森下

だいたいみじかめのものを投げたり投げなかったりします

森下

だいたいみじかめのものを投げたり投げなかったりします

マガジン

  • 画像一枚分の話

    500文字くらいの小説をまとめてあります

  • #毎週ショートショートnote

    #毎週ショートショートnote のお題で書いたものをまとめてあります

記事一覧

「負けたのに」

森下
1年前
2

「比べるから価値が出る」

森下
1年前
1

「どういう趣味??」

森下
1年前
4

「やめたほうがいいとおもう……」

森下
1年前
4

大増殖天使のキス (#毎週ショートショートnote 投稿用)

「天使がきたぞぉぉおお!!!」  その声を聞いた人々は一斉に逃げ惑う。  背に翼を生やした人型の生物が、空からふらふらと我々に向かって突っ込んでくる。 「ぐわぁぁ…

森下
1年前
18

隊長職変死の椅子 (#毎週ショートショートnote 投稿用作品※裏お題)

「本日より着任した、長谷川だ」  何度目か分からない着任報告。我々の隊も何度目か分からない歓迎会を開く。  歓迎会のさなか同僚と話していると、 「今度はどのくらい…

森下
1年前
16

失恋墓地(毎週ショートショートnote投稿用作品)

 失恋墓地に来た。   受付のお姉さんに案内され、私の墓の前に立つ。  毎年この時期は失恋墓地に来て、過去の恋愛を供養するのだ。  私は墓地を軽く掃除し、持ってき…

森下
1年前
23

ぶんき

森下
1年前
5

すきにくわせろ

森下
1年前
7

「どれもおなじ」

森下
1年前
3

「かたすかし」

森下
1年前
6

じゆう

森下
1年前
13

手当り次第

森下
1年前
4

「幸せになってね」

森下
1年前
8

失楽園ぼっち(#毎週ショートショートnote投稿用)

「お前はパーティーから追放だ」 「ど、どうしてですか!? こんなに尽くしてきたのに!」  呼び出された俺は、その唐突な通告に驚いた。 「トップが変わってな……お…

森下
1年前
25

【小説】今年もメスガキの季節かぁ(4268字)

「おにーさーーーん!!♡」 「ぎゃっっっ!!」  空からメスガキが降ってきた。  メスガキはいくらガキで軽いからと言っても2桁kgの物体が降ってきたらこういう反応に…

森下
1年前
4

「負けたのに」

「比べるから価値が出る」

「どういう趣味??」

「やめたほうがいいとおもう……」

大増殖天使のキス (#毎週ショートショートnote 投稿用)

「天使がきたぞぉぉおお!!!」  その声を聞いた人々は一斉に逃げ惑う。  背に翼を生やした人型の生物が、空からふらふらと我々に向かって突っ込んでくる。 「ぐわぁぁあああ!!」 「アナターー!!」  それを避けられず、ひとり、またひとりと天使のキスの餌食になっていく。  キスされた者はそのまま倒れ、身体中を痙攣させながら悶えている。 「あ、アナ、ア」 「ダメだ!! もう助からない。黙って走れ!」  餌食にされた者の妻がその場にへたり込む前に、近くの男性が彼女を担ぎ上げ、そのまま

隊長職変死の椅子 (#毎週ショートショートnote 投稿用作品※裏お題)

「本日より着任した、長谷川だ」  何度目か分からない着任報告。我々の隊も何度目か分からない歓迎会を開く。  歓迎会のさなか同僚と話していると、 「今度はどのくらい持つかね?」 「さぁ。ひと月くらい持てばいいが」  次の日の我々の目覚ましは、大きな砲撃の音だった。  急いで銃剣を持ち、規定の場へ走る。 「斥候分隊である我々の出番だ! 敵は既に我々を捉えている。こちらも一刻も早く敵を捉えなければならない。直ぐに出発だ!」  隊長の言葉だ。  我々は大きく返事をし、そのまま隊長の

失恋墓地(毎週ショートショートnote投稿用作品)

 失恋墓地に来た。   受付のお姉さんに案内され、私の墓の前に立つ。  毎年この時期は失恋墓地に来て、過去の恋愛を供養するのだ。  私は墓地を軽く掃除し、持ってきた花を供える。  奥に立てかけてある卒塔婆を見る。  卒塔婆には、先輩の名前が書いてあった。  少しだけ、どきりと胸が鳴る。 「もう10年も経つのに、ね」  中の一つを拾い上げる。  先輩に恋していたのはかなり昔だけど、あの頃を思い出すと今でも面映ゆくなる。  恋が全てで、それ以外のことは全く見えてなかった昔の自

ぶんき

すきにくわせろ

「どれもおなじ」

「かたすかし」

じゆう

手当り次第

「幸せになってね」

失楽園ぼっち(#毎週ショートショートnote投稿用)

「お前はパーティーから追放だ」 「ど、どうしてですか!? こんなに尽くしてきたのに!」  呼び出された俺は、その唐突な通告に驚いた。 「トップが変わってな……お前以外もパーティーの半数を追放する」 「そ、そんなこと言われても今後どうすれば」 「そもそもお前らがバーベキューだのヨガだのをSNSに上げながらサボってたからだろ!」 「そ、それは宣伝に必要で」 「それにティータイムとか言ってアイスやケーキ食ったり……週に仕事してるの何時間だよ!」 「社員の団結力を高めるために必要

【小説】今年もメスガキの季節かぁ(4268字)

「おにーさーーーん!!♡」 「ぎゃっっっ!!」  空からメスガキが降ってきた。  メスガキはいくらガキで軽いからと言っても2桁kgの物体が降ってきたらこういう反応になるだろう。 「毎年言ってるだろ、急に降ってくるなって!!」 「だって、早くおにーさんに会いたくて……」  季節は11月。だいたい北の方に位置する我が県では、初メスガキはだいたい11月に降ってくる。 「去年はさんざん悪態ついてたってのにもう忘れたのか?」 「去年は去年のことだもーーん!  それにぃ、お