【44】大規模太陽光発電の怖さ:真剣に怖い話 2022.7.4

私は今から20年以上前に屋根に太陽光パネルを付けました。けっこう先駆者という感じで導入したのは、それで得するためというより太陽光発電というものに興味があったからという方が強かったといえます。実際問題損得でいうと投資額に対し元がとれたかどうかは微妙です。でも夏場の暑い日にその暑い太陽光の発電でクーラーをかけるというのは中々気持のよいものでしたし、やはり環境負荷ということを考えると付けてよかったのだと思っています。そして太陽光発電はこれからも益々広く推し進めるべきだと思っています。

でもやり過ぎは問題だと思います。

山林を切り開いてパネルをを延々と敷き詰めたり、海の上にいかだを浮かべてパネルを並べるなどというやつです。  植物も動物も昆虫も魚やプランクトンも太陽光によって生きているのです。パネルを並べて光を遮ってしまったら生態系はどうなってしまうのでしょうか

そうした生態系に対する影響をきちんと考慮してパネル設置計画を制限するということは為されているのでしょうか? あまりニュースなどで見たことはないように思え不安です。

宇宙空間に放物面鏡を無数に並べて地球に光を反射させ発電するという計画について見たことがあります。これについては皆さんどう思いますか?化石燃料を止めて地球温暖化を防ぐための究極の切り札、人類の救世主となるべき壮大な計画である、と思いますか?

とんでもない怖い話だと私は思います。なぜなら、地球の気温は太陽光によって温められることと、宇宙空間に放射される冷却効果とのバランスで保たれているのであり、もしも本来地球には降ってこないはずの太陽光を地球に集中照射したらエネルギーバランスはどうなってしまうのでしょう。どのくらい影響が出るものか、出ないものか、菲才の私には見当もつきませんが、このような計画を提唱する人たちが、このような地球環境に対する影響をきちんとシミュレーションしているという話はみたことがありません。それをしなくてよいのでしょうか?

石炭石油の消費も最初のうちはほとんど影響は出ず、それらが無くてはならないものとして人類の営みに組み込まれてしまったあとで一気に影響は加速し、気が付いたときはもう遅いほど環境は悪化してしまっていました。

今、人間だけでなく、世界中の生物が急速な環境変化の影響を受け、かってない速度で大絶滅していると言われます。

地球全体のグローバルな環境に対して人間のやることのトータルな影響をシミュレーションし判断し制御していくこと。それがこれからは必要不可欠なことだと思うのですが。

自分だけは少しくらい多く分け前をもらってもいいだろうでは済まないのです。果実も痛みも分け合う人類共同体を創っていくことが必要なのだと思います。けれど今の世界を見ていると悲観しかありません。ほんとうに怖いです。

「状況判断とは、未来の予測と制御である。」アイザック・ノーレス

これは、私の敬愛するノーレスさんという方の言葉です。この方については別稿で取り上げていくつもりですが、個人レベルの問題でも、地球レベルの問題でも、このままいったらどうなるのかは常に予測し、壁に衝突するのなら間に合う内に早目にブレーキをかけたり、ハンドルを切るなどのアクションを起こしなさい、ということを言っています。

日本を動かしていく為政者の方々に考えて欲しい言葉です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?