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福島第一原発から4キロの町 6年ぶりの居住制限解除 住民の半分「もう戻らない」

 2017年2月3〜5日にかけて福島県南相馬市南部の小高地区〜浪江町を訪ねた写真レポートの三回目をお届けする。浪江町は同年3月31日で居住制限が解除される。「住民は戻ってきて住んでいいですよ」という政府の決定だ(大高地区は昨年7月に居住制限が解除された)。

しかし、町民9087世帯を対象にした町のアンケート調査では、52.6%が「もう戻らない」と解答した。「戻りたい」と答えた人は17.5%しかなかった(2016年9月)。

 現地を歩きながら、その理由を考えた。人によって理由は様々だろう。店舗や配達など、生活インフラが途絶えたままだ。除染しても被曝が心配だ。ご近所さんがいない。治安が心配。避難先の生活に慣れてしまった。そんな話を事前に聞いていた。

 そして海岸まで行って、はっとした。福島第一原発の排気筒が見えたからだ。浪江町は一番近いところでは原発から4キロしか離れていない。「もしいま、再び3・11と同じ規模の地震と津波が起きたら、どうなるのだろう」。そう考えると、心配になった。同じように感じる町民もいることだろう。

(冒頭の写真は福島県浪江町の海岸から見えた福島第一原発。2017年2月4日)

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