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本の記憶

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2020年9月の記事一覧

本の記憶#4 フル・ムーン マイケル・ライト編

子どものころ、キラキラしたものが好きで、特に、星を眺めるのが好きでした。 当時は、渋谷に五島プラネタリウムというのがあって、よく親に連れて行ってもらいました。 天体望遠鏡がどうしても欲しくて、親にねだったのですが、高価なので買ってもらえませんでした。 ***** 「宇宙のことを考えれば、小さな悩みなんて吹っ飛ぶぞ。」と、誰かに言われたことがあります。 そんでもって、宇宙のことを考えていたら、「自分は何者なんだろう」と思い詰めてしまい、恐怖のような不思議な感覚になって

本の記憶#3 窓ぎわのトットちゃん 黒柳徹子著

小学生のとき、放課後は学童保育クラブに通っていました。 あるとき、ハンバーグをつくることになりました。 僕は、何かに取り憑かれたように、タマネギのみじん切りを果てしなく小さく切り刻み、キャベツの千切りを果てしなく細く切りました。 すごく時間がかかったのですが、学童の先生は、とがめることなく、僕が納得して作業を終えるまで、辛抱強く見守ってくれました。 ***** 中学生のとき、一時期の数学の授業はほとんど聞いていませんでした。 教科書の隅っこに、円周率が何桁も載って

本の記憶#2 雄気堂々 城山三郎著

想像していた印象と違っていました。 僕は、その人のことを、一本槍のような人だと思っていたのです。 一度決めたことは決して曲げずに、誰に何と言われようとも突き進む。「いいから俺についてこい」タイプ。勝手にそう思っていました。 でも、実際には、実にしなやかに、柔らかく生きた人だったんですね。 時代の変化を巧みに読み取り、先を見据えて行動する。行動には、緻密な計算の裏付けがあり、だからこそ、常に結果を出し続ける。志は果てしなく高いが、判断は冷静で実利的。 そういう印象でし

本の記憶#1 方法序説 デカルト著

「学校の勉強なんて、何の役にも立たない!」 そんなことはない。いや、そんなことあるのかもしれません。 デカルトも、同じようなことを言っていましたので。 ***** 「我思う、故に我あり」で有名なデカルトさん。 1596年生まれだそうで、400年以上も前の方ですね。 若い頃から、たぶん、スーパー頭がよかったんでしょうね。 学校では、他の人が学んだようなことはすべて学んで、手に入る本はすべて読破して、書物から学べるようなものはすべてマスターしたそうです。 でも、面