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駅名が教えてくれた自然の摂理

まだ自粛期間が始まる前に、島根県の松江へと訪れました。

電車で川沿いを走りながら、何度もトンネルを越えて、揺られること4時間ほどで松江へは到着します。

その松江へと向かう途中にたまたま停車した駅名を見て、ハッと気づかされたような瞬間がありました。

駅の名前は「根雨(ねう)」。

この漢字二文字を見ただけで、なにか心にバチッとはまるような、まるでずっと忘れていた感覚(?)を見つけたような、不思議な感覚を今も覚えています。

「根と雨」

それは自然の摂理、循環を最も短い単語で明確に伝えている気がしたのです。

雨が降って山の植物に水を与える。水は川や地下水道を通り、海へと流れ蒸散し、それはやがて雲へと変わる。その雲がまた山に雨を降らせて森の植物の中に入っていく。

木は根を張って子孫を増やして、森、そして山を強くしていく。生い茂った森では猪や鹿も人が住む町に降りなくても森で食事ができる。

森は潤い、山の養分がたっぷりと入った川の水は、海へと流れ込みプランクトンを育て、魚や貝たちが豊かになる。

そんな当たり前だったはずの山と川と海の関係性を偶然出会った駅名の「根雨」という、たった漢字二文字が僕に説明してくれたような気がしてならなかったのです。



偉大な自然の中の一部である、人がどのように自然と関わって生きていくのかを常に問い、自然に生かされていることを肝に銘じて生きていかねばならぬ、と、、。

今日はそんな心に残る駅名の話。

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