Hiro|UI/UX Design

医療DXの進展においてはデジタルリテラシーが一つの障壁になると思い、医療・介護従事者や患者に寄り添うUI/UXデザインが重要だと痛感。学び続け、現場で役立つデザインを追求しています。

Hiro|UI/UX Design

医療DXの進展においてはデジタルリテラシーが一つの障壁になると思い、医療・介護従事者や患者に寄り添うUI/UXデザインが重要だと痛感。学び続け、現場で役立つデザインを追求しています。

最近の記事

『人間中心設計入門』で整理するUXとデザインの基礎

デザイン学校で提供された書籍の中に「人間中心設計入門」がありました。 これは「UXデザインの教科書」と並んで受け取ったもので、前者が丁寧な教科書のような内容だった一方、この本は比較的薄く、文字も大きくイラストも多いため、読みやすさが際立つものでした。 しかし正直に申し上げると・・・読みやすいだけに印象に残りにくかったため、今回改めて1年ぶりに流し読みをしてみました。ただその結果として、HCDの基本から多様な設計手法まで、頭の中が整理される感覚を得ました。 1.改めて流し読み

    • UXデザインの教科書から学ぶ|基礎から実践まで

      この書籍は、昨年通っていたデザイン学校でいただいたものです。 読んでみてUXデザインの授業で得た知識を深めるために役立ちました。学校の授業内容をしっかり定着させて提案などに具体的に活かしたいと思い、通学の行き帰りや家での隙間時間に繰り返し読んでいました。 大学の先生が執筆した本で、まさに「教科書」という言葉がぴったりの内容です。非常に濃密で読み進めるのが難しいと感じるほどの情報量ですが、詳細な解説は、顧客に提案を行う上で、プロジェクトを実施する上で正確な知識を身につけるために

      • ポール・ランドが語る、デザインの本質とクリエイティブな思考法

        デザイン関連の書籍をネットで購入する際、偶然目に留まった一冊がありました。それはポール・ランドの授業をまとめたもので、授業の場そのままに彼の言葉が活き活きと記され、デザインの本質について深い議論が展開されています。ページをめくりながら、彼の厳しさや優しさ、そして奥深い視点を感じるひとときとなりました。今回は、この一冊を通じて得た気づきや考えを共有したいと思います。 1.ポール・ランドとはただネット上でこの書籍をレコメンドされた際、恥ずかしいことに私はポール・ランドさんのこと

        • 『好き』が生むブランド力|クリエイティブの核心に迫る本の気づき

          これはいつもは利用しないネット書店で、どこかで紹介をしようと思いますがコンテキスト・デザインという書籍を購入した時に(なぜかそこでしか売っていないため)、デザイン関連でいつもはあまり目にしない書籍も色々と売っていて、思わず購入をした本です。 「ビジネスパーソンのための」と書いてあるので、これまでクリエイティブから離れた場所にいた僕にとっては、とても興味が惹かれた本のタイトルでした。 1.優れたクリエイティブを作るための「直感」この本がとてもおもしろいと思ったのは、脳につい

          デザインと色彩理論を学ぶ旅|カラーコーディネーター検定試験の挑戦

          デザインの中で色を決めるとき、どうしても感覚に頼ってしまいがちでした。 いろいろな配色の本を手に取ってみたり、配色サイトで色を試してみるものの、「本来どうやって色を決めるべきなのか?理論を知りたい」と思っていたところで、書店で見かけたのが「カラーコーディネーター検定試験」でした。 今日はその試験を受験してきたので、試験内容や学びについてお伝えできればと思います。 カラーコーディネーター検定試験とはカラーコーディネーター検定試験とは、日本商工会議所が実施する資格試験で、色に関

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          誰もが使いやすいデザインを目指して ─ アクセシビリティを考える実践録

          前回紹介したカラー・アクセシビリティのあとに、カラー以外のアクセシビリティ向上のための紹介をしている本を見つけました。本屋で立ち読みをしてみると、改善前と改善後の具体例が書いてあって、解説がされているので、どれも実践ですぐに使えそうな内容が多く、私は実際に日々の業務で使ってみました。 1.高齢者を意識したカラーカラーについては、色覚異常の話に加えて、高齢者の色覚特性についても詳細に説明されていたのが、医療ヘルスケア領域に携わる身としては、とても参考になりました。 簡単に要

          誰もが使いやすいデザインを目指して ─ アクセシビリティを考える実践録

          アクセシビリティを考える・・・色使いの工夫で誰もが使いやすいプロダクトへ

          医療ヘルスケアに携わる中で、高齢者や疾患を抱えた方々も利用しやすいアプリを作るためには、アクセシビリティの配慮が欠かせません。そのような視点で何か参考になる書籍がないかと探していた際、手に取ったのが『カラー・アクセシビリティ』という一冊です。重厚な書籍もありましたが、まずは読みやすく実践的なこの本から始めることにしました。 1.色盲と高齢者の色覚|多様な見え方への理解まず最初に色盲についての説明が丁寧にされています。 全く色が識別できない人、つまり白と黒の階調でしか物が見え

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          デザインシステムから始まった、自分たち『らしさ』の探求

          デザインシステムを実践しようと進める中で、思わぬ壁にぶつかりました。カラーやロゴなど、デザイン要素を決める際に必ず出てくるのが「ブランディング」の話。そのたびに、自分たちの会社のブランディングをどう捉えるべきか、考えざるを得なくなりました。 そこで、まずはブランディングについて学び直そうと、いくつかの書籍を手に取りました。その中でも、最初の一歩として参考にしたのが、「現場のプロがわかりやすく教えるUI/UXデザイナー養成講座」で紹介されていた「ニューヨークのアートディレクタ

