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贅沢したい

 どこで聞いたか読んだかしたのだろう。”食べたいときにカツ丼を食べられるだけの収入が得られると良い”。カツ丼というところが、贅沢すぎず、かと言って質素すぎない絶妙なバランスなのだと思う。私もカツ丼が好きだ。北陸や日本海側ではカツ丼と言うと玉子でとじていないソースカツ丼を指すらしいが、どちらでも貴賎なく好物だと言える。デーモン閣下や高橋みなみが歌にしているくらいだもんな。
 子どもの頃の贅沢というか、最愛の祖父がよくご馳走してくれたのはうな重だった。SDGsの世の中において、しばらく口にしていない。でも十分すぎるほど祖父に食べさせてもらったから、もう私は”うな次郎”などのジェネリックうなぎで良いかな。
 好きなときにカツ丼を食べられる収入を維持できているはずだが、最近の贅沢は退勤後の買い食いだ。行儀は悪いが、コンビニで中華まんやアイスを買って食べながら帰ると”働いている”という実感がわく。マキタスポーツさんがラジオで言っていた「ファミマのプレミアム肉まんはがんばっている」「あれを食べると自分はまだまだがんばれていないと感じる」という旨の話に全力で同意してしまう。ファミマの黒豚まんは、551の肉まんとレンチンで作る安価な肉まんの中間地点というか、これを全国どこでも同じ値段で提供できるファミリーマートのがんばり a.k.a 企業努力を感じると、俺も仕事でもっとがんばれることがあるんじゃないか。明日からもっとがんばろうと思える。
 叶うなら自分が関わっている子どもたちや後輩たちにも、仕事帰りに食べる黒豚まんの味を教えて、肩の力を抜きつつも前向きに生きていこうと思ってもらえたら良いなあ。

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