電中日記 アキコ6
一旦解散してからその日の夜、竹谷の地元の住宅街にある公園で行われる「飲み」に向かった。
結局ミカは明日仕事がある、と言って帰ってしまった。初めはアルバイトでもしているのかと思っていたが、どうやら芸能関連の文字通り仕事らしい。
ついでに上島は彼女に会うと言って、小橋とミカを「送る」と言ってそれぞれ帰ってしまった。僕はミカのことしか頭になかったので、彼女がいないのはとても残念だった。
竹谷のママチャリの荷台に腰掛けて、彼の自宅に行った。
二人でエロ動画を鑑賞していたら、彼の兄が入ってきて三人で見る事になった。
竹谷の家のPCにはファイル共有ソフトWinMXで手に入れたというモザイクの無いビデオがいくつもあった。
年齢が三個上の竹谷兄は「これは絶対フェラがうまい」とか「カメラくそだな」とか言っていて、ものすごくアダルトビデオを見慣れているように感じた。
そのままずっとゲームをしたり、24時間テレビを見たりした。
夜11時を過ぎたころに竹谷が「あ、来た」と言った。僕にはまったく聞こえなかったが、窓の外から呼んでいたらしい。
竹谷が二階の窓を開けて首を出した。僕も立ち上がってのぞき込むと、外に自転車をひいた女の子がいた。昼間会ったアキコだった。
「おー今行くよ」と窓から竹谷が言った。
「よし行こうぜ」と言って一階に降りた。狭い階段を今度は一生懸命片足で降りた。
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