【UGIP地域滞在型】ヨーロッパの政策分析と市場調査に挑む
こんにちは。地域滞在型ヨーロッパE-2チームの河村若奈です。
この記事では、私のチームが2週間、ベルギー・イギリス・ドイツの欧州3カ国をまわりながら挑戦したプログラムについてご紹介します。
どんなプログラム?
はじめに、地域滞在型のプログラムについて大まかにご説明します。
地域滞在型は、指定の地域に2週間滞在し、地域ごとに与えられた課題に取り組むプログラムです。地域といっても、一つの国に留まり現地調査に集中するチームもあれば、複数の国を訪れて広く情報を集めるチームもありました。
私のチームであれば、ベルギー・イギリス・ドイツの3カ国に滞在し、空調事業における欧州市場の動きを分析して事業戦略を立案するという内容でした。
具体的な2週間の流れは、以下の通り。
① EUの環境政策分析
② ①の関連団体にインタビュー調査
③ 中間発表 (社員の方々の前でプレゼン)
ーここまでで1週間ー
④ EU加盟国ごとの政策・市場分析
⑤ リサーチ結果まとめ・発表準備
⑥ 最終発表 (役員の方々の前でプレゼン)
各チーム、社員の方がメンターとしてプログラム中サポートしてくださいます。わからないことや欲しい情報があれば、すぐに聞くことができました。
さらに、私のチームの一日の主な動きは、こんな感じです。
① リサーチ/インタビュー調査等
② チームで情報共有・ディスカッション
③ ①・②を繰り返しながら、発表用スライド作成
④ ③のスライドを用いてプレゼンし、メンターの方にフィードバックをもらう
ーここで勤務時間終了ー
⑤ 夕食がてら観光 (この時間大事!)
⑥ チームで振り返りミーティング
(⑦ 各自リサーチ)
最終発表にむけて、毎日スライドを作成しては一日の終わりにプレゼンをすることを繰り返していました。つまり、inputとoutputの両方を一日にこなすことになります。
膨大な情報に目を通し、そのうち必要な情報を選んで、そこから新たに欲しい情報は何かを熟考するinput。そして、inputしたものを視覚的に伝わりやすいよう、無駄を省いて、洗練されたデザインのスライドを作成し、適切な言葉で説明するoutput。
どちらも並行してプログラムが進んでいくので、かなりスピード感がありますが、常に目標までの距離を意識して2週間を過ごすことができます。
ここまで読んで、仕事が大変そうで遊んでる暇なんてないじゃないか!と思うかもしれません。
なんと、そうでもありません。夜はフリータイムなので、必ず毎日街を出歩いて、美味しい夕食を食べたり、観光したりしました。土日も勤務がお休みなので、存分に楽しめます!
ヨーロッパの特色は?
なんといっても、ヨーロッパは環境意識が高いです。必然的に、環境政策やそれに関連した企業の取り組みも日本と比べてはるかに充実しています。
加えて、各国のみでなくEU全体での環境政策も、意識の高さに大きな影響を及ぼしています。EUの政策、それを受けた加盟国の政策、そしてそれらを受けた企業や団体の動向と、アクターも多いので調査しがいがあります。
また、気候的にエアコンの需要が比較的低いことも大きな特色です。近年では温暖化の影響から需要が伸びていますが、日本の蒸し暑い気候とは全く異なります。
むしろヨーロッパでは、厳寒が襲う冬に備えたヒートポンプの需要が高い傾向にあります。
ちなみに、ヨーロッパは国を越えた移動が容易なので、休日の観光では電車に乗ってルクセンブルクまで足を伸ばしたりしました。いろんな国を巡ることができるのも、ヨーロッパの大きな魅力です!
インターンから学んだことは?
ヨーロッパでのインターンを通して、
・変化と価値を生み出すこと
・informal negotiationの重要さ
・自分の強みと弱み
の3つを私は学びました。
今回、私のチームの課題は新たな事業戦略の立案でしたが、従来のエアコンを主力とした戦略のみならず、空気を提供するサービスという観点から、ヨーロッパでダイキンがどのような価値を創造できるのか、ということについて探究しました。
企業が社会を動かすには、市場を先導しなければならず、そのためには変化を生み出すことが求められるのだと、役員の方が仰っていたことが強く印象に残っています。
また、合意を形成したり、情報をいち早く仕入れる鍵を握っているのは人脈だということも社員の方が仰っていました。
そこで、信頼関係を築くために最も重要なのがinformal negotiationです。業務には関係ないような他愛ない話や、一緒に食事をするといったような、一見業務には直結しないように思われるふるまいが大きな効力を持つことを知りました。
さらに、毎日ミーティングを重ねながら発表をブラッシュアップしていく中で、4人のチームプレーにおける自分の強みや弱みが、段々と掴めてきます。
限られた時間の中、誰が何を担当すれば効率的に進めることができるのかということを考えながら、手探りで発表に向けて準備していくので、自分の役割や立ち位置についての感覚が研ぎ澄まされるように感じました。
自分を動かし、人を動かし、社会を動かす。
当たり前のようですが、インターンに参加してみてはじめて、その実践に触れることができました。3つとも、モチベーションも動かし方も、人によって何通りもあります。
私はどんな風に実践したいんだろう?
働いている人は実際どんな風に実践しているんだろう?
こんな疑問に応じてくれたのが、このインターンのプログラムでした。ぜひ、このインターンに少しでも興味を持ってくださった方は挑戦してみてください!きっと、大きな学びが得られると思います。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
アルムナイ紹介
河村若奈
東京大学文科一類2年、法学部内定。参加当時は1年生。現在は複数のゼミに参加し、日々学問的関心を深めている。
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