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寝室、雨の音るる




もう雨のことは何回も書いている。
それだけ雨が好きなんだ。

寝室に入ったとき、静かな雨の音が聴こえてきた。

お、降ってたのか。
今日はよく眠れそうだな。

雨の音って自然がもたらす最高な睡眠BGMだと思っている。

波の音も、木々が擦れ合う音も、それなりに好きな音は他にもたくさんあるが、まあ聴きやすさと言ったら雨の音だろう。

暖房のきいているリビングに比べて、冷えた寝室の空気。一度微睡んでしまった体と脳を覚ますにはちょうどいい心地良さ。雨の音が冷たさをより引き立てている、気がする。

雨粒が屋根や、ベランダの手すりや、地面を跳ねる音。重さに耐えきれずに水滴が真っ暗な闇を塗りつぶしていく。


「rain」という美しいゲームを思い出す。

透明になった子ども。夜の街。怪物。降り頻る雨。


そんなことをぼんやり考えながら、故郷にいる友達とのやりとりの返信として、いま小雨だよと伝える。

今生活している場所は故郷と飛行機で3時間ほど離れているが、天気の具合はかなり似ている。あちらの方がここより10度ほど寒い。

冬は比較的降雨量が少ないのも似ている。

まあ、あっちは降ったら降ったでみぞれか雪なんだけどね。

天気が雨か、雪かの時、故郷にいる友達がときどきメッセージで教えてくれるから、ああ、離れてるのに大体似たようなもんなんだと。

言われてみれば天気が悪いときだけメッセージくれるなあ。私が「悪い」天気が好きなのがバレバレなのだろう。

雨と自分の好き、さらに夜というカーテンを閉め切った寝室の空気が、気持ちを詩的にさせる。心が雨粒のように踊りはじめる。

いけないいけない。
さあ、おやすみ。良い夢を。


2024.1.21   星期六   曇りのち雨

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