「写楽」めちゃ面白い！

こちらの「浮世絵」
見たことあるでしょう？

一度見たら忘れられないインパクト＾＾

強烈な印象を残します。
この作品が写楽の中で一番有名です。

「あー、見たことある～！
面白いよね～。」

で、誰？
何者？？？
何してんの？？

と思いませんか？

こいつは悪者で
四条河原で
お金を奪おうとしているところです。

実はこれ2人でワンセット。
もう一人対になっている人がいます。

対の相手は奪われそうな気の弱そうな男。一平。

ストーリーを見ていきましょう。

恋女房染分手綱（こいにょうぼうそめわけたづな）

近松の浄瑠璃をお家物風にアレンジした作品

登場人物（太字は画像アリの登場人物）

由留木（ゆるぎ）家の家臣・伊達の与作
奴（若い従者）一平

由留木（ゆるぎ）家の家臣・鷲塚八平次
悪党の江戸兵衛

腰元・重の井
竹村定之進（重の井の父、主家の能指南役）

由留木家老・鷺坂左内

三吉

（あらすじ）

奴（若い従者）一平は、
主家の若殿が芸妓を身受けするための300両を
由留木（ゆるぎ）家の家臣・伊達の与作
から預かっていた。

悪党の江戸兵衛の一味は、
同家の家臣・鷲塚八平次に頼まれた奴一平を襲いこの300両を奪う。

一平の不始末は与作の不始末。
さらに腰元・重の井との不義密通が発覚して、与作は由留木家から追放される。その後、与作は馬子（まご）として働く。

腰元・重の井は主家の能指南役・竹村定之進の娘。

竹村定之進は、命をかけて不義を謝罪する。
重の井は許されめのと（乳母）として奉公する様になる。

由留木家老・鷺坂左内は鷲塚八平次のことを不審に思い問い詰め、
襲われた奴一平の件を問い詰められ悪事が露見。
正義の裁きが下される。

その後歳月が流れ、由留木家の乳母として働いていた重の井は
馬子として働く実の子三吉と偶然対面する。
立場上、母と名乗ることも出来ず、わが子の姿をじっと見つめるだけだった。重の井の苦しい胸のうちが涙を誘う。

という江戸歌舞伎。

ストーリーを思い出しながら
「浮世絵」を当てはめていきましょう。

　　　　　　　　　

300両を預けた由留木・家臣伊達の与作
重の井と浮気（不義密通）してた人。

300両預けられ、奪われた奴一平

300両奪った悪党　奴江戸兵衛

　　　　　　　　　

奴江戸兵衛に300両奪うように命令した鷲塚八平次

　　　　　　　　

与作の浮気（不義密通）相手の重の井。竹村定之進の娘

重の井の父・竹村定之進。
命をかけ娘を守る。裃片肌脱いでいるので切腹する場面？？

怪しく思い鷲塚八平次に問い詰め悪事を暴いた鷺坂左内

　　　　　　　　

もう一度重の井の浮世絵を見てみましょう。
乳母になった重の井。わが子をわが子と言えず悲しむ場面が観客の涙を誘います。何故、わが子とわかったか？
別れるときに渡したおそろいのお守りを馬子三吉が持っていたから。
重の井が手に持っているのは多分そのお守り＾＾

　　　　

こうしてストーリーにあてて「浮世絵」を見ていくとイキイキする役者絵。
「浮世絵」に描かれている人物像の性格や場面が想像できて
ますます興味がわきます。
実際の浮世絵は写楽の1期に当たる作品で黒雲母摺で美しく迫力があります。

ぜひ、実物を楽しみに見てくださいね！

　　　　　　　　

出典：colbase