浮雲(UKIGUMO)

休日ごはんもやってます

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最近の記事

オリンピックの青いおじさん

いよいよ始まったパリオリンピック。 私はフランス映画が好きでパリの街並みを見るのも好きなので、今回の開会式は楽しみにしていた。 そこで、今年の開会式にはどんな著名人が出るのか個人的に予想をしようと思ったのだが、ヌーヴェルヴァーグから知識をアップデートできていなかった私にはアラン・ドロン以外に思いつかなかった…… のだが、いた! そう、あの『シンク・オア・スイム 』のキャストだ! マチュー・アマルリックあたりがちらっとどこかに出たりするかな……でもまさかのフィリップ・カトリーヌ

    • 日没を見た/『aftersun』の感想

      『aftersun/アフターサン』を観た。 去年話題になっていて、パンフレットもZINEのようでおしゃれだと盛り上がっていたのを覚えている。 しかし、私はそこまで興味が引かれていなかったのだが、今月になってアマプラに配信がくるというので「この夏絶対観るべき!」みたいなコメントとともにシェアされていた。 ちなみに私はこの手の情報についてツイッターで収集することが9割である。 去年この自身のnoteで夏映画を紹介したが、今年もあらたな夏映画のウォッチリストでも作るかと思っていたと

      • 面影を求めることは幻想か

        今週はビッグニュースがあった。 9月のハリコンになんとあのエドワード・ファーロングが来日予定だという。 行くしかない。 とりあえず飛行機だけ予約して足を確保し、あとは宿をどうするか……というところまできた。 なぜこれほどまでにエディが来ることで騒いでいるのかというと、ご多分に漏れず私も『ターミネーター2』で心を射抜かれたひとりだからである。 もともとターミネーターに美少年がいるとの情報は知っていたのだが、シリーズ自体きちんと観たことはなかったし、2作目のジョン・コナー役で出

        • 本当のラストは骨だけ?

          今週はあたらしいブックカバーを買った。 ドイツ語で「MEIN LIEBLINGS BUCH」と書かれていて、その意味は「私のお気に入りの本」だという。 友人がこれを使っていて、やわらかそうだし使いやすそうだと思って教えてもらった。 最近はヘルマン・ヘッセの『車輪の下』を読んでいる。 ハンスが神学校の試験を終え、地元に戻って結果を待つ生活の描写があまりにも写実的で、映画のシーンのようだと感動した。 さんさんと照りつける太陽のもと、シャツが汗でべたつくほどの夏の暑さを想像した私は

        オリンピックの青いおじさん

          今週のこと

          定期的にnoteを更新しようと思っていたのだが、休みには日がな一日海外ドラマやYouTubeでEIKO!GO!!(生きる糧)を見ることが多く、あまり文章を書くということができていなかった。 私はルーティン生活に偏りがちで、単調で同じリズムで日常をすごすことが心地よいのだが、それと同時に“なにか”をしなければ、というある種強迫観念的な焦りを感じることがよくある。 なにもせずにただ歳をくって老いていくのはもったいない、私が私である人生は一度しかないし、でもなにをしようか、なにがで

          ここが私の帰る場所

          1年以上待ってついに『STOP MAKING SENSE 4K レストア版』を観てきた。 しかし、辿りつくまでにわりと、けっこう、マジで大変な思いをした。 それはそうとして、どうして4K版の公開を観に行くことになったのかというと、あれは去年のいまごろだっただろうか、たまたまYouTubeで予告映像を見つけたのだ。 クリーニング店に行ったデイヴィッド・バーンが品物を引き取る。 店員が持ってきたのは、なんとあのドデカスーツではないか! 『STOP MAKING SENSE』のジャ

          ここが私の帰る場所

          予想以上だった『オッペンハイマー』

          『オッペンハイマー』を観てきた。 ちょうど仕事が休みだったので、公開日の朝イチで行くというガチ勢スタイル(スタイルだけ)だったのだが、私はオッペンハイマーが原爆を作ったということしか知らなかった。 彼がどういう経緯で原爆を作ったのかなどまったく知らず、ただ「原爆の父」という簡潔かつそれ以上でもそれ以下でもない事実のみ知っていた。 そもそも私がオッペンハイマーを知ったのは、坂本龍一のライブで彼の映像が出されたのがきっかけだ。 それは数年前に公開された、坂本龍一のドキュメンタリー

          予想以上だった『オッペンハイマー』

          まったくなにもしないか、ずっとなにかをしているか

          頭がなんとかまわるうちに記録しよう。 私は生活するうえで自分のキャパを把握しきれない人間である。 いや、ときどき見直してはいるのだが、なにもしないときはマジでなにもしない、ダラダラと一日が溶けるようにすぎていくときもあれば、いくつかの締切に追われて気づいたら昼、また気づいたら夕方、あっという間に一日がおわっているときもある。 なんとも両極端でバランスのわるい生活リズムだ。 そこそこ休んでそこそこ作業すればいいものを…… だが、なにもしないでダラダラすごす日も必要だし、期限ギ

