自己認識

あらゆる知見と個人的な見解を交えながら。
自己をどのように認識しているのか、自己認識については三つの要素で成り立ち、それらを脳の機能解剖と関連しながら解釈していく。
①身体的自己認識
②対人的自己認識
③社会的自己認識

①身体的自己認識とは所謂一次的な感覚と運動との相互フィードバックに伴い認識しているものである。自分の手はどうして自分の手だと認識できるのか、それは自分の手を意識的に動かし、それを視覚・表在・深部感覚的要素から感じることで成り立つだろう。それらの経験を繰り返していくことで一つの内部スキーマを形成していく。
②対人的自己認識とは、様々な感覚要素を連合し、認識することで、得ている自己のイメージである。話している相手が眉を寄せていたり、声の質が変化していたりと、自分に対して怒っているのか?という1つの疑問を抱くだろう。それは、今までの経験に基づく一つのスキーマの不一致から得られるフィードバックである。これら対人から得られるフィードバックを通して自己を認識している。
③社会的自己認識とは最も高次的な部分である後部帯状回や内側前頭前皮質からのイメージ(所謂、自分の価値や立場、役割)から、行動する結果を予測している。その結果と予測をあらゆる経験や要素を統合し連合することで、自己を社会的に認識しているものである。環境がなければ、自分という存在価値が見出しにくいと言うまでもないだろう。他己イメージの強い人はそれらの結果が友人、所有物、仕事、金銭、家族、配偶者となり、結果に依存することで、自尊心の揺らぎにも繋がりかねない。

これらから、人間は自己を認識しており、個人の枠を超えて社会に参加している。
自分が影響させられることから得られる結果によって自己認識を高めていかなければ、単なる幻想になってしまうのではないか?幻想とはパスカルの言葉を借りれば、『土をなめる』ように味気のないものである。

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