日本の原発を完全に止める方法

結論から言いますと、市民ベースまたは草の根運動ベースでは原発を止めることはできませんし実現もしません。

もし止める手立てを講じるとなると「上からの鉄拳」に相当するものが必要です。それは日本の総理大臣より政治的に偉い人が「原発1基でもドーンさせたらお前ら全員コロス家系ごと」と発言すれば即座に止まります。
そういえば天皇陛下がおられました。しかし天皇陛下は国の象徴であって政治的な効力を発揮する為の存在ではありません。昔々民主主義がそれほどの力もなかった頃の世界は王政が当たり前で場合によっては王様の一言でそこに住む国民の生命財産の運命が大きく揺さぶられる事は茶飯事だったのではないでしょうか?それが駄目だということになったからどんな人でも政治の事を考えられる仕組みに多くの国が移行していったはずです。

つまりは「原発1基でもドーンさせたらお前ら全員コロス家系ごと」発言をして「ははーーーさようでござりますねぇ!!即刻やめます」とならないどころか、フツーに問題発言とされるのが良くも悪くも民主主義国のあり方です。そもそも国民の代表者を選んで政治の世界に送り込んでる訳ですから、選ばれた人は「当選したから正義なんじゃボケが!」とアグラもかけます。多数派を支持する人の心うちの片隅にはきっとそれもあるのでしょう。そして「原発止めんと殺す」に「はい止めます」と屈するのが国民の代表者ですよ?逆にそれが「原発動かさんかい!」だったら「はい喜んで」と言う人になる可能性は二十分にあるのです。

動かすにも止めるにも確固たる理由が必要です。しかし市民運動草の根運動ベースでは原発を止める事を求め続けてきました。その多くが原発の事を勉強しています。僕もそうです。
原発の燃料であるウランには中性子を当てて核分裂しやすい235とそうでない238があります。天然のウランの中には235は多く含まれておらずその比率を高めるための操作である濃縮が必用です。そして軽水炉で使います。大きく分けて沸騰水型と加圧水型があります。加圧水型の発展したようなのが冷却材にナトリウムを使ったのが高速増殖炉です。そこではプルトニウム239が生成されますがその元となるのがウラン238です。ちなみに軽水炉では普通に地球上に多く存在する水を使うんですがウラン235は中性子を高速で当てても核分裂が起らないらしいので水は減速材としても機能します。その中で中性子の速度を抑えてウラン235に当てて核分裂を「適度に」起こして熱を発生させます。あと冷却材にナトリウムを使う高速増殖炉は軽水炉のように中性子が減速することなくウラン238に当てて中性子を吸収させてプルトニウム239を生成させます。そのときに起こる核分裂では熱が発生します。それを使うわけです。つまり軽水炉も高速増殖炉もやる事はお湯を沸かして蒸気を発生させてタービンを回す事です。しかしそれ他の方法でも蒸気は作れますし、核分裂はそのまま起こるがままにすればかのヒロシマナガサキです。そもそもの事の起こりが原子爆弾の原理なんです。ただ核分裂の制御方法があるから原発として使えてるだけなんです。…他にはまだ話は尽きないんですが、このくらいの事を短時間でWikipediaは知識の確かめをする程度に使って文章を書けるくらい勉強してるから「原発は動かしたら危ない」というのも分かってるし、そうなった成れの果てが福島第一なのです。それと比べるとスリーマイル島原発のとかはまだ子供騙しレベルで…でもメルトダウン心配されてチャイナシンドロームさわぎ…チェルノブイリ原発は「隠そうとしたけどスウェーデンが探知しちゃったし核物質がヨーロッパ各国に散らばっちゃったので発表する事にした」と言う分マシではないけど「まーそうなるわなぁ」でしかありません。しかし両方とも事故を起こしたのは1基だけ。福島第一はどうよ?4基だせ4基!52基あるうちの4基!しかも「このくらい大した事ないやろ」という面の皮の厚さには呆れてものが言えませんでしたよ。それでも再稼働を画策するような人達がまだ権力を握ってるんです。そんな人達に向かって市民運動、草の根運動の成果が成立するのはある種のメルヘンと言われその活動をしている人達は一部メンヘラと言われてるかもしれません。また仮に反対運動を続けて行けば日本国が原発を手放してゆくゆくは放射能汚染の心配をしなくて済む社会が成立するとしても今原発の電気の恩恵を享受している内には実現しないでしょう。だって「オメーだって電気使ってんじゃん!」って言って潰しにかかってくるんですから。

そもそも何かを反対するのにいちいち知識なんか必要ないんです。「イヤだと思ったから」の一言で終わりでいいんです。そこの層に対していかに説明するのかが政治です。役割の一つと言えるんですが、それをマトモに発揮させずネトサポ的な要員を導入なんかして「反対する奴は電気使うな」とかって堀でもない堀を埋めにかかるわけです。「イヤだと思った」ことに関して説明を求めてくるし「政治の身勝手に対する怒りを無視している」事に関して感情の力が当てにならないから勉強して反対の意を唱えるわけです。短時間で「原発が動く仕組み」について多くの文章がかけたとしてもそれは直接原発を止めることにはつながりません。何なら広瀬隆氏が「あのデタラメ野郎に原発任せてていいんですか?!」と講演会で言っても再稼働をしようとしてるわけですし、同氏が今まで多数の書で原発を動かしている社会などを批判し続けても福島第一原子力発電所事故が起こってしまってるのです。そこで今度「怒るべき事」は完全なる原発の廃止に向けた怒りの声…だと思ってたんですが、残念の一言でしかありません。それと同時に文章中程のようにすべての「電気を使う人たち」全員が電気のでどこのところの仕組みをわかっているんでしょうか?分かってたら「オメーだって電気使ってんじゃん」にはならねーよ多分。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?