アーマードコア6 のレビュー的な何か

10年ぶりの新作となるアーマードコア6が発売されました。
自分のプレイ状況としては
・トロコン済み
・対戦200回くらいはやっている
・最後にプレイしたACはACfA
以上を踏まえてどうだったかをツラツラ書いてみます。
※若干のネタバレを含みますので未プレイの方はご注意ください

シングルプレイの感想

▼全体の所感
3周分エンディングを見たらシナリオ・アクション両面で用意されたコンテンツは網羅できたのではないかと言っていいかも。
※しかし同じようなマップで同じような事をさせられる印象は強かった。
又、ソウルシリーズ的な「死んで覚える系」のボスが出ることについては色々言われているが自分はまあ居ても良いんでないかなと。
が、これがあまり楽しいとは思えなかった。
ダメージを負うと強制的に動きを止められてしまうためストレス的な面で高い。必死の攻防で手に汗握る。というよりは「だりぃな」って感情の方が強い。攻撃を見切ったところで分かりやすい反撃や爽快感を得られないことも大きい。なんだろう「必殺の一撃」を与えた感が薄い。
※ボスはやっぱり超大型艦隊を落とす。とかの方が好き。これは個人の好み

▼ショットガン
ほとんどの人がこれ使ったんじゃないでしょうか。ショットガンしてスタッガー取って速効終わらせるっていうパターン。
「自分好みの戦闘スタイルと見た目のロボットをカスタマイズしゲームを楽しむ」というゲームコンセプトを狭めまくるくらいには強力。
こんなに使える武器用意しておいてあえて使わないのはただの縛りプレイにちかい。あーだーこーだー考えるよりこれ持っていけば終わる。
ってことも相まってとても簡単にクリアできてしまった。
そこがウリなんですよ!ってレベルデザインならまあいいけど前述のコンセプトを捨ててまでやる価値があったかなといえば自分は感じることができなかった。
テストプレイで気が付いてるはずなのに何故GOサインを出したのか謎。

▼シングルプレイとしての総評
・ストーリー

面白かった。3周目がモヤる内容なのもフロムっぽくて良いと思う。ただ、壮大な物語を走り切った感はかなり薄い。SF短編小説の中にある1話を読んだ感じ。ここはやはり前任者とのセンスの違いなのか。ACfAが凄すぎた。

・ボリューム
正直薄い。前述の似たような景観のマップを使いまわしている所と、登場人物同士の似たようなやり取り。倒す対象の行動パターンと戦闘シチュエーションが同じなものばかりな事が悪目立ちしている。
又「ゲームの設計的に自分がレベルアップしてる感」が薄い。ゲームを通しての数値的・パイロットしての成長感を得る状況がとても少なかった。
※これはまあ仕方が無いのかなとも思える

対戦の感想

もう一つのメインコンテンツに成り得たものだが全然面白くなかった。
スタッガー・ターゲットアシスト・近距離戦重視 という要素を煮込んでバランスをとるはずだが全部ダメな方向に帰結している。
Xでも書いたが、対戦ではなくシングルプレイを重視した造り。
が今作のコンセプトなのであれば、これはただのマイナスブランディング。無くて良かった。その分のコストをパーツの数やミッションの数を増やすことに使ってほしかった。

▼ダメなところの細かい部分
・技術介入度が無さすぎる
・分かりやすく連続攻撃がつながりすぎ
・メタアセンがメタすぎる
・次はこうしよう。こうやってみよう。という思考の発展が難しい
・対戦ロビーの造りがよくない
があげられるかなと思います。

・技術介入度が無さすぎる
ターゲットアシストが効きすぎているためアーマードコアが唯一持っていた要素ともいえる「相手を上手く狙う」「それを読み上手く避ける」が搔き消えている。
常にオートエイムが掛かっている状態のため、火力が高い。防御が固い。スタッガーしにくい機体に相当分がありそれを覆すテクニックがほぼ存在していないため「人対人であることを放棄した事が目立ちすぎ」ている。
消したら消したなりのアンサーがこれっぽっちも見つからなかった。

・分かりやすく連続攻撃がつながりすぎ
スタッガーを絡めた高火力→高火力→高火力 という連携が成立する部分が多々あり、一度でも引っかかるとそれで勝てるし負けられる。
スタッガーになったことで発生する事が多いがやってる方は最高に楽しく、やられてる方はガン萎えする。ごり押しでも通用する部分もあるため
「ああ、ここで甘えたジャンプしちゃったのが原因だったなあ」
みたいなやられたなりの納得感が得にくい。アクシデントにただ巻き込まれた。という印象が強く残る。

・メタアセンがメタすぎる
4脚ショット 軽タンネビュラ 等一部のアセンに2脚や逆脚等ので対戦を挑んでも9割勝てない位のアドバンテージが付くくらい強力。

・次はこうしよう。こうやってみよう。という思考の発展が難しい
上2つが原因の主になりますが、「この対戦相手はこういう攻め方をしてくるから自分はこう対処しよう」という駆け引きがほぼ存在していない。技術介入度を相当高くする。アセン構成のぶつけ合いを主としたラウンド制・チーム制にするなど。どちらかに尖らせれば幾分マシになりそうだがもう遅そう。

・対戦ロビーの造りがよくない
無機質な感じを出したり、シグナルを模した定型文でやり取りしている一期一会感みたいなのを出したかったのか。
その気持ちみたいなのは汲み取れたが、シングル戦はお互いGOを出したらすぐ再戦したかった。一々ロビーに戻りReadyを押すか押さないかを選ばせてくる。ロードもそれなりに長い。
チーム戦は上記の定型文のみのため作戦を立てさせる気がそもそもない。

大体以上な感じ。
何よりもしょうもないなと思ったのが「面白い物を届けよう」という試行錯誤が対戦していてこれっぽっちも伝わってこなかったこと。
間に合って無いよねこれ。検討中だけどリリースしたよね。
っていうのがゲーム買った人にバレすぎ。バレるのはあかん。
PS+とかを使ったゲーム作らないといけない契約でもしてるのかしら。
今時クロスプレイも無いし。何がしたいのかよくわからん。

▼最終総評

フロムに突如として現れ、国内・国外問わず認められた天才。今いないであろうACの魅力を最大限ゲームに落とし込めた優秀なクリエイターが残した功績を「凡才」が必死に必死に、ブランドを崩さないように足掻いていたら発売日になっちゃったので出しちゃいましたw
っていうイメージが最終的に強く残ったゲーム。

フロムのゲームは一部神格化されすぎている所があり、そこについて一定の面においては異論は無いけれども、
品質については順調に下がっていっている。と感じる。
後からアプデ。はもう時代に合わないからやめた方が良い気がする。そこまで待ってくれる人はいない。1ヶ月したら9割の人間の記憶から過去の物として忘れ去られる。最初の1手でほぼ決まる。

10年ぶりに出たことには感謝なのもしれないが、
なんだかなあ。こんなもんだっけ。という印象が残り終わっていったゲーム。という感じでした。

以上です。ここまで読んでくれた方。ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?