THERMAREST/PROLITE XS
定番とは何か?3回目となる今回はマットをチョイスしました。ULハイカー的には最小限にカットしたクローズドセルマットだったり、ウィンターマットとしてのダウンマットだったりと、ご紹介したいマットは他にも色々とあるのですが、汎用性の高さからここ5年程はこちらのマットが私のメインマットです。
日本ではステルスキャンプの習慣は薄く、やはりメジャーな山域では小屋の天場や避難小屋にお世話になる事が殆どです。踏み固められた地面や板の間の場合、リッジレストや山と道のマットだと背中や腰が痛くなってしまうため、クッション性のあるプロライト(XSサイズ)が最適だと判断するようになりました。逆に薄いマットを使用する場合、草地や落ち葉の集積地など、幕営地の自由度が高いハイキングだとその特性を活かせます。
私の場合、お尻の筋肉の付き方や背中のアーチなど、体格も大いに関係します。小柄で薄い体形、さらに体重も軽い方の場合でしたら、硬い地面でも薄いマットで良く眠れるのかもしれませんが、私には無理でした。
こちらが3シーズン用の就寝セットです。プロライトは程よいクッション性と扱いやすさが特徴です。XSサイズを選べばそこそこの軽さも実現できます(実測267g)。膨らます場合もXSサイズなら3回の吹込みで完了します。
また、地味に重要だと感じているのですが、収納性の高さ、パッキングのし易さもポイントです。プロライトXSの場合、空気を抜く、折り畳む、ザックの背面にパッド代わりに収納する、その一連の動作がスムーズです。特に空気を抜く場合、バルブを開放してクルクルと巻けばペシャンコになります。中にウレタンが入っている為、ペラペラなエアマットと違い、UL系のザックの背面パッドとして充分に機能します。朝の撤収から再パッキングまでの手間もクローズドセル系のマットと殆ど変わりません。
エアマットのパンクリスク
近年のエアマットの進化により魅力的な商品が多いことは事実ですが、経験上やはりパンクのリスクは付き物です。先日の立山でもダウンマットがパンクしてしまうアクシデントに見舞われました。ダウンマットのパンクについては実は二回目です。最初のパンクは初期のダウンマットだったのですが、その後パンクに強いと判断した商品でも3シーズン目でパンクとなりました。
(注釈、パンクしたEXPED DOWNMAT LITE 5 Mは生地の厚みが75デニールと厚手。通常のダウンマットは20デニールとかなり薄い生地を使用しています)
冬季用のマットを買い替える場合、同じプロライトシリーズの冬季用商品である「プロライト/エイペックス」を今のところは考えています。色々と試した結果、夏冬共に結局は同じ場所に帰結したようです。
ハイキングやキャンプにおいて、やはり睡眠の質は1番重要です。投資対効果を考えても、寝袋とマットに比重を置くことが快適性に直結します。寝袋とマットは多少重くても構わないと割り切り、そのぶん防寒着を最小限にしています。ビレイジャケットなどで厚手の防寒着が必要な場合を除き、マットや寝袋が貧相なのにやたらと防寒着を持つハイカーは愚かです。
写真は2018年9月にハイク途中で立ち寄った群馬県/尻焼温泉の一コマ。半身のプロライトは丁度良くお湯に浮かぶので最高でした。こちらが本物のStupid Hiker。
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