          まったくなにもしないか、ずっとなにかをしているか

          ビールを片手に

          このまえ、たまたまEIKO!GO!!のdbd配信を見た。 ニコラス・ケイジが実装されていて、サバイバーが全員ニコラス・ケイジになったときに「ヨンコラス・ケイジ」というネタが飛び出てから大喜利になっていて腹を抱えて笑った。 というわけで、夏映画紹介の第3回目は『ウィリーズ・ワンダーランド』になる。 Twitterでバズっていたのを見かけてアマプラで視聴した。 どうやらニコラス・ケイジが無双するらしい。 7月のはじめ、徐々に気温が上がりはじめた頃に友人と『怪物』を観に行った。

          ビールを片手に

          毎日が夏休みだったら

          みなさん夏はいかがお過ごしで? 私は先日、友人と『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』を観てから夏祭りへ行き、夕方からビールを飲んで夕食ともにクラフトジンでジントニックを作り、アラン・ドロンを観ながら寝落ちするという最高な休日を満喫することができた。 いままで夏は暑いしなにもやる気が起きないし、おまけに虫も湧いてくるのでもっともきらいな季節だったのだが、同じ目的を持った誰かと一緒に過ごすと夏もそんなに悪くないな、なんて思えるようになった。 さて、

          毎日が夏休みだったら

          美しさというフィルターをとおして

          本格的な夏もはじまり、全国的にもかなり危険な暑さだと警戒されるなか、今回から数回にわけて夏映画を紹介することにした。 私自身あまり季節ものや年中行事といったものに興味がないものの、好きな映画にはわりと季節が反映されていることに気がついたからだ。 最初に紹介するのは『君の名前で僕を呼んで』である。 あのポスターのなんときれいなことよ。 快晴を見上げる二人の青年、エリオとオリヴァー。 この映画に出会ったのは大学4年生のときだ。 当時劇場公開していたのにバイトか試験だったか、忙

          美しさというフィルターをとおして

          インスタのストーリーは日記

          私は継続が苦手なうえに、やる気が乗らないとなんにも手がつけられないという非常にめんどくさいたちだ。 しかし、マイペースに続けられているのがインスタのストーリーだ。 日々食べたものや観た映画、出かけた記録はストーリーにアップして、あとからアーカイブでなにをしていたのかを見かえす。 カレンダーに切り替えられる機能をけっこう重宝している。 そうしては過去の自分のなんと文章の下手なことか、そんなのを記録に残すんか? など、果たしてネットにアップすべき内容であるか定かではない内容もあ

          インスタのストーリーは日記

          足並みを揃えられないものたちよ

          タイトルのとおりである。 私は人と足並みを揃えるということができない。前を向いて歩けといわれると、後ろ向きに歩くタイプだ。 さらにいえば、何かに属するということ自体が苦手である。よく小学校に6年間も行ったなと思う。 大人になるにつれて、自分で稼いだお金でできることの範囲が広がった。 しかし、その“お金を稼ぐ”という行為に切り離せないのが“働く”ということだ。 「なに当たり前のことをいっているんだ」と思うかたもいると思うが、私はこの当たり前にすり寄るためそれはもう多大な努力を

          足並みを揃えられないものたちよ

          ジャーナサンを“ジャーナさん”だと思ってた

          2週間ほど前になるが、やっと『ダンジョンズ&ドラゴンズ』を観てきた。 なぜかというと、私が大好きなKERが吹替出演しているからだ。 そもそもKER=Kevin’s English Roomとは、私が思うに海外×日本のエンタメだ。 アメリカをメインに、文化や言語のちがいによって楽しめるコンテンツをたくさん提供してくれる人たち。 出会いはマカロニ&チーズのレシピを調べたことだ。 私と姉はアメリカのドラマや映画がそれはもう大好きで大好きで、日本の作品より観ている。 そんな姉と急

          ジャーナサンを“ジャーナさん”だと思ってた

          とおい記憶のなかに

          坂本龍一の訃報を見てから、いまだに実感が湧かず「果たして彼は本当に亡くなってしまったのか?」という疑問が胸のなかにある。 彼のキャリアからして、私のようなそこらの一般人と比べると雲の上の存在なので、それはそうか、と納得しようとしたがやはりそれもちがう。 ユキヒロのときとはなにかがちがう。 果たしてその“なにか”とはなんなのか、答えはあるのか? 私はYMO自体はリアルタイム世代ではないため実際に見たことはないのだが、大学生のときに細野晴臣のアルバムツアーと東北ユースオーケス

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          足跡を見る

          気がつけば3月も半ばにさしかかり、天気予報はついに気温がプラスになる日が増え、雪から雨に変わってしまった。 新しいことを始めて継続するということは少なくとも私にとっては難しいことである。 もともと私は飽き性なところがあり、おもしろそうだと思って始めたもののガーッとやり込んでしまいすぐに手放すということをくり返してきた。 このnoteも半年間、最低でも月に1回の投稿で続けてきたが、ついに間があいた。 その結果、2月は一度も投稿しなかったのだが、大きな原因は高橋幸宏の訃報であっ

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