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リルルのダイエット

いや、これはもう、失敗談と言ってもいいかもしれないんですけども。ある時、彼女にホテルでデジカメのリルルの写真見せたら「いつも可愛いよね。丸々太ってて。」と言われて、「あれ?リルル太ってる?」と実感して、動物病院に連れて行きました。「これは大きすぎるね、アメショーにしては。7キロ超えてる、おもいっきり肥満ですよ。糖尿病が疑われるので血液検査しましょう」ということで、リルルはやはり肥満でした。「血糖値は大丈夫だし、検査の結果、まだ糖尿病にはなってないとわかりましたから、今からダイエットしていきましょう。」と、ダイエットを薦められました。具体的には「摂取カロリーを抑える」か「運動量を増やす」でした。リルルは部屋の中だけで飼ってるで運動量増やすのは難しそうだったからカロリーを抑える方法を選択。ダイエット用のカロリーの少ないチキンのドライフードを処方してもらって、買って、早速トライ。リルルは基本的には食いしん坊なんですが、私があげた量のエサしか食べないし、おかわりをおねだりしません。なので、そのまま普通に1年が過ぎました。母親が「もうリルル1年以上姿見てないし、元気か姿見たいと、ふと思ったから。」と部屋に来たので、リルルを見せました。すると母親がすっごい驚いて「なに!?どうしたん!リルル、ガリガリやん!死ぬで!」と叫んだんです。私は毎日リルルに接しています。それが落とし穴でした。昨日のリルルと今日のリルルでは、それほど変化は見られませんし、それは今日のリルルと明日のリルルも同じです。そうやって毎日少しずつリルルが痩せているのに気づかなかったんです。母親は1年以上ぶりなので前のリルルのイメージが残ってるから、急に痩せてる姿を見て驚くわけです。私も慌ててリルルを動物病院に連れて行きました。「痩せ過ぎです。2.7キロです。血液検査の結果も、見たことない数値です。まるで餓死した猫の血を検査したみたいですわ。これはね、もう残念やけど、今からエサあげても栄養が付く前に餓死します。今回はダイエットをやりすぎたってことで、とにかく、これからは気を付けてください。」と、リルルが餓死寸前だと言われました。かなりショックでしたが、とりあえずリルルを連れて帰って、「もうすぐお別れだけど、せめて今だけでも、食べたいだけ、お食べ」とエサをたっぷりあげました。リルルは驚いて、「いいの?こんなに食べて」と言いながらも、お腹減って低血糖状態ですから、パクパク食べます。「リルルごめんよぉ。低血糖状態でもエサをねだらず、私に甘えることで空腹を我慢して生きてたんだね。」と涙していました。リルルが餓死すると言われて、もうショックでしたが、1日、2日、3日と、リルルはエサを毎日たくさん食べて、生命力が強かったんでしょうね、そのまま栄養付けて行って、理想的な5.5キロまで回復して、動物病院でも「奇跡的に命とりとめて、理想的な体重になったから、これからは体重をちゃんと測ってあげて管理してやってください。」と言われました。「猫の体重測るのには人間の赤ちゃん用の体重計買うといいよ」と言われて、西松屋に行って赤ちゃん用体重計買って、リルルをしょっちゅう体重計に乗せてました。いや、この時点で、もしリルルが餓死してたら、相当なショックで復帰できなかったと思いますが、リルルは生命力を見せてガツガツと食べてくれたんで、無事乗り切ることができました。ダイエット成功というより、し過ぎで死にかけたお話でした。この時に、リルルがエサより私に甘えることの方を優先してるのがわかりました。(続く)

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