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外見いじりと無毛症の姪

「オリンpig」

なんだろう、この滴る昭和のおじさん感。

そもそも彼女の体型ありきの発想で、どこもクリエイティブじゃない。


私の姪っ子は無毛症です。三歳になりますが、髪の毛が綿菓子のようにふわっふわで、細くて、地肌が完全に透けて見える状態。

”ノーマルな外見の人”に当てはまらないあの子が、いずれどこかでこのような外見いじりの対象にされて、「どうして自分はこんな風に生まれたの?」なんて一度は思う時がくるのかと考えると、もう胸が痛い。

最近の子供たちの倫理観というか、違いを受け入れる力は私たちが小さかった頃に比べてうんと高いと思うのだけど、それでもこの先、傷つけられたり好奇の目で見られたりすることは、絶対にある。

私も昔は色が黒くて、小・中学生時代はよくクロマティ(時代が出ますね・・)とかスイミー(絵本の黒い魚)とか呼ばれたせいで、自分は目立っていないか、浮いていないかなどと人目を気にする癖が四十歳の今でもあるような気がします。これよりもっとヘビーな体験を姪っ子はしていくことになるのか・・。

親としてしっかり病気と向き合っている弟夫婦を応援しつつ、たまにしか会えない叔母だけど、彼女の自己肯定感という鎧が厚く丈夫に育つように、会った時はぎゅーーっと抱きしめて「かわいいよ」「大好きよ」って、私が昔かけてほしかった言葉をたくさん浴びせている。

あのふわふわで柔らかい髪の毛をなびかせて街を歩いても、誰も振り返らないし、ひそひそ話したり、笑ったりされない。気分次第に色んなウィッグを試すのだっていい。大きくなった彼女が、誰にも恥じることなく自分自身を楽しめる、そんな未来であってほしいし、そんな未来がきっと来ることを叔母は強く信じています。


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