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呪術廻戦 感想まとめ

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呪術廻戦の感想記事のまとめです。大幅加筆修正版は有料マガジン「瞼の裏で覚えてる」「瞳の奥に眠らせて」から読めます。
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2022年5月の記事一覧

禪院直哉と禪院という家の話

※単行本19巻までの情報で書いています。 幼少期の万能感と甚爾への憧れについて禪院直哉は26代当主・直毘人の息子であり、同じ術式を受け継いでいる。直毘人の遺言がなければ当主になっていたようで、だからこそ地位を横からかっさらっていった伏黒恵を殺そうとする。 直哉はいわずもがなのクズキャラだが、幼少期からなかなかにクズの素養を見せている。 まず、甚爾との出会いからして性格がねじ曲がっている(禪院家の一員としては当然かもしれないが)。 最初、直哉は甚爾を蔑むつもりで近づいた。

禪院甚爾と伏黒甚爾の話

※単行本19巻までの情報で書いています。 伏黒甚爾(旧姓:禪院甚爾)は恵の父親だが、父親らしい振る舞いを作中ですることはほとんどない。甚爾は有り体に言えば息子を虐待(ネグレクト)し、好き勝手に振る舞ったあげく、息子を放り出して死んでしまったクズの父親である。 ただ、彼に親としての情が一切なかったかと言えば、そうではないのだと思う。人として欠落している彼もまた、ある側面においては「弱者」で、悲劇を演じる一人であった。 禪院甚爾と伏黒甚爾禪院家における呪術師ではない者 まず