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          生成AIをデザインプロセスにどう活かす?『デザイナーのための生成AI活用入門』を読んで

          日々の業務で生成AIを使い始めた中、書店で見かけた「デザイナーのための生成AI活用入門」という本が目に留まりました。 私は普段、ChatGPTやMid-Journeyなどのツールを活用していますが、この本では、デザインプロセス全体に沿ったAI活用方法が網羅的にまとめられており、新しい発見がありました。以下に、デザインプロセスごとにどのようにAIを使えるかを紹介します。 1.デザインプロセスでのAI活用デザインプロセスの5段階でAIを活用できることが説明されています。私も日

          生成AIをデザインプロセスにどう活かす?『デザイナーのための生成AI活用入門』を読んで

          「ちいさくはじめるデザインシステム」から学ぶ実践と課題

          今回は、デザインシステムについて非常に丁寧にまとめられている『ちいさくはじめるデザインシステム』を紹介し、私が実際に導入を試みた中で感じた課題や学びを共有します。この書籍は具体的かつ実践的で、特にデザインシステムを初めて学ぶ方や、現場で使っている方にとっても非常に参考になるものです。 デザインシステムとは、プロダクト開発における一貫性を保つためのルールやツールを統一した仕組みです。デザイナーやエンジニアがこのシステムを活用することで、効率的で安定したプロダクト開発が可能にな

          「ちいさくはじめるデザインシステム」から学ぶ実践と課題

          プロダクトに個性を与えるVoice & ToneとUXライティング

          学校の授業でいっぱいな中で、少しずつ書籍を読める余裕が出てきたのは、UXデザインのフェーズが後半に差し掛かり、ワイヤーフレーム(WF)の作成になってきたからだと思います。そんな中で今日は、UXライティングについての書籍を紹介します。 1. ワイヤーフレーム作成と新しい概念学校でUXデザインのフェーズについていくのがやっとの状態でしたが、ようやくこれまで日常業務で行っていたWFの作成に進むことができました。しかし、そこでまた初めて聞く言葉が出てきました。 2. Voice

          プロダクトに個性を与えるVoice & ToneとUXライティング

          UI/UXデザインの全体像を学ぶ|『UI/UXデザイナー養成講座』

          デザイン学校でUI/UXデザインを一気に学び始めた際、頭の中が情報で溢れ、整理がつかない状態になりました。そんなとき、俯瞰して全体を見渡せる書籍を探して書店を歩いていたところ、この『UI/UXデザイナー養成講座』を見つけました。この本は、UXとUIの両方を網羅的に解説してくれていたため、混乱していたわたしの頭の中を整理する助けとなりました。 UXデザインのプロセス本書では、UIとUXの違いからスタートし、デザイン思考、デザインリサーチ、ユーザーモデリング(本書では「定義」と

          UI/UXデザインの全体像を学ぶ|『UI/UXデザイナー養成講座』

          書籍紹介(思考)|問題発見力を鍛える

          本来はUXデザインの勉強の過程を遡って、これまで読んだ本を紹介する予定でしたが、たまたま本日読み終えた細谷功さんの著書『問題発見力を鍛える』を先に紹介します。 書店でWeb Designing 2024年10月号を読んでいた際に「問いの立て方」というテーマに触れ、その中でこの本が紹介されていました。ちょうど本屋で見つけたので、Web Designingと一緒に購入し、読み終えました。 細谷功さんは、以前にフェルミ推定について書かれた『地頭力を鍛える』の著者でもあり、今回も非

          書籍紹介(思考)|問題発見力を鍛える

          衝撃を受けた、UXデザインのプロセスとユーザーモデリング

          デザイン学校2日目のUXデザイン体験 デザイン学校に通い始めて2日目から、いよいよUXデザインのプロセスを学ぶことになりました。しかし、そこでは未知の言葉や概念の連続で、何を聞いても新鮮そのもの。これでは使いこなせない、と感じたのが書籍を読み漁るきっかけとなりました。 1.UXデザインの5階層モデルUXデザインのプロセスを学ぶ際、毎回使われたのが「UXデザインの5階層モデル」の図です。「今どの段階にいるか」を示すために、この図がよく使われました。 今ではこのモデルがしっ

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          デザイン学校初日で気づいた、デザインの本質

          学校初日の衝撃 約1年前、私はデザイン学校で初めての授業を受けました。振り返ると、その日の授業で印象に残っているのは、次の4つの言葉です。 シグニファイア カラーセット フォント 余白 すべてが新鮮で、無知であることを痛感しました。本当に恥ずかしいくらい、私はデザインについて何も知らなかったのです。 シグニファイア シグニファイアとは、対象物と人間の間のインタラクションを示唆する「手がかり」のことです。もっと詳しく言えば、「物を使うときに、設計側が意図した行動

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          使いやすさの壁を越えるために・・・UI/UXデザインを学んだ理由

          はじましてHiroです。これまで15年間ほど、医療ヘルスケア領域で様々なヘルスケアアプリや医療システムの開発に携わってきました。近年、日本ではマイナ保険証などを通じて医療DXが加速しています。コロナ禍で一気にデジタルサービスが広まったことが背景にあると感じています。 しかし、その一方でデジタルサービスが日常の業務や生活に馴染まない、使いこなせない現状を目の当たりにしてきました。(実際には「使いにくいから使えない」といった現実かもしれません。)これらの課題を乗り越えるために、

          使いやすさの壁を越えるために・・・UI/UXデザインを学んだ理由