迫が座っているソファーの横には桐の箱が置いてある。桐箱についてはネット資料5.のA-110「黒楽茶碗(らくちゃわん)」の様子を参考にしてください。応接室は日本の歴史関係の資料や骨董であふれている。そこへ寛(くつろ)いだ着流し姿の長田が現れる。

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