2003 千鳥

 ネタ所要時間、3:57、最初の笑いまでの所要時間、15.6秒。ツカミ、「岡山から来たんですけれども」。小さい頃の遊びをやる漫才。最終的に大悟がセクハラするというオチだが、好みが大きく分かれる部類ではあると考えられる。現在の千鳥を知っているからこそ、ノブのワードセンスで笑いをとるスタイルが良いと思われるが、ここではこのネタがどうだったかを中心に語っていく。
 まず、衣装。大悟がヤンキー風なのに対し、ノブが普通なため、コンビとして見た時にチグハグな印象を受けた。ここの対比がうまく決まっていればさらにコンビとしてのインパクトが、良い意味で強くなるのではないだろうか。
 本ネタに入ってから最初のくだりで、「坊さんが屁をこいた」と言うゲームをやるのだが、これだけ全体の流れから浮いてしまっていたのでカットすべき。この後の女の子と虫とりに行くくだりは、もう1つ展開があって終わりに行ければよかった。例えば、大悟が虫を追いかけるふりをしてノブを押し倒してしまうなど。この辺りの塩梅が、なんとも、どこまでやっていいのかという難しい問題があるが。
 しかし、このコンビがこのネタをやる利点もあった。まず、身長差だ。女の子を演じているノブの方が大悟より背が高いため、大悟がノブを「背が低い女の子」だからと持ち上げる場面の滑稽さが際立っていた。
 最後に、細かい点にはなるが、両者がそれほど方言や訛りを使っていなかったのが若干気になった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?