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(下)いんようごぎょう

推敲も校正もせずに書き溜めていくものです。
そのうちまとめるための材料たちにします。


「ねえ、星って動いてるの?」

キラキラと光る大きな瞳で、まっすぐに問いかけられた。
カノジョの手元には、星の写真集。
長時間シャッターを開けた、星が円を描く星空の写真のページ。

星のパレード

星は夜にしか見えない。
じゃあ、昼間はどこにあると思う?
昼も、空が明るいから見えなくなるだけで、実は、そこに星はあるんだよ。
さっき見てた写真に一つだけ違う星がなかった?

動いてない星、それを北極星って呼んでるんだよ。
この北極星って星は、空を見上げた時に、いつでもそこにいてくれる旗印のようなものなんだ。
まさに、星たちの王様。
王様って、どっしりと座っていて動かないだろう。まるで、そんな感じで。
だから、またの名を「天帝」ともいうんだよ。

この天帝を中心に、すべての星たちは、少しずつ少しずつ動いてる。
隊列を乱さず、同じスピード、同じ間隔を保ったまま。
だから、写真を撮ると、ひとつの星が動いた跡、軌跡が線のように見えるんだね。
それがたくさん集まって、もっと時間が経つと、ぐるぐると円を描くように見えるんだよ。
まるで、パレードをしているように思えないかい?

北極星


私たちのいる北半球を軸に考えます。

地球の地軸を伸ばしていった先にある星が北極星。
地球は、地軸を中心に一方向に回転しているよ。(自転)
だから、北極星は動かないように見える!

自転1回が、1日という単位。
朝が来て、夜が来て、また次の朝が来るまで。

遊ぶ星たち

写真では分からないけど、一方向に、一定のスピードで、一定間隔で動いていると思っていた星たちの中に、このパレードを乱す星がいるってことが分かったんだって。
一列に並んで歩いているのに、飛び出しちゃったり、ふらついたり、ころんじゃうこともあるよね。反対に、ぴゅーんと走りたくなったり。
昔の人は、この星を見て、道に迷っているようにみえたんだろうね。
それで、惑う星、「惑星」と呼んだんだって。
この惑星、今みたいに望遠鏡のない昔だから、人の目でみると、全部で5つあることが分かった。

青白く光って、あっという間に他の星を追い越していく 水星。
夜空の中で一等明るく輝く 金星。
赤っぽく光る 火星。
大きなどっしりとした 木星。
くすんだ黄色く輝く星 土星。

そして、私たちの住んでいる地球。

地球から見て、惑星は5つ見えて、それにこうやって名前を付けたんだって。

ありがとうございます!