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2019年スタディストのインサイドセールスが何を目指したのか?

はじめに、なぜインサイドセールスMGRを兼務しているか

スタディストのukyouです。この数ヶ月、いろいろなところでインサイドセールスでの取り組みを話す機会が増えたので、自分の経験を言語化する必要性を感じ、記事にすることにしました。

私は、株式会社スタディストに2019年1月にビジネスサイドのオペレーション改善をミッションに入社しました。(入社時は箱がなくマーケティングチームに所属し、5月からは事業戦略室という部署が新設され所属しています。)

私がこの会社で目指したいのは、成長する組織。

環境外からの救いの手を前提とした水槽ではなく、環境内で相互に作用しあい成長するビオトープのような組織を作りたいと思っています。(長くなるのでココに関してはまた別記事に)

入社直後は、salesforceのキャンペーン構造などデータ連携の見直しや、商談フェーズの仕切り直しなど営業組織の土台工事を行なっていました。昨年7月からは、インサイドセールス(以下IS)のマネージャーを兼務しています。

本記事では3ヶ月ごとの振り返りと、ISがなぜ組織において重要なのか?そして、スタディストにおけるISがもっとこの先どんな組織になっていきたいか?を書いています。

6月から新体制スタート。徹底的に行動量だけをみた7月8月

私が兼任する以前の体制では、商談作成業務から派生し、いわゆる”内勤営業”としてリード発掘から受注までをミッションに動いていました。様々な課題点はありましたが、ミッションが幅広くなったことによりKPIツリーの中のどこに問題点があるのか?を検知できなくなっていたことで、何にフォーカスすればいいのか?が不明瞭だったことが一番課題でした。成長する組織を作るには、この部分の認識こそ、一番最初に変えなければいけないと強く思ってスタートしたのを覚えています。例えると、持ち上げている重さも・持ち上げた回数も分からないままに筋トレをするようなもので、アウトプットを数字で正しく測れていないと、成長に気づけず折れてしまうからです。

そこでまずは、「行動すること」によって自分たちの力を自分たちで正しく測る。そして、「行動すること」を通じてマネージャーの私から&他チームからの信頼を得て自信を取り戻すこと。行動にだけ集中することにしました。架電記録は、接続いかんに関わらず記録し、実動した時間帯も自動記録する。一週間の行動サイクルもデザインしました。当時、新体制スタート時から、「2ヶ月は最終成果である商談数ではなく、行動量だけをみる」ことを会社全体で合意し、メンバーにもここだけにフォーカスしてもらいました。

結果、お盆で辛い週がありつつも、大きな起点となりました。全員が最低行動量とした1日15コネクト/30コールを当たり前に動くチームに変化しました。毎日見ていた私からも「あ、変わってきたな」と思った9月の頭頃からでしょうか、他チームの人からも「最近インサイドチーム、雰囲気変わってきたね」「一所懸命電話してる姿がよく見るよ」と言われる事が出てきました。

展示会に連続出展。商談数にフォーカスした9月10月11月

社内では通称「神田錦町の合戦」(弊社オフィスは神田錦町にあります)と呼んだ大事な時期。二ヶ月で中規模〜大規模展示会に計5回出展したのが9月10月でした。通常のWebインバウンドに加え、隔週で400~600名規模のリードをマーケから受け、対応していた時期でした。ここはまさに、総力戦。7月8月で行動するチームになった我々が、アウトプットするチームに変わっていきました。

その中で9月からエースが覚醒、誰よりも行動し誰よりも商談数を生んでくれ、立ち上げ当初に設定していた商談作成個人目標も超えてくれました。また、この時期からフィールドセールスからも助っ人を借りて、その二人がチーム全体を引っ張ってくれた日々でした。協力しながらも競い合い、相乗効果でチーム全体で月の商談作成数は4.5倍にまで伸びました。しかも、単に展示会でリードが増えたことによる成果だけでなく、11月・12月は過去に接点があったハウスリストから商談作成が出来ていた点で、チームの着実な進化が現れてきました。

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チーム全体の底上げにシフトし始めた12月~現在

エースの覚醒と助っ人の存在で毎月安定した成果が出つつも、まだ成果を一部の人に依存しているという点では、再現性のある成功には遠いことが次の課題になりました。そこで、12月からはチーム全体のスキルアップに向けた施策投下に移っていきました。架電先リスト作成時に、初めてお電話差し上げる先(A)、一度御連絡していて興味を持っていただいている先(B)、諸々のご状況を伺った上で訪問調整をお願いする先(C)を分け、日毎にどのリストに架電するか?を意識することで安定的な商談作成数に繋げました。こういったノウハウ・ナレッジを社内のチャットツールで共有することでメンバー同士で発信とアドバイスを生んでいます。

また、本年からは、提案訪問をお客様にご依頼する際、どのような伝え方で何を目的としてお時間をいただくか?などをパターンに分けるため、エース二人とディスカッションを重ねて、型として共有するなど、各メンバーのスキルアップに、よりフォーカスしています。

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これからのスタディスト流インサイドセールス

正直なところ、2019年は土台工事に土台工事を重ねてきた一年。奇をてらったことは全くしていないし、目指す完成形はもっともっと先にあります。私は、インサイドセールスは特に自社開発のBtoBSaaSベンチャー決して欠かせない存在だと思っています。

前職からずーっと言い続けているのが、マーケよりミクロにマーケティングができて、営業よりマクロに営業ができるのはインサイドセールスだけだということ。

SaaSベンチャーのマーケターは、顧客インサイトを得ることに時間を割く余裕がなく(メルマガ・Webサイト改善・広告・展示会/イベント出展など)常にマルチタスクです。効率的にリード送付総量を追いつづける彼らを、毎月1,000回の会話、3,000件の架電から得られる現場感=顧客インサイトによって、リアルと紐付け、数字に現れない定性情報で手助けができるのがインサイドセールスです。

SaaSベンチャーの営業は、活動を分析・改善するに十分な量のデータを持てないことが多いです。営業着手からの受注率を指標におく企業様を、自分も多く知っています。仮に、商談数で一人あたり20~30/月ほど保有しているとしてQで足し合わせても総数は100件ほどです。100を分母として割合計算をしても、数件のイレギュラーの影響が大きく、試行錯誤が花開く前に体制変更などしがちです。一件一件の案件に集中する彼らを、Q300件の商談作成数とQ9,000件のリード着手数で、マクロな目線で活動分析、改善提案をして手助けができるのはインサイドセールスだけです。

また、この考えが最近アップデートされつつあります。2020年のインサイドセールスチームには顧客との第一接点だということが、より重要になると考えています。製品開発においてCSチーム(既存顧客から)の声や営業チーム(検討中顧客から)の声の重要性は言うまでもありません。しかし、スタディストのTeachme Bizのような手順書・マニュアル管理アプリという新たな概念を啓蒙し、市場を開拓するフェーズでは、潜在顧客視点での機能開発の重要性も高いと思っています。機能開発の優先度に「使ってみてわかる便利さ」もあれど、本当の意味での競合は見込み顧客の心の中の「まぁ、今のままでいいや」ではないでしょうか。この声を日々聞き、開発チームにフィードバックして活かせるのはインサイドセールスだけだと思っています。

マーケティングチームにも営業にも開発にも、顧客との第一接点だからこそえられる価値を発揮することで、スタディストの成長を牽引する。

少し長くなってしまいましたが、ここまで読んでいただけた方には、ぜひ感想や印象に残った部分を聞きたいです。最強チームにできるよう2020年は、より一層の進化を遂げていきます。本年度も宜しくお願いします。

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