浮世絵の作り方①ー版下ー北斎ー神奈川沖浪裏
一般に復刻版制作にあたり、その原画は以下の三種から選択されます。ただし例えばオリジナルの状態が良くない場合など、印刷物で確認するなどして併用されることもあります。
1オリジナル
2過去に作られた復刻版
3印刷物などの写真複製物
(尚、2と3には著作権が発生してる場合もあるので注意が必要です。)
今回は過去に作られた復刻版を版下用(版木を彫る際)の原画として、印刷物を摺る際の原画として使います。
まずは薄い和紙(雁皮紙、ドーサ引薄美濃紙等)にライトテーブルの上で輪郭線を敷き写しします。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/13265590/picture_pc_29669e38295944d40916c64d5e83145e.jpg)
写し取った原稿を版下といいます。この版下を糊で版木に貼ります。(張り込みといいます。)シワを着けずまっすぐに版下を貼るのはコツが要ります。
糊が乾いたところで、下の写真のように版下を指で擦って剥いて、薄くしていきます。
なお、版下を作る方法は上記の
①薄い和紙に敷き写す方法の他に、大別すると、②原画写真のゼラチン膜を使用する、③原画を和紙ないし洋紙に印刷する、④過去の復刻版の主版版木から直接摺り取る、などの方法があります。
一般的な方法としては、古くは①、その後②へ、そして現在では③の方法が用いられています。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/13265598/picture_pc_8f56eef6f3e010d9fab328ae252eb9a0.jpg)
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/13265601/picture_pc_a7278692b573ae5bd74ee16f94800460.jpg)
2017.8.13
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