こどおばの同僚が出産した話

同僚のこどおばが39歳で出産した。

彼女は私の同期、といっても中途入社で4つ上。
39歳の時に5歳下の男性と結婚して出産した。

彼女はまさに「こどおば」と呼ばれる人だった。
東京のように家賃が高い場所での「こどおば」は仕方がないと思っている。
しかしここは日本海側にある過疎地で家賃も安く、彼女は介護など親と同居する特段の事情もない人だった。

昼休みには、母親が作ってくれたおにぎりを休憩室で頬張っていた。
私はそれを見て、単純に気持ち悪いと感じた。
39歳のおばさんが母親の作ったおにぎりを頬張っているのである。
彼女は社内での言動も幼かった。
よく「おかあさんが〜」「おねえちゃんが〜」と話しており、対外的に身内を話題に出す時の呼称も知らないようだった。
私が18歳から進学のため親元を離れて一人暮らしをし、結婚出産を経てフルタイムで働いているからかもしれないが、本当に気持ち悪かった。
39歳にもなって母親が握ったおにぎりを持参し、朝は母親に最寄り駅まで送ってもらう彼女が。

そんな彼女も、1年飯半の育休を経て時短勤務で復帰した。
ところが彼女は復帰後1年も経たずに退職してしまった。
私は心の中で「当たり前だろ」と思った。

新卒の子ならいざ知らず、39歳まで母親の握ったおにぎりを持参して食べているような人間が、他人である夫と子どもの面倒を見つつ仕事復帰なんか出来るわけがないのだ。
39歳だから社内での役職は無駄に高いし、復帰後に求められる役割も高くなる。

おにぎりは氷山の一角で、身の回りのこと全て母親に任せていたであろう「こどおば」は、仕事と育児の両立なんて出来るわけがないのだ。

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