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【初心者必見】今さら聞けないBPOについて! 機能やメリット・デメリットを紹介

こんにちは、ufuの大橋です。

「そもそもBPOって何?」という質問を受ける機会も増えてきたため、今回はBPOとは何かとそのメリット/デメリットについて説明していこうと思います。

自社の業務をすべて自社で行っている会社も多いのではないでしょうか。

その中には自社のコアコンピタンス業務に関わらない業務もあることでしょう。

そこで紹介したいのがBPOです。

BPOを活用することで外部に業務を委託することができます。ここではBPOについて紹介します。

BPOとは

BPOとはBusiness Process Outsourcingの略で、業務の一部を外部に委託する方法を指します。

さらに業務委託だけではなく場合によっては、外部委託をした業務の効率化や課題の改善なども行ってもらえます。

外部に委託できる業務は多岐に渡ります。

自社でもどこまでBPOを導入できるかは分からないことが多いと思いますので、導入を検討する際には委託予定の会社と一度相談してみると良いでしょう。

BPO市場

BPOの市場はどのようになっているのでしょうか。

結論から言うと、BPOの全体の市場規模は徐々に拡大傾向にあります。

2021年の市場の成長率はIT関連BPOが2.9%増、非IT関連BPOが3.3%増で、総合すると3.0%の増加となっています。

2022年の予想においても2.4%の増加を予想しており、しばらくは2.0〜3.0%ぐらいの増加率となると推察されます。

主な成長要因としては以下の3点が考えられます。

  • 大企業を中心としてDXが進んでおり、業務オペレーションの再検討や人材の有効活用の促進が進んでいること

  • 官公庁でもアウトソーシングによる業務効率化の体制が強くなっていること

  • 経理BPO、人事BPOなどこれまであまり外部委託するケースがなかった業務においてもBPOを導入するケースが増えてきていること

経済の動向にもよりますが、DXに着手した企業はやっと本格化してきた企業が多いため、DXが本格化する企業が増えるのに合わせてBPOを活用するケースも増えると言えるでしょう。

そのため、今後もBPO市場は徐々に拡大していくと考えられます。
■参考記事:株式会社矢野研究所「BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場に関する調査を実施(2022年)」

BPOのメリット・デメリット

BPOを導入するメリット・デメリットを紹介します。

自社でBPOを活用する際にはこれらのメリット・デメリットを理解をした上で導入を検討すると良いでしょう。

BPOのメリット

BPOのメリットは大きく以下の3つがあります。

長期的にはコスト削減ができる可能性がある
自社の業務を他社に委託をすると、他社に契約費用を支払う必要があります。
最初は業務の委託から始まるため、コスト削減は難しいでしょう。
しかし、BPOには業務の効率化や課題解決の側面もあります。
BPOとして他社に委託することで、委託された会社は自動化ツールなどを活用して効率化してもらえるでしょう。

その結果、長期的には契約金額を下げることができ、コスト削減に繋げることができます。
BPOとして契約をする際にはコスト削減をしてもらうことを前提にしたプランで契約をするようにすると良いでしょう。

自社社員を自社のコアコンピタンス業務に集中させることができる
定型作業や重要ではない業務を他社に委託することで、自社のリソースに空きが出ます。
それらの人材を自社のコア業務に移動させることで自社業務の発展やさらなる効率化が見込めます。

ただし、移動させる人材はこれまでと異なる業務への移動となるため、移動後の業務に対応できるのか、入念な教育が必要となるのか等は検討が必要です。

他社の知識・経験を活用できる
業務を外部委託することで他社の知識や経験を利用することができます。
顕著な例としては情報システム部門のBPOが挙げられます。

業務内容としてはヘルプデスク対応や資産管理、システム監視、スポット対応としてはシステムリプレイス等も実施してもらえます。

これらの業務にはシステムの専門知識が必要となるため、他社に委託することで他社のノウハウを活用できます。

BPOのデメリット

BPOには主に以下のようなデメリットがあります。

業務の整理、定型化が必要
BPOとして業務委託をする場合には、アウトソーシングできるように業務の整理や定型化が必要です。
業務全般の見直しが発生する可能性があるため、業務改革を含め多くの時間が必要となる可能性があります。

自社の情報が他社に漏れる可能性がある
他社に業務を委託することになるので、委託先から自社の情報が漏れる可能性があります。
委託先と情報漏洩対策を十分に検討すること、最初にリスクが低い業務の委託を行い、委託先の信頼性を確認するなどの対応を行うと良いでしょう。

自社に作業を戻す難易度が高い
これまでBPOで業務委託していた作業を自社に戻す場合、その作業が可能な人材の確保や教育、場合によっては部門の立案などが発生します。

そのため、自社に再度作業を戻すのが難しくなってしまいます。BPOを導入する場合には、戻すことになった時の対応方法を予め決めておくと良いでしょう。

大規模組織変更が多い会社は導入難易度が高い
組織変更が多い会社は組織変更が起こった後、これまでアウトソーシングしていた業務を今後はどこの組織で管理するのか検討しなければなりません。

また、そもそもアウトソーシングしていた業務内容が今後の組織に対応するのかも確認が必要です。
こまめに業務の修正が入ってしまう可能性があるため、どのように導入をするのか十分な検討が必要になります。

BPOの活用事例

実際にどのような事例があるのでしょうか。バックオフィスの事例を2つ紹介します。

業務内製化を効率的に進めることに成功

これまで人員不足によりバックオフィスに割くリソースや時間がなく、給与の振り込みを代表自ら行っていたA社ですが、BPOを行うことで改善が見られました。
経理や総務をBPOをすることで、以下のような効果を得ることが出来ました。

  • 効率的に社員に振り込みができ、ミスの予防になりました。

  • 経理の内製化に伴い、ノウハウや業務フローを整えられるようになりました。

コールセンターの運営を委託し、効率化とコスト削減を実現

これまではコールセンターの対応内容を全く分析せずに漫然と運用をしていたA社ですが、コールセンターの運営を業務委託を委託しました。その結果、以下のような効果を得ることができたとのことです。

  • 1人あたりの応答時間、各月の対応件数を正確に測ることで需要予測に基づいた最適な人員配置をすることができ、コスト削減を実現した。

  • 担当者一人ひとりの苦手な部分をフィードバックして、継続的な対応能力アップを実現した

事務業務を中心に対応する業務センターのBPOを行い、品質向上を実現

これまでのB社の事務業務は、ベテラン社員に属人化してしまっていた、繁忙期には多くの業務があり社員が残業をして対応をしていたなど多くの課題がありました。
そこでBPOを通じて業務改善を行うことで、マニュアル整備や切り出す業務の精査を行いました。その結果、以下のような効果を得ることができたとのことです。

  • マニュアル化したことで、属人化を回避しました。その結果、効率的な運営体制を実現しました。

  • 切り出す業務の精査を行ったことで自社のコア業務を明確化し、社員の業務効率が向上しました。

  • 繁忙期にはマニュアル化した業務を委託した会社側でリソースを補充して対応することで、コスト削減を実現しました。

まとめ

BPOの概要と事例を紹介しました。
BPOは定型業務化しなければならないなど、難易度が高いケースも多くあります。
しかし、一度アウトソーシングして効率化を実現してしまえばコア業務に集中できる、コスト削減ができるなど多くのメリットを享受することができます。
今後も市場規模は拡大していく見込みですので、この機会にBPOの活用を検討してみるとよいでしょう。