ハイエラルキー
そのピラミッド型の檻は、この世の中に確かにあります。
いろんな色や形で、そこらじゅうにあります。
でも、自分がその中に入りこんでしまった状態というのは、まったくハッピーではありません。
ポイントは「その下の方にいる」という認識だけでなく「その上の方にいる」という認識も、その人にいい結果を招かないということです。
下の方は、もがいてももがいても逃れられないような広さがある檻でね、
上の方ほどとんがっていて、すりぬけにくい檻でね、
重い透明の液体の中で音もなく結晶する珪素のように育つ。
あ、いつの間にか囲まれている!って感じたら、
猛ダッシュで距離を取るのがいい。
その檻はなくなりはしないけれど、ああ、そこに檻があるなと外から眺めるようにするのです。
私とて完全に自由になどなり得ませんが、
常に、その檻から自由であろうという意思を持ちながら生きております。
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